[SPAM: score5.0] TidBITS#1091 日本語版

TidBITS Japanese hosoka @ ca2.so-net.ne.jp
2011年 9月 2日 (金) 04:09:48 UTC


TidBITS#1091/29-Aug-2011
========================
     英語版: <http://tidbits.com/issue/1091>
     日本語版: <http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1091.html>


   今週の大ニュースはもちろん、Steve Jobs が Apple での CEO の職を辞した
   ことだ。私たちは基本的な事実をお伝えするとともに、さらにその先に踏み込
   んだ記事を二つお届けする。まず第一に、Jeff Carlson が Steve Jobs 辞任
   に関する FAQ をまとめた。ここには Apple と関わりのない人たちが的外れな
   メインストリームの報道を読んで口にしそうな質問に対する簡潔な答が集めら
   れている。第二に、ウェブには Jobs の発表を受けてさまざまな回想や賛辞、
   臆測が溢れているので、その中から私たちの目に留まったものを集めてみた。
   さて、Mac OS X 10.7 Lion について新たなことが分かるに応じて、発見した
   ことを皆さんにお伝えしたいと思っている。そこで今回は、Adam が Lion で
   ファクスするにはどうするかを説明し、Glenn Fleishman が Lion の画面共有
   における非常に便利な二つの新機能を概観する。その他のニュースとしては、
   Glenn の新刊書 "Take Control of Your 802.11n AirPort Network, Second
   Edition" が Mac でワイヤレスネットワーキングをするすべての人のための必
   須資料となる。また、新しいスポンサーとしてビデオチュートリアル会社の
   Noteboom Productions を歓迎するとともに、iTunes ライブラリ同期ツール
   SuperSync を賞品とした先週の DealBITS 抽選の当選者を発表する。(20 パー
   セント割引販売もある。)今週注目すべきソフトウェアリリースは、DragThing
   5.9.7、iTunes 10.4.1、Evernote 3.0、Mellel 2.9、Typinator 4.5 だ。

記事:
     Steve Jobs が Apple CEO を辞任
     Steve Jobs 辞任に関する FAQ
     Steve Jobs の辞任: 反応と思い出
     アップデートされた Take Control 本で Wi-Fi ネットワークの達人に
     Noteboom Productions が TidBITS スポンサーに
     DealBITS 値引き: SuperSync 4.1 が 20% 安くなる
     Lion でファクスするには
     Lion における画面共有の重要な変更点二つ
     TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2011 年 8 月 29 日


----------------- 本号の TidBITS のスポンサーは: ------------------

* 読者のみなさん! あなたのカンパで TidBITS を応援してみませんか?
    <http://tidbits.com/about/support/contributors.html>
    今週は Gay Castle 氏、Tom Farrell 氏、Jim Carr 氏、
    Donald Schaefer 氏と Tait Elder 氏の暖かい支援に感謝!

* Yojimbo 3.0 from Bare Bones Software: The effortless,
   reliable information organizer for Mac OS X.
   It will change your life, without changing the way you work.
   Try it today! <http://www.barebones.com/products/yojimbo/>

* SYNC YOUR PHONE with The Missing Sync: Sync your calendar,
   address book, music, photos and much more between your phone
   and Mac. Supports ANDROID, BLACKBERRY, PALM PRE and many
   other phones. <http://www.markspace.com/bits>

* Dragon speech recognition software for Macintosh, iPhone, and iPad!
   Get the all-new Dragon Dictate for Mac from Nuance Communications
   and experience Simply Smarter Speech Recognition.
   Learn more about Dragon Dictate: <http://nuance.com/dragon/mac>

* CrashPlan is easy, secure backup that works everywhere. Back up
   to your own drives, computers, and online with unlimited storage.
   With unlimited online backup, this is one resolution you can keep.
   Back Up Your Life Today! <http://crashplan.com/ref/tidbits.html>

* Get more productive with software from Smile: PDFpen for
   editing PDFs; TextExpander for saving time and keystrokes while you
   type; DiscLabel for designing CD/DVD labels and inserts. Free demos,
   fast and friendly customer support. <http://www.smilesoftware.com/>

* Intego: Stay up to date with the latest Mac security news on the
   Mac Security Blog. Get info about essential security updates, the
   latest Mac threats, and security tips to help keep your Mac safe
   from the dangers of the Internet. <http://www.intego.com/btb>

* Noteboom Video Tutorials for Apple Software: If you are new to
   the Mac or iPad, our video tutorials are designed for you.
   Tutorials to get you up and running include Lion, iMovie, iPhoto,
   Bento, and more! <http://www.noteboomproductions.com/tb>

---- 皆さんのスポンサーへのサポートが TidBITS への力となります ----


Steve Jobs が Apple CEO を辞任
------------------------------
     文: TidBITS Staff <editors @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12444>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   私たちスタッフは誰も、Steve Jobs を直接には知らない。せいぜい言えるこ
   とは、Apple のプレスイベントとか、Apple Store とかで、彼から数フィート
   (2メートル程度)の距離まで近寄ったことがあるスタッフが多い、という事
   実くらいだ。ただ、Adam と Tonya だけは、1988 年に Cornell 大学で初めて
   の NeXT マシン共用室が完成した際にテープカットの式典でちょっと彼と挨拶
   したことがある。けれども私たちは皆、どんな親しい知人にも負けないほどに、
   彼が Apple を最後に去る時には心に深く感じるところがあるだろう。それは、
   私たちが大人になってからの生活の多くの部分を、彼のビジョンによって大き
   く導かれたコンピュータやソフトウェアを使いながら、また彼が創設した会社
   とその象徴的な製品について文章を書きながら、過ごしてきたからだ。

   Apple は先週、Jobs が CEO の役職を辞任することを表明するために Apple
   の取締役会に送った短い声明文を発表した。これまで Apple の最高執行責任
   者 (COO) であった Tim Cook が指名され、Jobs が最近に CEO の職務からの
   休暇を発表した時以来彼が担って来た役割を続けて、会社の代表としての役職
   を引き継ぐこととなった。(2011 年 1 月 17 日の記事“Steve Jobs、病気治
   療のため休暇へ”参照。)Jobs は今後、Apple の取締役会会長 (Chairman of
   the Board) という新しい職に就く。

