TidBITS#1069 日本語版

TidBITS Japanese hosoka @ ca2.so-net.ne.jp
2011年 4月 1日 (金) 21:16:23 PDT


TidBITS#1069/28-Mar-2011
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     英語版: <http://db.tidbits.com/issue/1069>
     日本語版: <http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1069.html>


   Mac OS X 10.6.7 にご用心! フォント関係の問題があるので、人によっては
   アップデートを控えるか、10.6.6 にダウングレードしなければならないこと
   もある。Adam が詳細を説明する。また今週号では、Google Books 和解案を裁
   判所が棄却した問題について Glenn Fleishman が解説し、iOS 4.3.1 のリリー
   スについてお知らせするとともに、Adam が Guy Kawasaki の最近の著書をレ
   ビューする。Jeff Carlson の新刊 "Take Control of Media on Your iPad,
   Second Edition" のお知らせもある。それから、Gmail への切り替えを物語る
   Adam のシリーズ記事第二部もお見逃しなく。今週注目すべきソフトウェアリ
   リースは、LogMeIn Ignition 2.0.264、Things 1.4.5、Skype 5.1.0.914、
   NoteBook 3.0.9、PDFpen and PDFpenPro 5.2.2、Aperture 3.1.2、MarsEdit
   3.2、Firefox 4、Sparrow 1.1、それに Skitch 1.0.4 だ。

記事:
     iOS 4.3.1 でアクティベート、表示、認証に関する問題を修正
     OpenType PostScript フォントが 10.6.7 でトラブル
     Google Books 和解案を判事が承認拒否
     新しい Take Control 本で iPad 上のメディアを使いこなす
     Guy Kawasaki の "Enchantment" は真に魅了する
     禅と Gmail 技術、第二部: ラベルとフィルタ
     TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2011 年 3 月 28 日
     ExtraBITS、2011 年 3 月 28 日


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iOS 4.3.1 でアクティベート、表示、認証に関する問題を修正
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   文: Adam C. Engst <ace @ tidbits.com>
   原文記事: <http://db.tidbits.com/article/12079>
   訳: 柳下 知昭 <tyagishi @ gmail.com>

   iOS 4.3 がリリースされて 16 日しか経っていないが、その時間は、アップル
   にとっていくつかのやっかいな不具合を特定し、iOS 4.3 互換の全ての iOS
   デバイス向けの迅速なiOS 4.3.1 アップデートで修正するのに十分な時間だっ
   た。

<http://support.apple.com/kb/DL1358>
   (日本語)<http://support.apple.com/kb/DL1358?viewlocale=ja_JP>
   "iOS 4.3.1 ソフトウェア・アップデート"

   なかでも注目すべきで、このような早急なリリースの間違いない理由は、iOS
   4.3.1 が、いくつかのセルラーネットワークにアクティベートし接続すること
   に関する不具合を解決することである。これらの不具合と iOS 4.3.1 のリ
   リース日から、iPad 2 の世界向けリリースと一致するようにスケジュールさ
   れたということも考えられる。

   さらに、iOS 4.3.1 の修正は、第 4 世代の iPod touch でたまに発生するグ
   ラフィックの不具合についても修正するし、Apple Digital AV アダプタで接
   続した一部のテレビでの画像のちらつきを解決し、一部のエンタープライズ
   Web サービスで起きる認証に関する問題も解決する。

   iOS 4.3 と同様に 4.3.1 は、iPad と iPad 2, iPhone 3GS と GSM iPhone 4
   (Versizon Wireless の iPhone 4 ではない), 第 3 第 4 世代の iPod touch
   と互換性がある。このアップデートは、iTunes 経由でのみ提供されている。
   ダウンロードサイズは、500 - 600MB くらいであり、もし高速インターネット
   接続でないならば、いくらかの時間を予定しておいて欲しい。


    ----
   コメントリンク: <http://db.tidbits.com/article/12079#comments>
   Twitter リンク: <http://db.tidbits.com/t/12079>


OpenType PostScript フォントが 10.6.7 でトラブル
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     文: Adam C. Engst <ace @ tidbits.com>
     原文記事: <http://db.tidbits.com/article/12078>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   Mac OS X 10.6 Snow Leopard に対する何回かのマイナーなリリースが進むに
   つれて対処の施されるバグが個別的なものばかりになって行くに従い、アップ
   デートが新たな問題を導入してしまう可能性にはとかく無頓着になりがちだ。
   ところが、先週の Mac OS X 10.6.7 リリース (2011 年 3 月 21 日) で、ま
   さにそれが起こってしまった。このリリースには、多数の修正点の中の一つと
   して、フォント処理に関係したセキュリティ脆弱性の修正が含まれていた。

<http://tidbits.com/article/12059>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1068.html#lnk5>
   "Mac OS X 10.6.7"

   手短にいうと、ある特定のタイプのフォントが使われた場合、10.6.7 におけ
   るフォントのレンダリングが壊れてしまう。特に、Word や Pages をはじめと
   するいくつかのプログラムで、特定のフォントを使って印刷しようとするとエ
   ラーになるという報告がユーザーたちから寄せられている。また、PDF 書類を
   作成しようとした場合に、その書類に OpenType PostScript フォントが用い
   られていると問題が起こるという報告もある。(これらの PDF ファイルは
   Preview でならば正しく動作するが、Adobe Reader や Adobe Acrobat では
   Mac でも Windows でも問題を起こすという。)さらに、Flash Professional
   で開発中にフォントの問題が起こったという報告さえも目にしたことがある。
   とはいえ、このバグはフォントのレンダリングで Mac OS X のメカニズムに依
   存するすべての Mac アプリケーションに影響を与えるはずだ。InDesign など
   のように独自のレンダリングエンジンを持つものは影響を受けない。

<http://discussions.apple.com/thread.jspa?threadID=2791830>
<http://discussions.apple.com/thread.jspa?threadID=2792142>
<http://forums.adobe.com/message/3565376>

   私が調べたところによれば、問題は PDF の中で使用される個々のフォントに
   はそのグリフ(具体的な字形)がどのようにエンコードされているかについて
   の記述が含まれているのだが、10.6.7 における変更の結果、PDF に不正なエ
   ンコード定義が付くようになってしまったことにある。Mac OS X はプリント
   スプールのフォーマットとして PDF を使っているので、その結果として問題
   が PDF ファイルにも、また印刷ジョブにも発生することになる。オーサリン
   グツールの Flash Professional はプラットフォームのフォントレンダリング
   に依存して動作するので、その点がトラブルの原因だろうと説明がつく。

   PDF が Preview では正しく動作するのに他のプログラムではそうならない理
   由について言えば、それは Preview が PDF 仕様のすべてに注意を払っていな
   いことの副作用だ。(例えば、Preview は色空間も無視するので、その結果と
   して Adobe Reader や Acrobat Professional の中では色の表示がおかしくな
   るような構造欠陥を持つ PDF でも問題が回避される。)ただし注意しなけれ
   ばならないのは、10.6.7 の上で OpenType PostScript フォントを使って作成
   した PDF ファイルが、この問題を永久に保ち続けることだ。将来にわたって、
   そのファイルには問題が起きる可能性がある。

   問題があるのは、どうやら OpenType PostScript フォントのみのようだ。電
   子ブック "Take Control of Fonts in Snow Leopard" で Sharon Zardetto が
   説明しているように、OpenType はフォントテクノロジーというよりもフォン
   トフォーマットであって、Adobe と Microsoft によって作られたものだ。こ
   の OpenType 規格では PostScript と TrueType 双方のフォント記述がサポー
   トされており、OpenType PostScript フォントは一般的に拡張子 .otf を、
   OpenType TrueType フォントは一般的に拡張子 .ttf または .ttc を持ってい
   る。(時として、後方互換性のために TrueType フォントでも .otf を用いる
   ことがある。)特定のフォントが OpenType PostScript であるかどうかを調
   べる手軽な方法としては、Font Book で (プレビュー > フォント情報を表示
   を選び)「種類」フィールドを見ればよい。(スクリーンショットに示されて
   いる Myriad Pro は、今回トラブルに遭った人々からの報告でしばしば名前が
   挙がっている。)

<http://www.takecontrolbooks.com/snow-leopard-fonts?pt=TB1069>
<http://tidbits.com/resources/2011-03/OpenType-PostScript-font.png>

   最も手軽な回避方法は、当然ながら違うフォントで OpenType PostScript で
   ないものを使うことだが、例えば仕事場でフォント要件として指定されている
   場合(あるいは単純にその特定のフォントを使いたい場合)にはその回避方法
   が可能でないこともあるだろう。それが無理な場合は、どうやら唯一の解決策
   は DVD から Mac OS X 10.6 Snow Leopard を再インストールして、その後で
   Mac OS X 10.6.6 統合アップデートを適用することで問題発生直前のバージョ
   ンの Snow Leopard に戻すことしかないと思われる。

<http://support.apple.com/kb/dl1349>
   (日本語)<http://support.apple.com/kb/DL1349?viewlocale=ja_JP>
   "Mac OS X v10.6.6 統合アップデート"

   そしてもちろん、もしもあなたが仕事上 OpenType PostScript フォントを使
   うことが必須であって、あなたがまだ 10.6.7 にアップデートしていないのな
   らば、Apple がこの状況を解決してくれるまでアップデートせずに待つことを
   お勧めする。修正はたやすいはずだが、実現するまでにどのくらい時間がかか
   るかは何とも言えない。

   [訳者注: Mac OS X に付属の「ヒラギノ」フォントは OpenType なのですが、
   Mac OS X 10.6.7 では 10.6.7 対応バージョンのヒラギノ OpenType フォント
   に変わっているようです。]
<http://www.screen.co.jp/ga_product/sento/support/otf_ver_hiragino.html>


   ----
   コメントリンク: <http://db.tidbits.com/article/12078#comments>
   Twitter リンク: <http://db.tidbits.com/t/12078>


Google Books 和解案を判事が承認拒否
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     文: Glenn Fleishman <glenn @ tidbits.com>
     原文記事: <http://db.tidbits.com/article/12070>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   Google が著作権で保護された書籍を許可なくスキャンすることを巡って著者
   たちや出版者たちの団体と Google との間で争われていた裁判で、提起されて
   いた和解案を判事が退けた。(2008 年 10 月 29 日の記事“著者たち、出版
   業界が Google Book Search と和解合意”参照。)この却下により、より限定
   された取り決めに向かうことが考えられ、すべての創造的な者たちの権利が保
   護される方向に進むかもしれない。

<http://tidbits.com/article/9837>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-952.html#lnk7>
   "著者たち、出版業界が Google Book Search と和解合意"

   いったいなぜこれが問題となるのか? それは、もしもこの和解案が承認され
   ていたならば、それは Google にとって、著者たちや出版者たちから訴訟を起
   こされる心配がなくなる一方で、同時に膨大な量の書籍に関する権利を認めら
   れる、という他に類のない立場が与えられる結果となっていただろうからだ。
   他のどんな会社も、Amazon、Apple、Microsoft であろうと、今はまだ存在し
   ていない会社であろうと、これと同じ条件を付与されることはあり得ない。

   この和解案はまた、著作権で保護されているけれどもその著作権者を見つける
   ことが困難であるような作品についても、それをスキャンして販売する権利を
   Google に与えることになっていた。さらに、電子的形式の作品について交渉
   の余地のない価格を設定できる権利者たちの共同事業体(実際にはカルテル)
   を設立することも定めていた。

   これらすべてのことにより、Google には永久に電子ブックを管理できる立場
   が与えられたであろう。アクセスを制限し、価格を高く保ち、このシステムに
   加わろうとしない出版者たちや著者たちを締め出していただろう。

   Google は、図書館や大学にも、例えば在籍学生数数千人あたり一台、ないし
   は一部門あたり一台の「ターミナル」といったように、極めて制限されたアク
   セスしか無料では許さないであろう。図書館や大学で無料のアクセスができる
   という点は人類の知識へのアクセスの花盛りとして盛んに称賛されてきた一方、
   その利用に関する制限については触れられることが稀だった。

   私はこの問題について 2009 年 9 月 7 日の記事 "Google Books Settlement
   Hits Snags" に詳しく書いた。その中で私は、著作権登録機関や外国の出版者
   も含む多くの団体から挙げられた三つの主要な異論に触れた。そのうち二点が、
   今回の判事による拒否裁定の要約書面でも触れられている。仮にこの和解案が
   承認されたとすれば、として、判事 Denny Chin は次のように述べた:

<http://tidbits.com/article/10544>

    「...著作権保有者の許可なしに書籍全体を利用できるという重大な権利を
    Google に付与することになる。実際、ASA (修正和解案) によれば Google
    に競合他社よりも大幅な優位性が与えられ、著作権で保護された作品を許可
    なく大規模にコピーできるようになる一方で、この訴訟で提示されたものを
    遥かに超えた範囲まで請求権の放棄を規定することになる。」

   もう一つの主要な論点は、外国の出版者が一切この和解案に関与していないに
   もかかわらず彼らの作品に影響を与えてしまうことだ。この点は、裁定全文書
   面の中で Chin も触れている。

   Chin は、この訴訟の解決に向けてドアをもっと狭く開けておく方法を選んだ。
   彼は次のように書いている:

    「異議申し立ての中で挙げられた懸念の多くは、もしもこの ASA において
    'opt-out' による合意を 'opt-in' による合意によって置き換えれば改善さ
    れるはずのものと考えられる。」

   (この裁定を詳細かつ分かりやすく要約したものが The Laboratorium サイト
   で読める。これはニューヨーク法科大学院の教授が運営しているサイトで、こ
   こには裁定書の PDF へのリンクもある。彼や彼の学生たちによる著作のいく
   つかが判事の文章の中でも引用されている。)

<http://laboratorium.net/archive/2011/03/22/inside_judge_chins_opinion>

   Google にとっては、opt-in のやり方はとうてい望ましいものとは言い難い。
   なぜなら、その場合は許可を得たくとも連絡のつかない著者たちや出版者たち
   による膨大な数の作品に、同社がアクセスすることができなくなるからだ。
   Library of Congress や Registrar of Copyrights は、いわゆる孤児となっ
   た作品(著作権者不明書籍)の問題を解決するための提案として、著作権者の
   所在が分からなかった場合に Google のような団体が合法的にその作品を利用
   できる手順を作ることを提起している。ちょっと皮肉なことだが、この提案は
   議会で審議が中断している。Google Books 訴訟がまだ進行中だから、という
   のが理由だ。今回裁定が出たことにより、審議が再開するかもしれない。

   何千何百万冊という書籍が検索可能な電子版として利用可能となれば膨大な公
   共の利益があるということに有効な反論の余地はない。あえて演壇の上に進み
   出てそれをしようと申し出た唯一の組織として、Google は称賛を受ける資格
   がある。しかしながら、この和解案は、Google に特権的な門番の立場を与え
   てその分野の他のすべての競合他社を排除してしまうことにより、また著者た
   ちと出版者たちが価格を設定できるカルテルを作り出すことにより、双方の意
   味でその公共の利益を切り落としてしまうものとなっていた。

   そういうわけで、Chin 判事の裁定は良い判断と言える。創造的な作品に対し
   て何が起こるかの決定を、無関係なサードパーティの手にではなく、その作品
   を作り出した人の手に戻すものだからだ。願わくは、関係する当事者たちが、
   これまでに到達した合意点を共通の基盤として、新たなる和解案を目指して努
   力し、個人の作品に個別のコントロールが保たれる一方で公共の領域をさらに
   押し広げることのできる、そのような道を切り開いて欲しいものだ。


   ----
   コメントリンク: <http://db.tidbits.com/article/12070#comments>
   Twitter リンク: <http://db.tidbits.com/t/12070>


新しい Take Control 本で iPad 上のメディアを使いこなす
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     文: Michael E. Cohen <lymond @ mac.com>
     原文記事: <http://db.tidbits.com/article/12076>
     訳: 亀岡孝仁 <takkameoka @ kif.biglobe.ne.jp>

   初期の iPad 或いは新しい iPad 2 のいずれの所有者でも、Jeff Carlson の新し
   い "Take Control of Media on Your iPad, Second Edition" で Apple の魔法の
   タブレットの楽しみを更に増やすことが可能となる。

<http://www.takecontrolbooks.com/ipad-media?pt=TB1069>

   最近数か月の間 Apple やその他の会社からリリースされた最新の iPad ハードウ
   ェアとソフトウェア、iOS 4.3 を含む、をカバーするため大幅に改訂された "
   Take Control of Media on Your iPad, Second Edition" は、iPad 所有者に
   iPad メディア管理のヒント、裏ワザ、手法を包括的に提供しており、更に多くの
   iPad のメディアに関連した疑問にも答えている。例えば、この電子本の仮想の表
   紙間に答えがある質問には:

* メディアを iPad に移す方法は?
* iBooks で読んでいるものにハイライトする方法は?
* 公共図書館から電子本を借り出すにはどのアプリを使うべきか?
* iPad で雑誌を読む方法は?
* iPad から家のステレオシステムに音楽を流す方法は?
* iPad 上で音楽プレイリストを作成する方法は?
* iPad のメモリにビデオファイルを追加する六つの方法とは?
* iPad 上で写真のスライドショーを設定する方法は?
* iPad 2 カメラを使ってより良い写真を撮るのに使える裏ワザは?
* RAW 画像は iPad ではどう扱われるの?
* iPad と Apple TV を統合する方法は?
* iPad を家電のリモコンとして使う方法は?