<https://www.apple.com/pr/library/2011/08/24Letter-from-Steve-Jobs.html>
   (日本語 
)<https://www.apple.com/jp/pr/library/2011/08/24Letter-from-Steve-Jobs.html>
   "Apple (日本) - Apple Press Info - スティーブ・ジョブズからの手紙"
<https://www.apple.com/pr/library/2011/08/24Steve-Jobs-Resigns-as-CEO-of-Apple.html>
   (日本語 
)<https://www.apple.com/jp/pr/library/2011/08/24Steve-Jobs-Resigns-as-CEO-of-Apple.html>
   "Apple (日本) - Apple Press Info - スティーブ・ジョブズ、AppleのCEOを辞任"
<http://tidbits.com/article/11896>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1059.html#lnk0>
   "Steve Jobs、病気治療のため休暇へ"

   Cook はまた過去に Jobs が病気治療の休暇を取った際にも暫定的 CEO として
   働いてきたし、いくつかの重要な製品の導入や開発サイクルにおいて統括する
   役割を果たした。どんな時にも、Cook はすべてのことに等しく細部まで目を
   行き届かせてきたし、経験を積んだ Apple の幹部チームからの信頼も厚い。

<http://www.apple.com/pr/bios/>

   「Apple 取締役会および Apple コミュニティーの皆様」にあてたその手紙の
   中で、Jobs は次のように書いた。「私はこれまで常々、私が Apple の CEO
   として職務と期待に応えられなくなるような日が来たときは、私からまず皆様
   にお伝えすると申してきました。残念ながら、その日が来ました。」

   この手紙からは、多くの人たちがしばらく前から怖れていたことが連想される。
   それは、Jobs の健康状態が衰えているのではないか、2009 年に肝臓移植を受
   けた(2009 年 6 月 30 日の記事“Apple: Jobs、業務(ジョブ)に復帰”参
   照)けれども、すい臓癌と、それを取り除くための手術が、彼の肉体に次第に
   悪影響をもたらしつつあるのではないか、という点だ。はたして彼が生涯の終
   わりの日々に近づきつつあるのか、あるいは世界で最も価値ある会社を運営す
   るために必要な精神的・肉体的努力を維持することができなくなってきたのか、
   そういったことについて Jobs は一言も触れなかったし、私たちが説明を聞く
   こともないだろう。

<http://tidbits.com/article/10387>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-985.html#lnk1>
   "Apple: Jobs、業務(ジョブ)に復帰"

   Jobs は手紙の中で「私の後任には、継承計画を実行し、ティム・クックを
   Apple の CEO に任命するよう、強く薦めたいと考えています」と記したが、
   誰が彼に替わるのかについて Apple が継承計画を公表しないと批判してきた
   アナリストや評論家たちに、Jobs はこうして微妙なお返しをしてみせた。そ
   のような批判は、疑いなく他にも数限りないテクノロジー会社の CEO の職を
   Cook は引き受けることができたにもかかわらず彼が Apple に留まったという
   事実を顧みていなかった。また、Apple は Tim Cook に対して、彼が 2021 年
   まで Apple に留まっていることを条件に株式 1,000,000 株を提供した。

<http://www.sec.gov/Archives/edgar/data/320193/000118143111047179/rrd320651.htm>

   Apple の歴史や、Jobs がいかにして荒野へ旅立って、また戻って来たかといっ
   た物語を、ここで繰り返すことはするまい。それは、他の何千という場所で読
   めるだろう。その中から私たちの目に留まった興味深いものいくつかを、記事
   “Steve Jobs の辞任: 反応と思い出”(2011 年 8 月 25 日) にまとめてお
   いた。でも個人的な言葉をここで一言言わせてもらえるなら、私たち TidBITS
   は、まさに Apple の製品によって生活を形作られた。私たちの選んだ仕事や
   遊びにも、私たちが世界をどう見るかについても、いつも Apple の製品が傍
   らにあった。

<http://tidbits.com/article/12446>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1091.html#lnk2>
   "Steve Jobs の辞任: 反応と思い出"

   Jobs が日々の舵取りをしなくなることで、Apple はこれまでと違った会社と
   なる。これからの日々、彼と、この会社とが、どのような役割を果たすことに
   なるとしても。会社として悪くなることはないだろうが、ただ、違った会社と
   なることは間違いない。辞任の原因が何であれ、彼が現在どのような状態にあ
   るにせよ、私たちがそれを知る必要はない。私たちはただ、彼と彼の家族に、
   幸せを祈りたい。


   ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12444#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12444>


Steve Jobs 辞任に関する FAQ
---------------------------
     文: Jeff Carlson <jeffc @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12447>
     訳: 亀岡孝仁 <takkameoka @ kif.biglobe.ne.jp

   重要な Apple のニュースが主流メディアに湧き起ってくる時、表面に達するころ
   には、それは往々にして歪曲されている - いや、はっきり言えば間違っている。
   Steve Jobs の Apple からの辞任も主要報道機関の第一面を飾ったが、同時に的
   外れの "分析" も山積された。

   と言うわけで、ここに事実の概要を集め、質問と回答の形に纏めてみたので、友
   人、家族、同僚、或いは通常 Apple には興味を持たずニュースの断片だけを耳に
   したという人達の疑問に答える手助けにして欲しい。この記事をその人達に送る
   のは全く問題ないので、我々の Web サイトで読んでいるのであれば Email ボタ
   ンをクリックするのも良いし、或いはこのリンクをあなたの好みのメールプログ
   ラムにコピペするのも結構である:http://tidbits.com/article/12447

**質問:Jobs はもう Apple には関係しないのか?**

    回答:CEO からは外れたが、Jobs は Apple の取締役会で Chairman of the
   Board(取締役会会長)に選任されている。彼は引き続き Apple の製品や方向付
   けに寄与していくと Apple は語っている。勿論、彼自身のスケジュールに合わせ
   てということにはなるであろうが。

<http://www.apple.com/pr/library/2011/08/24Steve-Jobs-Resigns-as-CEO-of-Apple.html>
   (日本語 
)<http://www.apple.com/jp/pr/library/2011/08/24Steve-Jobs-Resigns-as-CEO-of-Apple.html>
   "Apple (日本) - Apple Press Info - スティーブ・ジョブズ、AppleのCEOを辞任
   "


**質問:Jobs の後任は誰か?その人は大丈夫か?**

    回答:Apple の取締役会は次の様に述べた、その後継者育成計画に基づいて
   Jobs の後任者はこれまで最高業務執行責任者であった Tim Cook となると。
   Cook は Apple に 13 年間務め、これまでも Jobs が病気療養のため休職する度
   に、Apple の手綱を見事に取ってきた。Apple が Cook のことを高く評価してい
   る証拠に、彼が 2021年まで Apple に残ることを条件に、彼に 1,000,000 株の株
   式を提供した。
    