   デジタルメディア全般そしてとりわけデジタル写真学に関する Jeff の広範囲に
   わたる知識のお蔭で、この本は Apple のタブレットの多くのメディア機能の探索
   を楽しめ、そして実用に役立つものにしている。

   "Take Control of Media on Your iPad, Second Edition" は、PDF フォーマット
   で $15 で入手可で、購入後は、EPUB フォーマットにもあなたの Take Control
   アカウントから iPad 上で直接アクセス出来るようになる。これは、新しい
   iPad を買ったばかりでそれが自分のデジタルメディアエコシステムにどの様に適
   合するのか知りたいという人、そして既に iPad の 9.7-inch スクリーンの輝き
   に何か月も浴してきた人のどちらにも必須のガイドブックである。


     ----
   コメントリンク: <http://db.tidbits.com/article/12076#comments>
   Twitter リンク: <http://db.tidbits.com/t/12076>


Guy Kawasaki の "Enchantment" は真に魅了する
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     文: Adam C. Engst <ace @ tidbits.com>
     原文記事: <http://db.tidbits.com/article/12050>
     訳: 亀岡孝仁 <takkameoka @ kif.biglobe.ne.jp>

   "良い奴は最後にゴールするものだ" と言ったと野球監督の Leo Durocher はしば
   しば引用されてきた。そして確かに態度、不機嫌さ、そして全般的な不品行と言
   ったものが注意を引くのには間違いない方法であるあるように見える、それがイ
   ンターネット上であれ現実の世界であれ。

   しかし注目が必ずしも望んだ結果と同じにはならない、そして前の Apple 伝道者
   である Guy Kawasaki ("The Macintosh Way"、"Rules for Revolutionaries" 等々
   多くの著作がある) は彼の最新著書 "Enchantment: The Art of Changing
   Hearts, Minds, and Actions (魅了:心、気持ち、そして行動を変える方法)" で、
   自分の欲しいものをただ手に入れるだけでなく、他の人にも自発的なそして永続
   する変化をもたらすより良い方法があるのではないかと問題提起している。

<http://www.guykawasaki.com/enchantment/>

   このより良い方法とは、勿論のこと、彼らを魅了することであり、そしてこの言
   葉は Kawasaki の用途に当てはめるには多少拡張されている感じがするが、この
   本は次の様に繰り返し強調している:目的は、人々をあなたの理念を信じたり或
   いはあなたの製品を買うように仕向けることではなく、彼らを真の信者そして確
   信の顧客へと変身させることである。他の多くのビジネス本やマーケティング本
   では目的が手段を正当化しているように見えることが多いけれど、この本ではそ
   うではない。

   結婚での魅了することの役割についてのユーモラスな挿話を除いては、"
   Enchantment" はビジネスの世界に焦点を当てている:仕事と生活の展望という巨
   大な原野を横断し、そしてあなたがボスを持った部下、部下を持ったボス、売り
   上げを増やそうとしているマーケッティング担当、新製品を世に出そうとしてい
   る起業家、或いはボランティアを集めようとしている地域のまとめ役であるかど
   うかに関係なく、魅了するやり方を説明している。

   この本は 12 章から成り立っており、それぞれの章は幾つかの短いセクションを
   含んでいる。"Enchantment" は、さっと目を通しそして速読し易いが、順を追っ
   て一度目を通すことを、魅了を形成するのに必須である好ましさと信用性、個人
   的資質に関する最初の方の章を見逃さないためにもお勧めしたい。次に来る 4 章
   は、抵抗に備え、対抗し、克服すること、そして魅力を長続きさせることに関す
   るものである - これらの章はこの本の核であり、あなたの目標を成功裏にそして
   永続的に達成するのを手助けすることに焦点を当てている。

   "Enchantment" は、あなたが成し遂げようとしているのは本当に _何_ なのかの
   問題は意図的に避けていて、あなたが "何か偉大なことをする" そして偉大な理
   念とは何か深く、理知的で、完結した、力を与える、そして優雅なものであると
   単に示唆しているに過ぎない。勿論、あなたは Apple 製品はこの定義にあてはま
   ると思うかもしれないし、Kawasaki は偉大な製品の他の説明用事例を挙げている
   が、ここは私がもっと説明が欲しいと思った所の一つである。とりわけ偉大さを
   そぐ要素をどう扱うかについての助言が欲しかった。例えば、あなたの製品が偉
   大さの定義を満たすためには用意できない更なる資源の投入が必要な場合はどう
   するのか?製品を売るのではなく非営利団体への寄付を募ろうとしている場合は
   どうなのか?これらの問題に対して Kawasaki は解を持っている、或いは考えて
   みるか出来るのは間違いないと思うので、いつか彼のブログでこれらについて取
   り上げてほしいと思う。

<http://blog.guykawasaki.com/>

   いずれにしても、準備をするそして対抗することに関する助言は素晴らしい、そ
   してビジネス本にしょっちゅう目を通す人は多くのものは前にも見たことがある
   と感じられるかもしれないが、一か所に集められているというのは助けになる。
   私は、TidBITS や Take Control のために新しいサービスを導入する時にこれら
   の章を読み返してみようと思っている。

   初めの方の章はどうしても多少一般的になってしまっているが、次の数章はより
   具体的で、プッシュ技術 (プレゼンテーション、メール、そして Twitter) とプ
   ル技術 (Web サイトとブログ、更に Facebook, LinkedIn, そして YouTube) を使
   う方法を提案している。これらの章は長くはないし、例えば、素晴らしいプレゼ
   ンテーションをするフルコースの解を提供しているわけでもないが、だからと言
   って提言されていること全てをやらない言い訳にはならない。

   Kawasaki は彼自身の助言を守り "Enchantment" の書評用の本を送って書評を依
   頼しているのを見るのは面白い;私は、彼が辿っていたセクションへのページ参
   照のついた彼のメールに書き込みをしたい気にほぼなった。(明らかに、彼の書評
   依頼は機能した。つまり私も彼と彼の本にその気になるだけ魅了されたに違いな
   い。彼は最後に一章を割いて、魅了、説得、そして影響が巧みに操作的に使われ
   た時、それに抵抗する方法に触れている;私はこの忠告を更に強調する必要はな
   いだろうと感じた。)

   最後の二つの章は、もしあなたがボスならあなたの部下をどうやって魅了するか、
   そしてもしあなたが部下なら、どうやってあなたのボスを魅了するかについての
   助言を提供している。他の本であれば、これらの章で扱われている方法はお互い
   を帳消しにする問題が出る場合もあるのではないかと思われるが、魅了の究極の
   目的を考えれば、あなたはきっと管理職も部下も両方とも Kawasaki の助言に耳
   を傾けてくれたら素晴らしいと感ずるであろう。

   これが "Enchantment" が与える全般的な印象である。人生は、誰もが幸せでそし
   て誰もが繁栄している時の方が真により良いと言えるが、何時でも可能であると
   は言えない、でも我々全ての人が目指すことが出来る何かであることは間違いな
   い。

   約 200 ページでかなりの数の写真もあり、"Enchantment" は学術書ではない、そ
   して意図的に主題の表面をさっと触れているだけだが、明快な例と逸話でその主
   張を支えている。これはあなたに考えることを始めさせるが、最終的には、あな
   たが成功するか失敗するかは、あなたが何を考えそして何をするかによるもので、
   本に書いてある何かのチェックリストを辿った故ではない。

   最後まで読み通すことを忘れないで欲しい。そうすれば、目次の最初の Easter
   Egg の引用や、もっとその後にくるカバーストーリーも見逃さないで済む。

   "Enchantment" の定価は $26.95 だが、現時点では幾つかのフォーマットでこれ
   よりずっと安い値段で Amazon.com から入手できる。これについてはもっと詳し
   く Guy Kawasaki のサイトでも読めるし、Firepole Marketing にある Kawasaki
   との長時間のインタビューも読む価値がある。

<http://www.amazon.com/dp/1591843790/?tag=tidbitselectro00>
<http://www.guykawasaki.com/enchantment/>
<http://www.firepolemarketing.com/blog/2011/03/08/an-enchanting-interview-with-guy-kawasaki/>


     ----
   コメントリンク: <http://db.tidbits.com/article/12050#comments>
   Twitter リンク: <http://db.tidbits.com/t/12050>


禅と Gmail 技術、第二部: ラベルとフィルタ
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     文: Adam C. Engst <ace @ tidbits.com>
     原文記事: <http://db.tidbits.com/article/12037>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   初めて Gmail を試す決断をして以来(記事“禅と Gmail 技術、第一部: な
   ぜ私は切り替えたか”参照)私は自分が電子メールから何を得たいのかをじっ
   くりと考えてきた。そのためにはかなりの自己分析が必要であった。なぜなら、
   私は通常、階層的なファイリングシステムを好む整理整頓好きの人間だからだ。
   私にとって Finder の中で Spotlight が役に立ったことはない。自分のファ
   イルがどこに保存されているか、私はすべて熟知しているからだ。そして、私
   が Eudora を使っていた時代には、何百個ものメールボックスを注意深く整理
   区分けすることで、いつでも何かを探そうと思えば相応しい場所を見るだけで
   済んでいた。

<http://tidbits.com/article/12036>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1068.html#lnk4>
   "禅と Gmail 技術、第一部: なぜ私は切り替えたか"

   けれども悪いことに、私が Eudora で使ってきた検索条件保存の戦略はうまく
   行かなくなってきていた。(2004 年 12 月 20 日の記事“Eudara の新しい使
   い方”参照。)問題は、フィルタにかからないメッセージをファイリングした
   り、何らかの方法で処理を後回しにしたメッセージにマーク付けしたりするの
   に必要な作業があまりにも多くなったことだった。この、マーク付けしたメッ
   セージというのが問題の核心で、Eudora の時代は Act On のラベル付けをす
   るのは言わば死の接吻、つまりまず間違いなく私の目に二度と触れない結果と
   なってしまっていた。しばらくの間、私はその種のメッセージに未読のマーク
   を付けて、毎日私の目に触れるようにしていたが、そのうちにそれらも結局無
   視するようになってしまった。その上、保存された検索条件 "Unread Mail"
   の検索結果に多数のメールが並んでしまうことで、新着のメッセージを扱うの
   がますます厄介になった。

<http://tidbits.com/article/7934>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-760.html#lnk6>
   "Eudara の新しい使い方"

   いろいろ考えた結果、禅のアプローチを選ぶことに決めた。つまり、電子メー
   ルを川と見て、流れ行く一つ一つのメッセージに施す作業をできる限り少なく
   することを目標としたのだ。それを目指す私の旅路の最初の一歩が、ラベルと
   フィルタを設定することによりメールの管理の大部分を自動化することだった。


**ラベルは検索である** -- ラベルは、Gmail の持つ最もパワフルかつ最も巧妙
   な特徴の一つだ。Gmail のラベルを伝統的な電子メールプログラムにおけるフォ
   ルダのようなものだと考える人は多いが、その考え方は二つの重要なポイント
   を見逃している:

* Gmail の中では一つのメッセージに _複数の_ ラベルを割り当てることができ
   る。他方、伝統的な電子メールプログラムの中では一つのメッセージはたった
   _一つの_ フォルダの中にしか存在することができない。この事実の結果とし
   て、伝統的な電子メールプログラムではすべてのメッセージが _必ず_ どれか
   のフォルダに入らなければならないが、Gmail ではそんなことはない。一つの
   メッセージに何のラベルも付かないということもあり得る。(その場合、その
   メッセージは All Mail (すべてのメール) コレクションにのみ登場する。)

* Gmail におけるラベルは、検索の中で利用できるほんのちっぽけなメタデータ
   のビットに過ぎない。従って、本質的には、ラベルは保存検索条件なのであっ
   て、つまりは単なるショートカットなのだ。あるメーリングリストからのメッ
   セージすべてを判別するためにフィルタ(これもまたただの検索だ)が使えた
   ならば、それらのメッセージにラベルを適用することもできる。これは過去に
   遡ってすることも可能だ。けれども必ずしもそれをする必要はないかもしれな
   い。なぜなら、あとで手動で検索をすればメッセージの同じセットがいつでも
   見つけられるからだ。

   これら二つのポイントを深く考えてみれば、伝統的な電子メールプログラムに
   おいて必要であったファイリング作業のほとんどが Gmail では時間の無駄遣
   いに過ぎなくなることが理解できるだろう。従来のプログラムの中では、メッ
   セージはどこかに属していなければならないのだから、常にファイル分けが必
   要となる。また、検索は速度も十分でなく機能も限られているので互いに関係
   するメッセージを素早く集めてコレクションを作ることもできない。けれども、
   Gmail においてはいずれも問題にならない。

   対照的に、Gmail でラベルを作る必要が生じる理由は以下の三つだけだ:

* 互いにあまり共通点のないメッセージ同士を集めたい場合。例えば、さまざま
   のウェブ商店からの領収書に私は手動で Order Receipts ラベルを付けている。
   これで、クレジットカードの請求書と照合したり、過去にどのベンダーを使っ
   たかをチェックしたりするのに利用できる。私がいつもひいきにしているいく
   つかのベンダー,例えば iTunes Store や Amazon などについてはフィルタを
   使って自動的にそのラベルを割り当てるようにしているが、たいていの領収書
   は届いた際に目で見てそれと分かるのでラベルが簡単に付けられる。

* 一連のメッセージを手軽に検索で見つけ出して一つのグループとしてアクセス
   できるようにし、さらに _オプションとして_ それらを丸ごと Inbox (受信ト
   レイ) から削除できるようにしておきたい、という場合。典型的な実例はメー
   リングリストだ。一つのメーリングリストからのメッセージは一緒にまとめて
   読みたいことが多いけれど、必ずしもすべてのメーリングリストがそうだとい
   うわけではない。伝統的な電子メールプログラムでは、フィルタ分けされたメー
   リングリストのメッセージと他の未読のメールとを一緒に表示させるまでにか
   なりの手間をかける必要があった。Gmail では、Skip Inbox フィルタアクショ
   ンを使ってメーリングリストのメッセージを分離することになる。

* Inbox の中にある特定のメッセージにマーク付けして一目で分かるようにして
   おきたい場合。例えば、そのメッセージがメーリングリストあてのものであっ
   て自分だけに送られてものではないことを表示させておきたい場合。

   これで、作られるラベルの種類の個数は以前に持っていたメールボックスの個
   数に比べてあまり減ることもないのではないかと思えるかもしれないが、私の
   経験上、実際ラベルの種類はかなり少なくなる。ことに、私はプロジェクトに
   結び付けたラベルを作ることはめったにない。なぜなら、その種のメッセージ
   は送信者あるいはリストのアドレスを検索すれば見つけられることが確信でき
   るからだ。

   例を挙げよう。私は Peachpit から出している自分の著書 iPhoto Visual
   QuickStart Guide に関係したメッセージを追跡するためにラベルを作ること
   も可能だったのだが、それは基本的に Peachpit 社にいる同業者たちから届い
   たメッセージを集めることに他ならず、それらはすべて peachpit.com または
   pearson.com の電子メールアドレスからのものか、または私が名前を知ってい
   る索引作製担当者からのものだった。だから、そういうメッセージすべてにラ
   ベルを付けてもあまり意味はない。一つのグループにまとめる必要もないし、
   仮にそういう必要が生じたとしても、検索をすれば全く同じ結果が得られる。

   だからと言って、他の人たちもプロジェクトに結び付けたラベルを作る必要が
   ないというわけではない。Gmail はもちろんそういうこともできる。ただ、そ
   の場合は他の電子メールプログラムより秀でているわけではないと言っている
   だけだ。そういうメッセージを集める作業は、フィルタによって(例えばクラ
   イアントのドメイン名で判定する)さらに手動のラベル付けによって(そのプ
   ロジェクトに関する仲間からのメッセージに付ける)しなければならない。

   ラベルが検索に比べて少しだけ優っている点が一つある。それは、メッセージ
   数のカウントだ。理由は分からないが、Gmail の検索結果では結果の概略の件
   数しか表示されない。けれども指定したラベルを持つメッセージの件数として
   は厳密な数が表示される。

   時によって、私はラベルを使う代わりに Quick Link の方を使うこともある。
   これは、左のサイドバーの中にリンクを並べることのできる Gmail Labs ウィ
   ジェットだ。Gmail Labs についてはシリーズ記事の次の回で解説するが、私
   が Quick Link を特に気に入っている理由は、これを使えばメッセージの特定
   のグループへの素早いアクセスが、ラベルを作成 _せずに_ できるようになる
   からだ。ラベルと全く同様、Quick Link もやはり保存検索条件に過ぎず、検
   索可能なものなら何でもカプセル化して作成できる。ただし、Quick Link で
   は見つかったメッセージに何のメタデータも付与されない。例えば、私が使っ
   ている Quick Link の一つは、TidBITS Talk または私たちの内部のプレスリ
   リース用メーリングリストあてのメッセージであって迷惑メールと判定された
   ものを集めていて、私はこれを誤判定の特定のために利用している。