<http://www.apple.com/pr/bios/tim-cook.html>
<http://www.sec.gov/Archives/edgar/data/320193/000118143111047179/rrd320651.htm>


**質問:これで iPhone 5/iPad 3/Mac Pro は遅延となるか?**

    回答:いいえ。Apple は 2011年 1月以来、実際に CEO としての Jobs 無しに
   十分機能して来ており、しかもその結果は極めて良く、それも製品をリリースす
   る側でも、素晴らしい財務実績を続ける側でも文句のつけようがない。("Apple、
   史上最高となる Q3 2011 業績を発表" 19 July 2011 参照)
    
<http://tidbits.com/article/12351>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1086.html#lnk7>
   "Apple、史上最高となる Q3 2011 業績を発表"


**質問:では将来の製品はどうか? 誰かが Jobs のビジョンの後を継げるか?*
*

    回答:"次の Steve Jobs" には誰もなれないし、Jobs も Apple もどちらもそ
   のような人を見つけ出すのには興味を持っていないようである。そうではなく、
   新 CEO Tim Cook と残りの経営チームは彼ら自身の強さを生かして Apple を導い
   ていくであろう。John Gruber が見事にこれを表現している、"Jobs の最大の創
   造物はどの Apple 製品でもない。それは Apple そのものである。"
    
<http://daringfireball.net/2011/08/resigned>


**質問:Steve Jobs の健康は急に悪化しているのか?**

    回答:分からない、そして正直に言って、過大な憶測は失礼というものである。
   Jobs は他の事に集中するために身を引いた、或いは彼の健康状態が悪化している、
   どちらの可能性もある。Jobs はすい臓癌の治療を受けて来ており、肝臓移植も受
   けた、そして健康上の理由から 2011年 1月に CEO の実務から身を引いていた。
   しかし、彼は 2011年 3月には iPad 2 を紹介するため、2011年 6月には Apple
   の Worldwide Developer Conference に自ら壇上に上がってきたのも事実である。
    
   Walt Mossberg による Wall Street Journal の記事によれば、"はっきりしてい
   るのは、Jobs は大病にはかかっているが、至極元気である事である。Apple 内の
   極めて情報通の人の話では、彼は主要な将来製品や戦略の開発には引き続き拘わ
   っていく積りであり、そして取締役会の会長職も実際にこなしていく積りでい
   る... 彼の健康状態には波があるし、それに現役の会長とは言っても CEO ではな
   いことも事実である。"

<http://allthingsd.com/20110824/jobs-leave-a-legacy-of-changed-industries/>


**質問:これが我々の知っている Apple の終わりを意味するのか?**

    回答:そうではない。Jobs が自らの周りに置いた経営陣は、同社に長いこと務
   めており、そして Jobs が実際に CEO として指揮をとっている時も、或いはその
   職を離れている時もどちらの時でも Apple のビジョンを実行してきた。
    
   また、Apple の最近の製品の歴史に目をやれば、我々が現在目にしているものに
   到達するまでには _何年_ もの歳月がその土台作りに費やされてきたことが分か
   る。iPad を例にとってみよう。Apple が iPad の開発を始めたのは 2007年より
   更に前である;マルチタッチインターフェースと幾つかの初期のアップスは有望
   であったが、同社はそれを使って代わりに iPhone を開発する選択をした。
   iPhone から得た教訓と、そして App Store を創設し運営するための基盤が
   2010年の iPad へとつながったのである。これを HP や RIM といった会社と較べ
   てみるとよい。これらの会社は、iPad が市場に出ると慌ててタブレットを市場に
   出し不成功に終わっている。

   Apple がこの先数年に及ぶ秘中の開発ロードマップを持っていることは間違いな
   いと我々は思っている。そして同社は、その独自の社風を守っていくための努力
   を続けている。2009年には、前の Dean of the Yale School of Management であ
   る Joel Podolny が Apple に入社し Apple University の先頭に立った。
   Fortune マガジンが取り上げた克明な記事によれば、これは同社がどの様に機能
   しそして重要な決定をどの様に行うのかを記録しそして教える社内プログラムの
   一つだという。

<http://tech.fortune.cnn.com/2011/08/25/how-apple-works-inside-the-worlds-biggest-startup/>

   勿論、この先 Apple が変わる可能性はあるし、きっとそうなるであろうが、これ
   は当然のことである。今日の Apple は、Jobs が同社を去った 1985年の Apple 、
   彼が同社に戻った 1996年の Apple、そして iPhone がリリースされる前の
   2006年の Apple とは大いに異なっている。しかし、変化こそが Apple が一番上
   手くやってきた事柄の一つなのである。

   これまで以上に、我々は Jobs の最良の健康を祈りたい、そしてもし他のどんな
   質問でもあれば、コメントの所で質問を寄せて欲しい。我々としても可能な限り
   それらを取り上げてゆきたいと思っている。


     ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12447#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12447>


Steve Jobs の辞任: 反応と思い出
--------------------------------
     文: TidBITS Staff <editors @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12446>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   暗くなった空を熱心に観察している最中にさえ、稲妻が走ればやはりショック
   を感じる。それと同じことが先週の水曜日、Steven P. Jobs が Apple の CEO
   として Apple の取締役会に辞表を提出(2011 年 8 月 24 日の記事“Steve
   Jobs が Apple CEO を辞任”参照)した時に起こった。それがいずれやって来
   ること、遅かれ早かれやって来ざるを得ないことは、私たち皆が承知していた
   けれど、ことに、今年になってから Jobs が Apple から病気治療休暇をとっ
   ていたことを考えればなおさらだが、それでもやはり予期しないことには違い
   なかった。

<http://tidbits.com/article/12444>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1091.html#lnk0>
   "Steve Jobs が Apple CEO を辞任"

   けれども、テクノロジーのコミュニティーではいつものことだが、ほんの一時
   深呼吸と静寂の瞬間があった後には、この発表によって引き起こされたさまざ
   まの思い出や、賛辞、臆測などが、ウェブ上に溢れ始めた。その中から、私た
   ちの注意を惹いた記事をいくつかここに紹介しよう。