**フィルタは検索である** -- Gmail は、フィルタが検索であるという概念を強
   く表には出していない。それはすべての電子メールプログラムの動作のしかた
   であるからだ。けれどもこれは非常に重要な点なので、ここで改めて強調して
   おきたい。

   フィルタによって、特定の基準に合致するメッセージを検索することができる。
   特定のアドレスからのもの、Subject 行の中に特定の語句を含むもの、などの
   基準が使える。いったんメッセージがそのフィルタにかかると、フィルタはそ
   のメッセージに対して何らかのアクションを施すことができる。中でも最も重
   要なアクションが、ラベルを付けることだ。

   具体的に言えば、フィルタは From, To, および Subject 行の中で、またメッ
   セージ本文の中で、テキストを探すことができる。ただ、残念なことに Gmail
   ではそれ以外のヘッダ行、例えば Content-Type や X-Sender などの内容を検
   索することができない。メッセージ本文の検索については、特定の単語を含み、
   かつ別の特定の単語を含まない、そういうメッセージを探すこともできる。た
   だし grep (正規表現) 検索や単語の一部分の検索の機能はない。また、添付
   ファイルに基づいてメッセージにフィルタをかけることもできる。

   いったん基準の設定が済めば、メッセージに以下のようなアクションを実行す
   るよう指定できる:

* 受信トレイをスキップする (アーカイブする): これは、ただそのメッセージ
   から Inbox ラベルを除去するだけだ。私は、あまり重要でないメーリングリ
   ストからのメッセージを受信トレイに入れないようにするためにこのアクショ
   ンを大いに活用している。

* 既読にする: メッセージが既読か未読かという区別は私にとって重要なことな
   ので、私は唯一私自身がメーリングリストあてに出したメッセージにのみこの
   アクションを使っている。(ほとんどの場合、そのようなメッセージを私が見
   ることはない。なぜなら、Gmail は通常あなたがリストあてに出したメッセー
   ジを表示しないからだ。それは、あなたから到着したメッセージは既にその会
   話の中に保存されている送信済みのメッセージと重複しているから、というの
   が理由だ。たいていの場合これは歓迎すべきことだが、テストやトラブルシュー
   ティングの際には困ったことになるときがある。)

* スターを付ける: Gmail のスターは Apple Mail のフラグと同等のもので、単
   純にオン・オフでメッセージをマークする。私は何らかの対処を必要とするメッ
   セージに対して手でスターを付けるようにしているので、フィルタではこれを
   使っていない。

* ラベルを付ける: ラベルを付けるのは最も一般的なフィルタの応用のしかただ。
   実際、私のフィルタで、ラベル付けを _しない_ ものは一つか二つしかない。

* 転送する: 自動的にメールの送信をするフィルタアクションは、細心の注意を
   もって扱う必要がある。そのような機能を必要とする人ならば使えばよいが、
   とんでもない結果に陥りやすいことは覚悟しておくべきだ。

* 削除する: 私がこのフィルタアクションを使うとすれば、大きなメールアーカ
   イブをクリーンアップするような場合のみだろう。いつも自動的に消去したい
   メッセージを受け取っていたのだとしたら、私ならば何か他の方法を使って止
   めることを考えたい。

* 迷惑メールにしない: メーリングリストの中には、迷惑メールと非常に紛らわ
   しいものもある。そのような場合、このオプションを使えば Gmail が正当な
   リストのメッセージを誤って迷惑メールと仕分けすることがなくなる。私の場
   合、このオプションを使ったためにリストのメッセージのいくつかを迷惑メー
   ルと手で指定する必要があるけれど、正当なメッセージが誤判定されてしまう
   よりはまだましだ。

* 返信定型文を送信: このアクションは Gmail Labs により提供されるものだが、
   これもやはり細心の注意をもって扱うべきだと私は思う。定型文返信を間違っ
   た人たちに送信してしまうことが簡単にできてしまうからだ。

* 常に重要マークを付ける: このアクションは、Gmail に新設の Priority Inbox
   機能に対してそのメッセージが重要だと指定する。私はこのアクションを使っ
   たことがない。何かが重要ならば私は自分で Gmail に指定したいと思うし、
   また Priority Inbox 機能は過去の行動を学習することもできるからだ。

* 重要マークを付けない: これも Priority Inbox 機能についてのアクションだ
   が、フィルタの立場からはこちらの方がより重要だ。なぜなら、他のフィルタ
   条件によって仕分けされたメッセージ(例えば自動送信のメッセージや、メー
   リングリストからのメッセージなど)が決して Priority Inbox に登場しない
   ようにできるからだ。

   Gmail のフィルタ機能は伝統的な電子メールプログラムのフィルタ機能に比べ
   て限られたことしかできない。けれどもそれは驚くほどのことではない。なぜ
   なら、ウェブ上のメッセージに施すことのできる操作の種類が限られているか
   らだ。例えば、AppleScript を実行することもできない。(それがしたければ、
   Macintosh の電子メールプログラムから IMAP 経由であなたの Gmail メッセー
   ジにアクセスする必要があるが、それは完全に可能なことだ。)

   でも、Gmail のフィルタに関するインターフェイスが本当に素晴らしいのは、
   あなたが今作成しつつあるフィルタをあなたの現在持っている電子メールに即
   座に適用して結果を表示する(フィルタ テスト ボタンを使う)ことができ、
   さらにそのフィルタを既存のメッセージだけでなく将来のメッセージにも適用
   できるオプションもある(フィルタ作成の最後の画面で「このフィルタを下記
   の X 件のスレッドにも適用する」チェックボックスを使う)ことだ。これは
   ものすごく大きな利点だ。なぜなら、例えばあるメーリングリストが気に入ら
   なくなれば、フィルタを一回限り使うだけで、そのメーリングリストに属する
   すべてのメッセージを見つけて消去することが可能になるからだ。

<http://tidbits.com/resources/2011-03/Gmail-filter-test-search.png>


**Inbox Zero は忘れよう** -- ラベルとフィルタの動作のしかたを理解してい
   ただいたところで、私からそれらの使い方の提案をさせていただきたい。主た
   る利用法は、到着するメッセージの流れを管理して、あなたの Inbox (受信ト
   レイ) に登場するものの数を、到着し次第あなたがすぐに見る必要のあるもの
   のみに減らすためのものだ。

   私が自分の Inbox で定めた目標は、そこに到着したものはすべて読んで、返
   信の必要があるものには返信し、私が自分の手で判別する必要のあるごく少数
   のメッセージにはラベルを付ける、ということだ。私は毎日何百通もの電子メー
   ルメッセージを受け取るので、重要でないメーリングリストやその他の自動化
   メッセージ(例えば Twitter のフォロー通知や、Netflix のショッピング速
   報など、Automated Messages ラベルが付くものすべて)はフィルタ分けによ
   り私の Inbox に入らないようにしておく必要がある。それらのフィルタでは
   それぞれ適切なラベルを付けてから「受信トレイをスキップする」のオプショ
   ンを使っている。

   でも、重要なメーリングリスト、例えば TidBITS スタッフ用のリストや Take
   Control 著者用のリストなどについては、メッセージが Inbox に登場して欲
   しい。これらのリストで交わされるメッセージは私だけにあてて送られるメッ
   セージと同等に重要だし、個人あてのものより重要度が高いことさえ多い。そ
   れらのメーリングリストごとにラベルを付けるフィルタでは、「受信トレイを
   スキップする」オプションを使わず、リストから届いたメッセージにはすべて
   リストのラベルと Inbox ラベルが両方とも付くことになる。

   最後に、当然ながら、世界中のいろいろな人たちから直接私に送られてくるメッ
   セージがある。これらをフィルタ分けできる効率的な方法は存在しないし、も
   ちろん事後に私がそれらをラベル付けすることは可能だけれど、私は電子メー
   ルに対して禅のアプローチをすると決めた以上、そういう手間はかけたくない。
   ここ一年以上使ってきて私が気付いた単純な事実は、その種の恣意的なコレク
   ションは未だに一度も必要となったことはなく、私が必要とするメッセージは
   検索によっていつでも見つけられるということだ。

   鋭い目をした読者の皆さんは、結局私のメールの大多数が Inbox に残ってし
   まう、いや正確に言えば Inbox ラベルを持ち続ける、ということにお気付き
   だろう。そう、別の言葉で言い替えれば、Inbox Zero は忘れるべきなのだ。
   私は現在 Inbox ラベルの付いたメッセージを 40,000 通ほど持っている。で
   も,お分かりだろうか、それは私の実際の使用には何の影響も与えない。なぜ
   なら、Inbox というのは単なる一つのラベルに過ぎないからだ。だから、その
   ラベルの付いた個々のメッセージにわざわざもう一つずつアクションを施して
   削除しなければならない必然性など何もない。このことは、過ぎし時代の電子
   メールプログラムの挙動を再現したいと思っている多くの人たちにとってはきっ
   と気に障るだろう。そこで Google は Archive (アーカイブ) ボタンを追加し
   て、これをクリックすれば Inbox ラベルが取り除かれるようにした。このボ
   タンがするのはそれだけのことだ。だからして、それは完全に不必要な作業だ。
   なぜなら、Inbox に触らずそのままにしても何の不利益にもならないからだ。

   私はメッセージを手でファイル分けすることがほとんどないばかりか、メッセー
   ジを削除することすらほとんどしない。Gmail は、迷惑メールとマークされた
   メッセージを 30 日後に自動的に削除するが、それ以外で私が削除するものと
   いえば、テスト用のメッセージ(TidBITS の号配布、Take Control の注文書、
   TidBITS コメントシステムからの通知文など)であって、もはや残す必要はな
   いけれども将来の検索を混乱させかねないようなものだけだ。

   そんなやり方は正気とは思えない、未読のメッセージが大量の他のものの中に
   埋もれて分からなくなってしまうだろう、ことに、Gmail は日付以外の順序で
   メッセージを並べ替えることができないのだから、とお思いかもしれない。で
   も、実際のところ、このやり方がうまく行く理由が二つある。その一つは
   "is:unread is:inbox" による検索で、もう一つは Google が新たに登場させ
   た Priority Inbox (優先トレイ) 機能だ。

   "is:unread is:inbox" 検索をすれば、Inbox ラベルが付いていて未読である
   メッセージがすべて表示される。これにより、いつでも私はそれらのメッセー
   ジのみに集中することができる。そして、さきほど触れた Quick Link ウィ
   ジェットを覚えておられるだろうか? 私はこの "is:unread is:inbox" 検索
   をカプセル化して Unread Inbox という名前の Quick Link とし、さらにそれ
   を私の受信トレイのデフォルト表示に設定したのだ。

   Gmail に Priority Inbox 機能が装備されるより以前、私はこの検索に大きく
   依存していた。けれども今は、Priority Inbox がまだ稼動し始めたばかりだっ
   た頃に Priority Inbox と私の双方ともが見逃してしまっていたメッセージを
   見つけ出すためだけにこの検索を使っている。


**救いの手は Priority Inbox** -- Priority Inbox (優先トレイ) は、比較的
   新しい Gmail の機能だ。これも、Gmail が電子メールの概念を考え直してい
   るやり方の実例の一つだ。皆さんはたぶん迷惑メールフィルタがメッセージを
   分析してメッセージが迷惑メールかどうかを判断し、その際にあなたが以前に
   他のどんなメッセージを迷惑メールとマーク付けしたかを判断の基盤に置いて
   いることをご存じだろう。Priority Inbox も、同じようなやり方で動作する。
   ただ、迷惑メールを判定する代わりに、あなたにとって重要なメッセージを判
   定するのだ。

   どうやってそれをするのか? Gmail は、初めのうちは何が重要で何がそうで
   ないかを推測に基づいて切り分ける。そして、その後あなたが使いながらそれ
   に修正を加えて行くのだ。驚くほど短い期間内に、きっとあなたは最も大切な
   メッセージが優先トレイに登場して、それ以外のメッセージは Gmail ウィン
   ドウの一番下にある「その他のメール」という部分にリストされるようになっ
   ていることに気付かされるだろう。いったいなぜ Gmail が重要と判断したの
   かを疑問に思ったら、そのメッセージが重要だと示している小さな黄色いアイ
   コンの上にポインタをかざしてみれば、または、そのメッセージを開いている
   ならば「詳細を表示」リンクをクリックすれば、重要な理由が表示される。

   この Priority Inbox はかなり順応性が高い。実際、最大4つのセクションが
   提供され、そのうち最初の3つのセクションはカスタマイズ可能だ。カスタマ
   イズ可能なセクションそれぞれで、Gmail がその部分に表示する対象を、重要
   な未読メール、重要、未読、スター付き、のいずれかから選べるし、あるいは
   Gmail に一つのラベルの内容をそのセクションに表示させることもできる。こ
   れら4つのセクションのいずれでも、最大何個のメッセージを表示するかが設
   定できる。

<http://tidbits.com/resources/2011-03/Gmail-Priority-Inbox.png>

   私は Priority Inbox の各セクションを次のように設定している。最初のセク
   ションは重要な未読メールを表示し、第二のセクションはスター付き(あとで
   対処する必要のあるもの)を、第三のセクションは私の Press Releases ラベ
   ルの付いたもの(参照の必要があるけれども、受信トレイを取り散らかして欲
   しくないもの)を、最後のセクションはその他のメールを、それぞれ表示する。
   実際私はこの「その他のメール」セクションで普段かなりの時間を費やしてい
   る。重要と判断されなかった新着メッセージはここに登場するのだし、また重
   要なメールも私がいったん読み終わればここに移動するのだから。

   私がこの Priority Inbox に実現して欲しいと希望するのは、過去に私がラベ
   ル付けしたメッセージに基づいて Gmail が自動的にメッセージをラベル付け
   してくれる機能だ。もしそれが実現すれば、Gmail に学習させることによって
   特定の話題やプロジェクトに関するメッセージを集め、時間の経過に伴って自
   動的にそれぞれのグループに追加されるようにできることだろう。

   私が今の段落を書いていたすぐ後に、Google は新たな Gmail Labs 機能を導
   入した。その名も Smart Labels (スマートラベル)、これはおおよそ私が希望
   したことを実現すると約束している。残念なことに、Smart Labels が割り当
   てることのできるのは、あらかじめ決められた三つのラベル、Bulk, Forums,
   Notifications のみだ。私の使いたいフィルタは私の用途のために作ったもの
   なので、もっとずっと具体的な設定になっている。もしもあなたが Gmail を
   使い始めたばかりならば、Smart Labels をしばらく使ってみて、現在の機能
   で十分使えるかどうか試してみるのもよいのではなかろうか。

<http://gmailblog.blogspot.com/2011/03/new-in-gmail-labs-smart-labels.html>


**私の電子メールフローチャート** -- まとめてみると、私が電子メールを使う
   やり方は以下のようなものだ。メッセージが Gmail に届く。まずフィルタに
   よって、メーリングリストから到着したメッセージや、その他いくつかの種類
   の予測可能なタイプのメッセージに対し、ラベルが付けられる。重要なメーリ
   ングリストからのメッセージには、すぐ私の目に留まるように Inbox ラベル
   も付く。それ以外のメーリングリストからのものには Inbox ラベルが付かな
   い。以上のことはすべて、私が一切気付きもしないうちに起こる。(この点が、
   ひっきりなしにメールをチェックしたりフィルタの状態やら何やらを表示して
   いた伝統的なメールプログラムと違うところだ。)

   メールを読み始めるために、私はまず自分の Gmail ウィンドウの一番上を見
   る。そこには、優先トレイの「重要な未読メール」セクションが、最も新しい
   メッセージをリストしている。私はその最初の未読メッセージをクリックして
   それを読む。そこから、私がそのメッセージに対してすることは以下の七通り
   のうちのどれかだ。(私が最も頻繁にするものから順に並べてみよう。)

* 何もしない。単に、そのメッセージやその添付ファイルに含まれている情報を
   自分の中に取り込むだけ。一つ、Gmail で素敵なことがある。よくあるタイプ
   の添付ファイルの多くをオンラインで読むことができ、ダウンロードして別の
   プログラムで開いたりする必要がない。Eudora を使っていた時代、私のハー
   ドディスクにどれほど数多くの多種多様な添付ファイルが散らかっていたか、
   あなたには想像もつかないだろう。

* メッセージに返信する。共通の Subject 行を持つメッセージを Gmail は常に
   ひとまとめにするので、返信のメッセージが元のメッセージと並んで保存され
   る。そのため、会話のスレッドを辿るのが簡単にできる。私はこの機能に大い
   に依存している。

* そのメッセージを未読とマークする。時々、そのメッセージをまだ読んでいな
   いふりをしたくなることがある。約束の時間に遅れそうになっている時にそれ
   を目にしたとか、夜遅くなってきちんとした返信ができるほど考えがまとまら
   ないとかいう場合だ。あるいは、私は時々 iPhone で電子メールを読むことが
   あるが(iPhone のモバイル Gmail クライアントはなかなかよく出来ているけ
   れど、iPhone のどうしようもないテキスト入力機能を埋め合わせできるほど
   ではない)その場合はきちんとした返信を要するメッセージをいったん未読と
   マークしておくことが多い。