   Vic Gundotra は Google のエンジニアリング担当上級副社長で、数年前には
   モバイルアプリケーションに関して Apple と緊密な共同作業をしたことがあ
   る。彼は "Icon Ambulance" (アイコン救急隊) と題した記事を書いて、Jobs
   がいかに細かいところにまで注意を払う人物であったかを示す思い出として、
   新型 iPhone の画面上で Google ロゴの黄色の色調が変になるという、非常に
   些細な問題を議論するために Steve が日曜日に電話してきた話を物語った。

<https://plus.google.com/107117483540235115863/posts/gcSStkKxXTw>

   David Cairns は、子供のころから Apple テクノロジーが大好きだったことか
   ら始めて、それが彼の職業に結び付いたこと、そして、ある礼儀正しい出会い
   にも結び付いたのだが、それが Apple にとっては大変な出費だったのではな
   いかとユーモアをこめて語る。

<http://tumblr.davidcairns.org/post/9359368094/so-steve-jobs-has-left-his-role-as-apples-ceo>

   Princeton 大学の学生 Allen Paltrow は、彼が「Jobs との遭遇」を果たした
   顛末を語り、証拠の写真も示している。

<http://allenpaltrow.tumblr.com/post/9375814057/my-experience-with-jobs-and-apple>

   Talking Points Memo は普段は政治志向のオンライン出版だが、今回ちょっと
   政治から離れて、Jobs の辞任に関する傑作 tweet を集めている。

<http://idealab.talkingpointsmemo.com/2011/08/steve-jobs-resigns-the-top-tweets.php>

   1999 年に、Jobs の Apple への復帰によって同社が採算の取れる状態に回復
   したことが明らかとなったのを受けて、かの比類なき David Pogue(現在 New
   York Times にいる)が Macworld に、古典的な詩 "Casey at the Bat" (Casey
   打席に立つ) のパロディー詩 "Steven Saves the Mac" (Steven、Mac を救う)
   を書き上げた。一読の価値ありだ。

<http://www.macworld.com/article/15358/1999/10/desktopcritic.html>

   New York Times が、Jobs が名前を連ねている数多くの特許を興味深いインタ
   ラクティブなチャートにまとめている。その中には、Apple リテール店のいく
   つかにある有名なガラスの階段の装飾的デザインについてのものまで含まれて
   いる。

<http://www.nytimes.com/interactive/2011/08/24/technology/steve-jobs-patents.html>

   こちらも New York Times に載ったものだが、デザインのコミュニティーに対
   する Jobs の寄与について十人のデザイナーたちが考えを述べたものを Steven
   Heller がまとめている。

<http://tmagazine.blogs.nytimes.com/2011/08/25/the-job-jobs-did/>

   スライドショーがお好きな方には、Macworld による短い写真入り回顧 "Apple's
   Greatest Hits under Steve Jobs" がある。

<http://www.macworld.com/article/161984/2011/08/apples_greatest_hits_under_steve_jobs.html>

   長年の TidBITS の友人、Macworld の Lex Friedman も、Jobs と会ったこと
   はないが、だからと言ってそれは Jobs が彼の人生をより良く変えてくれなかっ
   たことにはならない、と Lex のエッセイ "Steve Jobs's impact goes beyond
   technology" は語る。

<http://www.macworld.com/article/161970/2011/08/steve_jobs_impact.html>

   もちろん、Jobs が Apple を去ったのは先週が初めてではなかった。Apple 初
   期の従業員であった Andy Hertzfeld が Folklore.org の記事で物語る。

<http://folklore.org/StoryView.py?project=Macintosh&story=The_End_Of_An_Era.txt>

   Jobs 自身の言葉を思い起こすのも興味深い。2005 年の Stanford 大学卒業式
   でのスピーチは有名だ。彼の生い立ち、彼が Apple を解雇されたときの思い、
   それから彼がすい臓癌だと診断されたときの気持ちが語られる。

<http://news.stanford.edu/news/2005/june15/jobs-061505.html>

   Jobs 自身の言葉といえば、All Things D が、Jobs がさまざまの All Things
   Digital カンファレンスで講演した際のビデオを集めている。その中には、振
   り返ってみれば面白おかしい言葉もある。例えば、2003 年に登壇した際に彼
   は「私たちはタブレット機も検討しましたが、それは失敗に終わるだろうとい
   う結論に達しました」と言っている。はたして当時彼は本気でそう考えていた
   のか、それともあれは何らかのミス指示の類いだったのか?

<http://allthingsd.com/20110826/steve-jobs-through-the-years-highlights-from-the-d-conference/>

   一方、Jobs が CEO 職の後継者として指名した Tim Cook は、Apple 従業員に
   あてて Apple の未来に関する彼の思いを表明した。

<http://arstechnica.com/apple/news/2011/08/tim-cook-e-mail-to-apple-employees-apple-is-not-going-to-change.ars>
   (日本語)<http://japan.cnet.com/news/business/35006514/>
   "T・クック氏:「アップルはこれからも変わらない」--社員へメール - CNET Japan"

   最後に、私たちは Tim Cook に会ったことはないが、TUAW (The Unofficial
   Apple Weblog) の Michael Grothaus が、Apple の _新しい_ CEO に対する彼
   の個人的思い出を語り、Apple の将来について何も心配することはないと思う
   理由を展開する。

<http://www.tuaw.com/2011/08/25/tim-cook-my-first-person-impression-of-apples-new-ceo/>

   私たちはどうか? 私たちは、Steve Jobs を高く評価し、彼が成し遂げた仕事
   に対する尊敬の念を持ちつつ、彼の健康を祈り、Apple の取締役会会長という
   新しい職責を彼が長く続けてくれるように祈りたい。


   ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12446#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12446>


アップデートされた Take Control 本で Wi-Fi ネットワークの達人に
---------------------------------------------------------------
     文: Adam C. Engst <ace @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12445>
     訳: 亀岡孝仁 <takkameoka @ kif.biglobe.ne.jp

   Apple が AirPort を搭載した iBook で Wi-Fi ネットワークを登場させてから
   10年を超す時間が経つが、この間 TidBITS 編集者であり Take Control 著者でも
   ある Glenn Fleishman は Wi-Fi について殆ど誰よりも多く取り上げてきた。し
   かし Glenn はニュースに留まらず更に深く掘り下げ、彼は消費者向け Wi-Fi ネ
   ットワークに関しては世界で一番の専門家の仲間入りしていると広く認められて
   おり、その専門知識を抽出して色々な Take Control 本に注ぎ込み、長年にわた
   り何千もの読者の手助けをして来た。