* 返信をしていようといまいと、そのメッセージにスターを付ける。私の場合、
   このスターというマーカーは「このメッセージの内容に関して本当に何かしな
   ければならないので、理論的にはあとでこれを見つけられるように印を付けて
   おく」という意味だ。でも現実的には、このスターも私の新たな死の接吻と化
   している。時々はこのセクションを見てスターの付いたメッセージに何かをす
   ることもあるけれど、そんな場合でも実はその問題を私自身既に処理済みであっ
   たり、時間の経過とともにもはや無意味なものとなっていたりすることも多い。
   そういうわけだ。

* 手動でラベルを付ける。注文の受領書や、その他のメッセージで、フィルタで
   自動的にラベルが付けられなかったものの場合だ。やはりこれも、ほんの時た
   まにしかしない。たいていは不必要な作業だからだ。

* 「迷惑メールを報告」ボタンをクリックする。その迷惑メールメッセージが、
   Postini のサーバ側フィルタリングと Gmail 独自の非常に高性能なスパムフィ
   ルタの両方ともをすり抜けてきた場合だ。Postini は現在 Google の所有となっ
   ているが、それがスパムフィルタリングにどう影響しているのか私は知らない。

* そのメッセージを削除する。私はごくたまにしかこれをしない。それも、削除
   するのはテスト用のメッセージのみだ。私は、受信トレイからメッセージを取
   り除くために Gmail の Archive (アーカイブ) オプションを使うことは決し
   てしない。受信トレイからメッセージをクリアすることが楽しいゲームでなく
   なった以上、そんなことをしても何の利益にもならないからだ。

   「迷惑メールを報告」ボタンと「削除」ボタンは、Inbox ラベルを取り除いた
   上にそれぞれ Spam と Trash のラベルを付けるので、これらのメッセージは
   完全に表示から消え失せる。(もはや、検索にかからなくなるからだ。)そし
   て私はもう一度未読メッセージのリストへと戻る。今読んでいるメッセージを
   未読とマークした場合も、同じようにメッセージリストに戻る。いずれも道理
   にかなったことだ。

   それ以外のアクションすべて、返信、スター付け、ラベル付け、それに何もし
   なかった場合も、私はキーボードショートカット (k キー) を押して次のメッ
   セージに移る。そのメッセージで、今述べてきたシンプルな手順をもう一度辿
   るわけだ。大多数のメッセージで、私が決断しなければならないのはそのメッ
   セージを読んでいないふりをするかどうか、それから返信の必要があるかどう
   かだけだ。そしてごく少数の状況で、後日何らかの方法で対処する必要がある
   のでそのメッセージをマークしておこうとか、さらなるラベル付けが必要かど
   うかとかを考える。

   時折、私は Unread Inbox の Quick Link を使ってすべての未読メッセージを
   (重要度に関係なく)私の受信トレイに表示させる。ちょっとした手間だが、
   これは役に立つ。なぜなら、「その他のメール」リストは日付順に並んでいる
   ので、ともするとあまり重要でない未読のメッセージが読まれないままリスト
   の一番下の枠外に出てしまい、こうやって時折チェックしてやらないと永久に
   私の目に留まらないかもしれないからだ。

   読んだり返信したりすることについては以上で全部だ。新規のメッセージを作
   成するのもやはり簡単だが、こちらはもともとすべての手順があまりにも単純
   なので Gmail としても伝統的な電子メールプログラムがしてきたことを改善
   する余地があまり見当たらない。誰かの名前の最初の数文字をタイプし始める
   と素晴らしく優秀な自動補完が働くし、あなたがその人に送信したことのある
   頻度に応じて並べられた候補のリストも表示される。それからもちろん、宛名
   の間違いを予防するための便利な拡張機能が Gmail Labs に用意されている。
   そこで、次の回の記事 "Zen and the Art of Gmail, Part 3: Gmail Labs" で
   はこの Gmail Labs を取り上げよう。その後最終回の記事 "Zen and the Art
   of Gmail, Part 4: Mailplane" では、Gmail をブラウザの外に取り出してく
   れる Mac アプリケーション、Mailplane について見てみよう。

<http://tidbits.com/article/12038>
<http://tidbits.com/article/12039>


   ----
   コメントリンク: <http://db.tidbits.com/article/12037#comments>
   Twitter リンク: <http://db.tidbits.com/t/12037>


TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2011 年 3 月 28 日
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     文: TidBITS Staff <editors @ tidbits.com>
     原文記事: <http://db.tidbits.com/article/12081>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

**LogMeIn Ignition 2.0.264** -- 私たちは通常 TidBITS 監視リストの対象を
   Mac 用ソフトウェアに限っているが、LogMeIn Ignition の 2.0.264 リリース
   はその Mac との統合のしかたにおいて紹介する価値がある。この iOS 用遠隔
   スクリーンコントロールアプリのアップデートでは、多様な能力の数々に遠隔
   ファイルブラウズ機能が加わった。LogMeIn では無料のアカウントに登録する
   必要があり、その上でコントロール対象としたい Mac あるいは Windows シス
   テムに無料または有料のソフトウェアをインストールする。今回 Ignition の
   アップデートにより、ファイル一覧をブラウズして、ファイルをあなたの機器
   にコピーし、(iOS がサポートするフォーマットならば) 機器上でファイルを
   読み、印刷することもできる。また、このアプリを使ってあなたの LogMeIn
   アカウントに登録された二台のコンピュータの間でファイルを転送することも
   できる。(新規購入 $29.95、無料アップデート、9.8 MB)

<https://secure.logmein.com/products/Ignition/iphone/>
<http://itunes.apple.com/app/logmein-ignition/id299616801?mt=8>
<http://help.logmein.com/SelfServiceDownloads>

   LogMeIn Ignition 2.0.264 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12075#comments>


**Things 1.4.5** -- Cultured Code の人たちが、Things 1.4.5 をリリースし
   て自らの to-do リストから項目を一つ消すことができた。このタスク管理ユー
   ティリティの新機能は、Things URI スキームのサポートだ。従来これは Things
   iOS アプリにしか装備されていなかった。また、Task Modification Date が
   AppleScript で利用できるようになった。修正されたバグも多数あり、主なも
   のとしては同期の後に項目の順序が勝手に変わってしまっていた問題、検索結
   果の中で項目を完了とマーク付けすると Inbox に移ってしまった問題、タス
   クやプロジェクトをグループ分けしたり並べ替えたりする際の問題、繰り返し
   起こるタスクに関係したさまざまの問題、Mac OS X 10.4 でのクラッシュなど
   がある。(新規購入 $49.95、無料アップデート、8.0 MB)

<http://culturedcode.com/things/>

   Things 1.4.5 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12074#comments>


**Skype 5.1.0.914** -- voice-over-IP 電話アプリケーション Skype のバージョ
   ン 5.1.0.914 では、なくなってしまっていた機能が一つ復活した。グループ
   通話の際に現在話している人の名前がハイライト表示される機能だ。また、ダ
   イヤルパッドで最近通話した番号を選択できる機能も今回のリリースに盛り込
   まれた。さらに、Skype によれば、ビデオカメラの探知の問題などマイナーな
   バグもいくつか修正されているという。(無料、20.2 MB)

<http://www.skype.com/>

   Skype 5.1.0.914 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12073#comments>


**NoteBook 3.0.9** -- Circus Ponies が NoteBook 3.0.9 をリリースした。こ
   のノート取りおよびテキスト収集ユーティリティのアップデートでは、多数の
   問題点が修正された。別ウィンドウで開いているページを持つ notebook を保
   存した際にクラッシュするバグや、iCal 同期に関係したクラッシュなどだ。
   その他、テキスト選択に関する問題点、Spotlight 読み込みでの問題、形状の
   変更をやり直しした場合の問題点、いくつかの細かなメモリリーク、持続する
   フラグでの問題、Find パネルでの欠陥、などのバグも修正された。(新規購入
   $49.95、無料アップデート、無料の試用版あり)

<http://www.circusponies.com/>

   NoteBook 3.0.9 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12072#comments>


**PDFpen と PDFpenPro 5.2.2** -- Smile が PDFpen と PDFpenPro のバージョ
   ン 5.2.2 をリリースし、スキャンしたファイルの行き先を選択できる機能が
   追加された。OCR に関係してハングしてしまう問題など、非常に多数のバグ修
   正も施されている。日本語のヘルプテキストもフルに装備された。(新規購入
   $59.95、無料アップデート、アップグレード $25、41 MB)

<http://smilesoftware.com/PDFpen/>

   PDFpen 5.2.2 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12071#comments>


**Aperture 3.1.2** -- iPhoto から Aperture へ切り替えようかと考慮中の写
   真家の方々に朗報だ。Apple が、Aperture 3.1.2 をリリースした。全体的な
   安定性とパフォーマンスを改善したことに加え、このアップデートでは写真を
   iPhoto から読み込む際の数多くの問題点に対処を施している。そのうち少な
   くとも一つは Aperture のクラッシュを引き起こすことのある問題であった。
   その他にも読み込みに関する数多くの問題点が修正されている。さらに、参照
   イメージや、ライブラリ間での切り替えに関するバグ、ブラシを使用する際の
   ハング、Retouch でのクラッシュ、XMP Sidecar ファイルでの互換性の問題な
   ども修正された。当然ながら、Mac App Store で購入した人は、このソフトウェ
   アのアップデートも同じストア経由でしなければならない。(Mac App Store
   では $79.99、無料アップデート、Mac App Store からは 578 MB、Apple のウェ
   ブサイトからの独立アップデータは 297.63 MB)

<http://support.apple.com/kb/DL1369>
   (日本語)<http://support.apple.com/kb/DL1369?viewlocale=ja_JP>
   "Aperture 3.1.2"

   Aperture 3.1.2 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12069#comments>


**MarsEdit 3.2** -- Red Sweater Software のブログ作成ツール MarsEdit が
   バージョン 3.2 に到達し、いくつかの新機能をお披露目した。継続的語数カ
   ウントが投稿ステータスバーに表示されるようになり、WordPress タグの処理
   が改善され、不正な形式の XML や「不正な文字」がソフトウェアをつまずか
   せることがなくなった。メディアブラウザや、自動保存機能のパフォーマンス
   も向上した。バグ修正も多数あり、Convert Line Breaks での問題、画像を添
   付した際にフォーマットが崩れる問題、Paste HTML Source の信頼性の問題な
   どが解決した。クラッシュの問題もいくつか解消された。(新規購入 $39.95、
   無料アップデート、6.2 MB)

<http://www.red-sweater.com/marsedit/>

   MarsEdit 3.2 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12068#comments>


**Firefox 4** -- Mozilla が Firefox 4 をリリースした。このアップグレード
   では、ユーザーインターフェイスを完全に刷新するとともに、Gecko 2.0 エン
   ジンを基盤として動作するようになった。Mozilla によれば、その結果として
   JavaScript の実行速度が前バージョンのブラウザより最大 6 倍になり、HTML5
   や CSS3 のサポートも大幅に改善されたという。Firefox は今回から Do Not
   Track ヘッダをサポートし、Firefox Sync を標準装備し、Google の WebM 動
   画形式に対応し、プラグインのクラッシュをより良く処理できるようになった。
   かなり長いリリースノートが Mozilla のウェブサイトにある。(無料、26.8 MB)

<http://www.mozilla.com/en-US/firefox/>
   (日本語)<http://www.mozilla.jp/firefox/>
   "次世代ブラウザ Firefox - 高速・安全・カスタマイズ自在な無料ブラウザ"
<http://blog.sidstamm.com/2011/01/opting-out-of-behavioral-ads.html>
<http://www.mozilla.com/en-US/firefox/4.0/releasenotes/>
   (日本語)<http://www.mozilla.jp/firefox/4.0/releasenotes/>
   "Firefox 4 リリースノート"

   Firefox 4 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12067#comments>


**Sparrow 1.1** -- iOS に触発された電子メールソフトウェア Sparrow がバー
   ジョン 1.1 にアップデートされた。今回のバージョンから、Sparrow は以前
   よりずっと多くのタイプの電子メールアカウントをサポートするようになった。
   Gmail に加えて、このソフトウェアを MobileMe、Yahoo!、AOL、それから任意
   の IMAP アカウントで使えるようになった。また、Gmail においては優先トレ
   イ、未読セクション表示、アカウントごとの署名、より豊かなメッセージを作
   成するためのフォーマットバーなどのサポートも新設された。Sparrow ではマ
   ルチタッチのジェスチャー、コンタクト先グループ、Gravatars のサポートも
   されるようになった。さらに、バグも二十件ほど修正された。(Mac App Store
   からは $9.99、無料アップデート、無料の lite 版もあり、10.2 MB)

<http://www.sparrowmailapp.com/>
<http://en.gravatar.com/>
   (日本語)<http://ja.gravatar.com/>
   "Gravatar - グローバルに認識されるアバター (Globally Recognized Avatars)"

   Sparrow 1.1 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12066#comments>


**Skitch 1.0.4** -- スクリーンショットをシェアする諸君は盛大に祝福を唱和
   しよう。(早口で五回言えればお見事。)Skitch がバージョン 1.0.4 になっ
   た。最も重要な新機能は、このソフトウェアの使用のために skitch.com アカ
   ウントを作る必要がなくなったことだ。その他の改善点としては Welcome ス
   クリーンの簡略化、一部の 10.6.6 ユーザーに起こっていたクラッシュの修正
   などがある。(無料、6.5 MB)

<http://skitch.com/>

   Skitch 1.0.4 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12065#comments>


ExtraBITS、2011 年 3 月 28 日
-----------------------------
     文: TidBITS Staff <editors @ tidbits.com>
     原文記事: <http://db.tidbits.com/article/12080>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   いくつか重要なカンファレンスの日程が発表になり、Apple 社重役の重要人物
   が退職し、Apple が iTunes 経由で日本での救援活動への寄付ができるように
   し、電話の通話というものが以前ほどの役割を担わなくなったと考察する New
   York Times の記事も紹介する。読み応えあり!


**WWDC 2011、サンフランシスコで 6 月 6 日から 10 日まで** -- Apple が、
   同社の 2011 Worldwide Developer Conference が 6 月 6 日から 10 日まで
   サンフランシスコの Moscone West で開催されると発表した。カンファレンス
   パスの価格は $1,599 だが、発売当日に売り切れてしまったのでもう入手でき
   ない。

<http://developer.apple.com/wwdc/>

   コメントリンク: <http://tidbits.com/article/12082#comments>


**MacTech Conference 2011 は LA で 11 月 2 日から 4 日まで** -- WWDC は
   主として開発者たちを狙っていて Apple との意思疎通を提供するためのもの
   だが、独立独歩の行き方に興味ある人は 2011 MacTech Conference の方を検
   討してみるべきだろう。こちらは 11 月 2 日から 4 日までロサンゼルスで開
   催される。ホテルをベースとした MacTech Conference は二つのトラックを提
   供する。一つは IT 関係の話題に焦点を置くもの、もう一つは Mac と iOS で
   のソフトウェア開発に関するものだ。カンファレンスの登録料金は $999 だが、
   枚数限定の早期購入ならば $799 となる。

<http://www.mactech.com/conference/>

   コメントリンク: <http://tidbits.com/article/12064#comments>


**Bertrand Serlet が Apple を退社** -- Apple の Mac Software Engineering
   担当上席副社長 Bertrand Serlet が Apple を去ることとなった。後任は現在
   Mac Software Engineering 担当副社長である Craig Federighi が務める。
   Federighi も Serlet 同様に元 NeXT の社員であったが、最近の二年間は Mac
   OS ソフトウェアエンジニアリングのグループを率いる仕事をしていた。Serlet
   は、「Craig は過去二年間に Mac OS チームを率いて素晴らしい業績をあげて
   きた。Lion は素晴らしいリリースであり、移行はシームレスに進むはずだ」
   と述べている。

<http://www.apple.com/pr/library/2011/03/23serlet.html>

   コメントリンク: <http://tidbits.com/article/12062#comments>


**電話の通話というものは消え去るのか?** -- New York Times に載ったこの
   記事には私たちも共感した。私たちの場合、スタッフ同士の通話はあらかじめ
   スケジュール予約する(たいてい通話は Skype でする)のが常だし、その場
   で必要になった通話さえもまずは iChat で確認してからだ。いきなりかかっ
   てくる電話の通話もたいていあらかじめ caller ID (発信者番号通知) で確認
   できるし、そうでないもののほとんどは何かのセールスの電話だ。私たちも、
   この記事の言っていることに賛成だ。電話の通話は、相手の予定を尊重しつつ
   対応をお願いすべきものであって、理由も分からずに何もかも打ち捨てること
   を要求すべきものではない。

<http://www.nytimes.com/2011/03/20/fashion/20Cultural.html>

   コメントリンク: <http://tidbits.com/article/12044#comments>


**日本の救援活動に iTunes 経由で寄付を** -- 日本における救援活動に手を差
   し伸べやすいようにするために、Apple は iTunes Store に寄付を受け付ける
   ページを設けた。ここに寄せられた寄付の 100 パーセントが直接 American
   Red Cross (米国赤十字社) に送られる。

<https://buy.itunes.apple.com/WebObjects/MZFinance.woa/wa/buyCharityGiftWizard>

   コメントリンク: <http://tidbits.com/article/12061#comments>



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