   Glenn は今や彼のベストセラー "Take Control of Your 802.11n AirPort
   Network" の第二版を完成させた。これで Apple の Wi-Fi ネットワーク機器につ
   いて最新の情報にアップデートされ、そしてそれを現在のオペレーティングシス
   テムの中でどの様に使っていくかを扱っている。この 234 頁の本は今 $20 で入
   手可である。

<http://www.takecontrolbooks.com/airport-n?pt=TB1091>

   "Take Control of Your 802.11n AirPort Network, Second Edition" で Glenn
   は、Apple の最新の 802.11n Wi-Fi 機器、そこには AirPort Express, AirPort
   Extreme, そして Time Capsule が含まれる、を設定するための掘り下げたアドバ
   イス提供し、更に Mac OS X 10.7 Lion の最新の Wi-Fi 機能を説明している -
   勿論、10.6 Snow Leopard や 10.5 Leopard を走らせている人達のためのネット
   ワークに必要なことも忘れてはいない。

   読者に Wi-Fi 全体を概念的に拡げて見せる事に加えて、Glenn は AirPort に関
   連した作業をどうこなすかも説明している。例を挙げると:

* 複数のベースステーションからなるネットワークを計画し構成する
* 古いベースステーションを新しいモデルに入れ替える
* USB ディスクやプリンタを共有する
* Time Capsule と Time Machine バックアップを使い始める
* Time Capsule アーカイブ/オフサイトバックアップを作成する
* Time Capsule ドライブを消去する
* バンドとチャネルを設定する
* ゲストネットワークを走らせる
* 複雑なインターネットアドレスを構成する
* Mac 及び Windows クライアントから接続する
* ワイヤレスネットワークの安全を図る
* メディアを第二世代 Apple TV や AirPort Express に送る
* AirPlay を使って一つの機器から他へとメディアをストリームする
* Lion の AirDrop が動作する Mac はどれなのか見つけ出す
* ワイヤレスブリッジを設定する
* ソフトウェアベースステーションを使って Mac をアクセスポイントにする
* アドホックワイヤレスネットワークを使う
* 干渉、重複しているチャネル、等々の問題を解決する
* あなたのベースステーションのランプがあなたに伝えようとしていることを理
   解する

   現代のコンピュータの世界で、ネットワークはしばしば最も不可解でそして紛ら
   わしい側面を呈することがあるが、Glenn の明快で、親切で、そして情報にあふ
   れた本が多くの Wi-Fi の謎を解き明かす。たった一台のコンピュータと一台の
   AirPort ベースステーションしか持っていなくとも、或いはあなたの家や仕事
   場では複数の機器やアクセスポイントがあちこちに散在していても、
   "Take Control of Your 802.11n AirPort Network, Second Edition" があればあ
   なたはデジタル電波の達人となれる。


     ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12445#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12445>


Noteboom Productions が TidBITS スポンサーに
--------------------------------------------
     文: Adam C. Engst <ace @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12455>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   私たちの最新の TidBITS 長期スポンサーとなった Noteboom Productions 社
   を心から歓迎したい。皆さんが一度も聞いたことのなかったかもしれないよう
   な小さな会社だが、Dan Wassink の設立した Noteboom 社は Mac と iPad 用
   アプリのビデオ・チュートリアルを制作している。同社の制作したビデオは、
   Mac App Store と iOS App Store のみで販売される。

<http://www.noteboomproductions.com/tb>

   TidBITS の長年の読者でもある Dan Wassink は、Apple Genius として働きな
   がらこのビデオ・チュートリアルというアイデアを思い付いた、と私に語って
   くれた。Apple Genius として、彼は同じ質問に何度も何度も繰り返し答えて
   いることに気付いた。彼も私たちと同様、友人や家族たちを助けながら、やは
   り同じ質問に答え続けていた。

   Dan の指導経験は、私が観たいくつかのビデオの中にも垣間見えた。ビデオを
   観ながら、私は彼が横に座って問題のソフトウェアについて語りかけてくれて
   いるような感覚を、はっきりと意識していた。これらのチュートリアルのオー
   ディオとビデオの品質は高いが、洗練されたプロフェッショナルが練り上げら
   れた台本をもとに解説してくれるというよりも、むしろ Dan その人が熱意を
   持ってものごとを説明してくれているという感じが強い。内容について言えば、
   Noteboom のチュートリアルは初心者向けに作られている。これは、新しいユー
   ザーがちゃんとやって行けるようにするためにデザインされていて、経験を積
   んだユーザーに新しい技を教えるためのものではない。私が観たものはすべて、
   内容がきわめてしっかりしていて、良いアドバイスを明瞭かつ丁寧に提示して
   いた。そのことは App Store のランキングにも表われている。レビュー者の
   80 パーセント以上が、4 つか 5 つの星を付けている。(しかも、そのうちの
   ほとんどが 5 つ星だ。)

   ユーザー体験も良い。個々のチュートリアルは独立動作の Mac 用または iPad
   用アプリで、左側のサイドバーに 20 個ないし 30 個のトピックがリストされ、
   ウィンドウあるいはスクリーンの残りの部分がビデオに割り当てられる。個々
   のトピックはそれぞれ 2 分から 5 分程度のビデオとして再生され、もちろん
   それらを順番に見て行くこともできるけれど、好きな順番にジャンプしながら
   見て行くこともできる。iPad 用アプリが常時フルスクリーンなのは当然だが、
   Mac 用アプリの方はウィンドウの中で観ることも、あるいはフルスクリーンに
   ズームさせて観ることもできる。

<http://tidbits.com/resources/2011-08/Tutor-for-Keynote.png>

   全体的に見て、私はこの Noteboom の "Tutor for" 製品に感銘を受けた。ま
   た、Dan はさらに多くのタイトルを追加しようと熱心に取り組んでいるところ
   だ。現在あるタイトルとしては、Keynote、iPhoto、iMovie、iWeb、Bento と
   いったよくあるアプリを扱ったものもあるし、Lion、Snow Leopard、それに
   iPad などを解説した一般的タイトルもある。Noteboom チュートリアルの出て
   いるアプリを使い始めてみようとお思いの方に、あるいは、そう思っている人
   をご存じの方に、ここのビデオは一見の価値があると思う。価格も非常に安い
   のでなおさらだ。タイトルにより、価格は $1.99 から $4.99 までの間だ。

   TidBITS と、Apple コミュニティーへの貢献に対して、感謝の気持ちを
   Noteboom Productions に捧げたい!


   ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12455#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12455>


DealBITS 値引き: SuperSync 4.1 が 20% 安くなる
-----------------------------------------------
     文: Adam C. Engst <ace @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12454>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   先週の DealBITS 抽選で当選し、SuperSync 4.1($35 相当)を受け取ること
   になったのは、earthlink.net の Gregory C. Taylor、masteluin.be の Anita
   Vleugels、yahoo.com の Kadrin Kavlakov、gmail.com の Lyen Huang、cox.net
   の Nat Stevens、それに sbcglobal.net の Pedro Gelabert の6名だ。おめ
   でとう! 残念ながら当選しなかった皆さんもがっかりすることない。SuperSync
   ではすべての TidBITS 読者のために、2011 年 9 月 14 日までの期間、20 パー
   セント割引での販売を実施している。定価の $35 が $28 となるこの割引を利
   用するには、注文の際にクーポンコード "superbits" を使えばよい。今回の
   DealBITS 抽選に応募して下さった 693 名の皆さんに感謝したい。また今後の
   DealBITS 抽選もお楽しみに!

<http://tidbits.com/article/12397>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1088.html#lnk5>
   "DealBITS 抽選: DiscLabel 6.3 が当たる"
<http://supersync.com/>


   ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12454#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12454>


Lion でファクスするには
-----------------------
     文: Adam C. Engst <ace @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12431>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   ファクスというものは、19 世紀の中頃以来ずっと、いろいろな形で存在して
   きた。現在、世界中の多くのビジネスからファクスが消え去ろうとしつつある
   のは疑いない事実ではあるが、ファクス送信された書類に依然として強く依存
   する業種も存在している。例えば、不動産業や建設業などでは、署名の入った
   書類の写しを紙の形で残しておくことがやはり重要だからだ。独立のファクス
   機はそう簡単に消え去りそうになく、印刷・スキャン・ファクスの複合機も簡
   単に手に入るし、インターネットファクスもいたる所で見られるようになった。
   けれども、電話線に接続されたモデムを使ってファクスするのは、以前よりも
   困難になってしまった。

<http://en.wikipedia.org/wiki/Fax#Wire_transmission>
   (日本語 
)<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%AA>
   "ファクシミリ - Wikipedia"

   そのことは、Mac OS X 10.7 Lion のユーザーにとっては特に深刻だ。Mac OS
   X 10.7 Lion では、いろいろの形でファクスがサポートされなくなっている。
   まず第一に、10.6 Snow Leopard の「プリントとファクス」システム環境設定
   パネルは「プリントとスキャン」という名前に変わったけれども、機器を追加
   する「+」ボタンをクリックすればファクスモデムを追加することはできる。
   第二に、Apple USB Modem (2009 年に製造中止になっている) は Lion では動
   作しない。これは 32-bit ドライバに依存しているので、64-bit の Lion で
   は動かない(従って付属していない)からだ。

   私自身は試したことがないが、Lion を 32-bit モードで起動させることは可
   能らしい。10.6 Snow Leopard 用の手順と同じことをすればよいという。ユー
   ザー moonchilddave も MacRumors フォーラムで、古い 32-bit のモデムドラ
   イバを Snow Leopard から Lion にコピーして来て使えたと報告している。彼
   と同じ手順を試してうまく行かなかったという他の人たちからの報告もあるが、
   もしもあなたが Apple USB Modem を持っていて、ごくたまにのみファクスを
   使うのならば、ドライバを移して来てから 32-bit モードで再起動する方法を
   試してみる価値はあるかもしれない。

<http://support.apple.com/kb/ht3773>
   (日本語)<http://support.apple.com/kb/HT3773?viewlocale=ja_JP>
   "Mac OS X v10.6:32 ビットまたは 64 ビットカーネルで起動する"
<http://forums.macrumors.com/showthread.php?t=1193996>

   再起動したり古いカーネル拡張をいじったりする必要のない、より良い解決法
   もある。それには、Lion で動作する新しい USB モデムを購入するだけでよい。
   読者の James Cutler は私たちに、US Robotics の USR5637 モデムが Lion
   で完璧に動作すると確認してくれた。(US Robotics のウェブサイトからファー
   ムウェアとモデムスクリプトのアップデートをダウンロードできるが、これは
   必ずしも必要ないかもしれない。この機種は従来から「Lion 10.7 対応」と謳っ
   ていた。)Apple Support Communities のスレッドでは、Zoom 3095 モデムも
   Lion で機能すると報告されている。いずれのモデムも、価格は $45 程度だ。

<http://www.amazon.com/dp/B0013FDLM0/?tag=tidbitselectro00>
<http://www.usr.com/support/product-template.asp?prod=5637>
<https://discussions.apple.com/thread/3164614>
<http://www.amazon.com/dp/B001FCIOSW/?tag=tidbitselectro00>

   Lion におけるこうした変更は、私たちには影響がなかった。なぜなら、私た
   ちは物理的書類を外へファクス送信する際には(今は製造中止となっている)
   Epson AcuLaser CX11NF プリンタ複合機を使い、ファクスの受信にはインター
   ネットファクスサービスの MaxEmail を利用しているからだ。ここのサービス
   料金は年額 $24 (ファクス専用の "Lite Non-Local" プラン) で、このあたり
   では最も安いものの一つだと思う。でも、人によって必要はさまざまなので、
   もしもあなたが Lion の走る Mac でファクスの送信と受信をしなければなら
   ないというのならば、互換なモデムを購入するのが最も良い方法だろう。

<http://www.epson.com/cgi-bin/Store/consumer/consDetail.jsp?oid=58311371>
<http://www.maxemail.com/>

   Smile の PageSender に代わるものは何かないかという問い合わせを私は何人
   かの人たちから受けた。PageSender はフル機能のファクスソフトウェアで、
   Mac OS X の「プリント」ダイアログからファクスにプリントするという単純
   なやり方を超えた、さまざまの充実した機能を提供してくれる。けれども私が
   Smile から聞いたところでは、彼らは PageSender を Snow Leopard での使用
   に関しては維持し続けるつもりだが、Lion 対応にアップデートする予定はな
   いという。私が探した限りでは、個人用の Lion 互換なファクスソフトウェア
   で PageSender に匹敵する機能を持ったものが開発されているという話はどこ
   にも見つからなかった。ファクスサーバを必要とするグループ向けには、Soft
   Solutions が 4-Sight Fax Server のベータ版を出していて、これは Lion 互
   換だと書かれている。ただ、4-Sight Fax は最も安価なパッケージでさえ $495
   もするので、グループ向けのファクスソリューションがどうしても必要だとい
   う人以外は、古い Mac mini を Snow Leopard でセットアップして PageSender
   を走らせる方が手軽だろう。

<http://www.smilesoftware.com/PageSender/>
<http://www.4sightfax.com/>


   ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12431#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12431>


Lion における画面共有の重要な変更点二つ
---------------------------------------
     文: Glenn Fleishman <glenn @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12443>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   Mac OS X 10.7 Lion には数多くの目玉機能があるが、そのせいで既存の機能
   に対する微妙でありながら非常に良い変更点が目立たなくなってしまうことも
   ある。その良い実例が、画面共有だ。あなたのローカルネットワーク上または
   インターネット上にある他のコンピュータを遠隔からコントロールしたり表示
   したりするためのソフトウェアと基盤サービスとの組み合わせである画面共有
   機能だが、Lion 全般にわたる一つの機能と、「画面共有」アプリケーション
   における一つの改善とのお陰で、遠隔 Mac のコントロールが以前よりずっと
   うまくできるようになった。

<https://www.apple.com/macosx/whats-new/features.html#screensharing>
   (日本語 
)<https://www.apple.com/jp/macosx/whats-new/features.html#screensharing>
   "アップル - OS X Lion - 250を超える新機能をすべてご紹介します。"


**フルスクリーンモードで遠隔 Mac が一つのデスクトップに** -- Lion ではア
   プリにフルスクリーンモードが新設されたので、Mac のアプリがまるで iPad
   を使っているような感じで使えるようになった。そのプログラムがスクリーン
   全体を占めて、それまでは常時見えていたメニューバーや Dock が隠されるよ
   うになったからだ。Apple 自身の作ったアプリの大多数は既にフルスクリーン
   モードを提供しているし、サードパーティのプログラムも次第にフルスクリー
   ンモードに対応するようにアップデートされつつある。単に「スクリーン一杯
   に広がる」ことと、フルスクリーンモードとの間には大きな違いがあって、メ
   ニューのないフルスクリーンのインターフェイスで効率的に使えるようにする
   ためにはソフトウェアの改訂が必要となる。

   画面共有は、このフルスクリーンモードを、Mission Control の複数デスクトッ
   プ機能(従来は Spaces と呼ばれていた機能)と組み合わせて使う。画面共有
   アプリの右上隅にあるフルスクリーンボタンをクリックすると、これが新たな
   デスクトップスペースに移動し、その表示全部が遠隔の Mac にあてられる。
   その後に開いた画面共有セッションも、当初はあなたのメインのデスクトップ
   に開くけれども、フルスクリーンボタンをクリックすればそれもまた独自のデ
   スクトップスペースに置かれる。

<http://tidbits.com/resources/2011-08/lion-ss-lineup.png>

   遠隔画面として使うには、フルスクリーンモードが完璧に適している。遠隔の
   システムがあなたのスクリーン全体を占めて、まるであなたがあちら側のコン
   ピュータの前に座っているかのようにして使うことができる。さらに良いこと
   もある。Mission Control を使ってスクリーンを切り替えることが、複数のデ
   スクトップ間の移動の方法として自然な感覚で使える。Control-左矢印と右矢
   印で、あるいはトラックパッドならば三本指または四本指(設定による)での
   左右のスワイプで、デスクトップスペースを切り替えることができる。その上、
   四本指のスワイプで Mission Control を呼び出せば、スクリーンの上方にデ
   スクトップスペースが並んで表示される。これほどに摩擦のない切り替えと、
   十分高速のネットワークがあれば、どのデスクトップスペースがあなた自身の
   スクリーンであるかを忘れるほどだ。

<http://tidbits.com/resources/2011-08/lion-ss-mission-control.jpg>

   この次に説明する機能とは違って、フルスクリーンモードを使って遠隔 Mac
   を独自のデスクトップスペースに置ける機能は、その遠隔の Mac が Lion 以
   外のバージョンの Mac OS X を走らせていても働く。


**アクティブでないアカウントで「画面」を共有** -- もう一つの大きな変更点
   のお陰で、Lion の走る一つの Mac 上で画面共有を使って、やはり Lion の走
   るもう一つの Mac 上で現在アクティブにそれを使っているユーザーのものと
   は別のユーザーのアカウントをコントロールすることができる。つまり、あな
   たの画面共有セッションは現在その Mac を使っているユーザーの作業を妨げ
   ずに、現在使われていない別のアカウントへあなたがライブにアクセスできる
   ようにする。これはまさに、二人またはそれ以上のユーザーが同時に高速ユー
   ザー切替を使っているようなものだ。昔ながらのタイムシェアリングが復活し
   たということだ! もちろん、この機能を使えばその遠隔の Mac のパフォーマ
   ンスに悪影響を与えることがあり得る。第二のユーザーとしてあなたが使うア
   プリケーションと、そのアクティブなユーザーが使っているアプリケーション
   とが、プロセッサタイムを分け合わなければならないからだ。

   Lion でこの新機能を使うには、まず Finder で始める。Finder のサイドバー
   の「共有」リストから、その遠隔の Mac を選び、Finder ウィンドウの右上に
   ある「画面を共有」ボタンをクリックする。(もしもカラム表示にいるのなら
   ば、ボタンはその Mac のアイコンの下にある。)接続したいその第二のアカ
   ウントのユーザ名とパスワードを入力する。いったん接続ができれば、その遠
   隔 Mac 上のその第二のアカウントを、あたかもそれがあなたの Mac 上のアク
   ティブなアカウントであるかのように使うことができる。

   (画面共有のために使える便利なユーティリティ ScreenSharingMenulet があ
   る。(無料だが、ドネーションも受け付けている。)これはメニューバーにア
   イコンを追加して、そこにローカルな Mac やあなたが指定したお気に入りを
   リストし、画面共有の接続を手早く簡単にできるようにしてくれる。)

<http://www.klieme.com/ScreenSharingMenulet.html>

   一つ、注意がある。一度その遠隔 Mac への接続のための認証情報を保存して
   おけば、その後はその第二アカウントについてユーザ名やパスワードの入力は
   求められない。入力を求められるように戻すためには、キーチェーンアクセス
   (Applications/Utilities にある) を起動し、その遠隔 Mac の名前を探し、
   それに対応して保存されている項目を削除する。それから、その遠隔 Mac と
   接続されていないことを確認してからもう一度「画面を共有」ボタンをクリッ
   クすればよい。

   以上二つの新しい Lion 機能を組み合わせることで、遠隔セッションの操作の
   際にあれこれいじりまわす必要が減り、より生産的に使いこなすことができる
   ようになると思う。私の場合、時々4台かそれ以上の Mac でのセッションを
   同時に使っていることもあるので、Lion における画面共有機能の拡張のお陰
   でそれらを切り替えて使う作業が以前よりもずっと滑らかなものになった。


   ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12443#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12443>


TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2011 年 8 月 29 日
-----------------------------------------------------------
     文: TidBITS Staff <editors @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12450>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

**DragThing 5.9.7** -- TLA Systems が DragThing 5.9.7 をリリースした。人
   気のアプリケーションランチャーへの、小さいけれども重要なアップデートだ。
   今回のリリースにおける最も重要な変更点は Mac OS X 10.7 Lion との互換性
   で、いくつかのユーザーインターフェイスの調整と、Lion に関係する数多く
   のバグの修正(そのうち三つはクラッシュを起こす可能性があった)が施され
   ている。DragThing 5.9.7 が Mac OS X 10.6.8 かそれ以降を要するようになっ
   たことにも注意しよう。(新規購入 $29、無料アップデート、5.1 MB、リリー
   スノート)

<http://www.dragthing.com/>
<http://www.dragthing.com/english/history.html>

   DragThing 5.9.7 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12453#comments>


**iTunes 10.4.1** -- Apple が iTunes 10.4.1 をリリースした。多数のバグに
   対処するための、マイナーなアップデートだ。修正されたバグの主なものは、
   一部の他社製キーボードにおけるメディアキーの問題、曲やビデオにアートワー
   クを追加できない問題、VoiceOver サポートに関する問題などだ。また、HD
   映画購入時の問題や、Mac のスリープ解除時に、iTunes が開くまでに時間が
   かかった問題もこのアップデートで修正された。(無料、90.26 MB)

<http://support.apple.com/kb/DL1426>
   (日本語)<http://support.apple.com/kb/DL1426?viewlocale=ja_JP>
   "iTunes 10.4.1"

   iTunes 10.4.1 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12442#comments>


**Evernote 3.0** -- Evernote が同名の Mac OS X 用アプリのバージョン 3.0
   をリリースした。今回の新リリースではユーザーインターフェイスがデザイン
   し直されてシンプルさとエレガントさに重点が置かれ、Mac OS X 10.7 Lion
   への対応も充実した。その結果、Lion のフルスクリーンモードに対応すると
   ともに、Lion 限定のユーザーインターフェイス要素も導入された。Evernote
   にはまた全く新たな Favorites Bar も装備されたが、これを使えば関係ある
   ノートのカテゴリーに手早くジャンプできる。(Evernote ウェブサイトからも
   Mac App Store からも無料、17.5 MB)

<http://www.evernote.com/>
<http://itunes.apple.com/us/app/evernote/id406056744?mt=12>

   Evernote 3.0 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12441#comments>


**Mellel 2.9** -- RedleX が Mellel 2.9 をリリースし、このワードプロセッ
   サにいろいろな新機能や拡張が盛り込まれた。主なものとしてはカスタマイズ
   可能なツールバー、行番号、ヘッダやフッタの編集方法の改良などがある。ユー
   ザーインターフェイスも改訂され、書類のマージン、タブ、その他ページの各
   種パラメータの扱いが簡易化された。また、このアプリの反応性、信頼性、そ
   れにユーザー体験を改善するための細かな改良も多数施された。(RedleX のウェ
   ブサイトからも Mac App Store からも $29、無料アップデート、37 MB、リリー
   スノート)

<http://www.mellel.com/mellel.html>
<http://itunes.apple.com/us/app/mellel/id415467848?mt=12>
<http://www.mellel.com/releasenoteslatest.html>

   Mellel 2.9 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12440#comments>


**Typinator 4.5** -- Ergonis のタイピング拡張ユーティリティへの最新のアッ
   プデート Typinator 4.5 には 50 件以上の改良がある。その大多数は比較的
   細かな調整で、例えば挿入される拡張が Caps Lock キーが有効な際には大文
   字になったりするが、もっと重大な改良もいくつかあり、例えば Microsoft
   Office から自動修正リストを読み込める機能や、アラビア語やヘブライ語な
   ど右から左へ書く言語で作業する際にも略語に対応したことなどがある。今回
   のアップデートは Mac OS X 10.7 Lion と互換だが、Safari、BBEdit、
   Sparrow、Google Earth、TweetDeck、Coda などとの細かなコンフリクトも修
   正している。(新規購入 19.99 ユーロ、無料アップデート、3.9 MB、リリース
   ノート)

<http://www.ergonis.com/products/typinator/>
<http://www.ergonis.com/products/typinator/history.html>

   Typinator 4.5 へのコメントリンク:
<http://tidbits.com/article/12439#comments>


$$

TidBITS 日本語版では翻訳スタッフを募集しています。マッキントッシュや
インターネットに関する珠玉の情報をあなたの翻訳力でより輝かせましょう。
ご賛同の方は翻訳チーム <hosoka @ ca2.so-net.ne.jp> までご連絡ください。

TidBITS は、タイムリーなニュース、洞察溢れる解説、奥の深いレビューを
Macintosh とインターネット共同体にお届けする無料の週刊ニュースレターで
す。ご友人には自由にご転送ください。できれば購読をお薦めください。

非営利、非商用の出版物、Web サイトは、フルクレジットを明記すれば記事を
転載または記事へのリンクができます。それ以外の場合はお問い合わせ下さ
い。記事が正確であることの保証はありません。告示:書名、製品名および会
社名は、それぞれ該当する権利者の登録商標または権利です。TidBITS ISSN
1090-7017

Copyright 2011 TidBITS: 再使用は Creative Commons ライセンスによります。

お問い合わせ: <editors @ tidbits.com>
TidBITS Web サイト: <http://www.tidbits.com/>
ライセンス条項: <http://www.tidbits.com/terms/>a
購読:  <http://sparky.tidbits.com/mailman/listinfo/tidbits-jp>



TidBITS-jp メーリングリストの案内