TidBITS#1108 日本語版

TidBITS Japanese hosoka @ ca2.so-net.ne.jp
2012年 1月 12日 (木) 10:39:01 PST


TidBITS#1108/09-Jan-2012
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     英語版: <http://tidbits.com/issue/1108>
     日本語版: <http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1108.html>


   今週は実質的なニュースという形になる出来事がほとんどなかったので、実用
   的な話題に焦点を絞りたい。まず Adam が Lumin を調べてみる。これはシン
   プルな iOS アプリだが、あなたの iPhone を照明付き拡大鏡に変えてくれる。
   次に Michael Cohen が Snapseed に注目する。これは写真に処理を施すため
   のアプリだが、いくつか革新的なインターフェイステクニックを示している。
   Mac やネットワーキングの世界の話題では、ゲスト寄稿者の Marshall Clow
   が Markdown や Dropbox で動くサービスの Calepin で簡単なブログをセット
   アップする方法を説明し、また Matt Neuburg が iTunes Match を使って彼の
   音楽の一部のみを彼の全デバイスでアクセスできるようにした体験談を語る。

   記事:
       Lumin、iPhone を照明付き拡大鏡に変える
       Snapseed、革新的なタッチ技法を採用
       Calepin: シンプルで最小主義のブログ制作に一捻り
       私がなぜあえて iTunes Match を試し、実際気に入ったか
       ExtraBITS、2012 年 1 月 9 日


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Lumin、iPhone を照明付き拡大鏡に変える
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     文: Adam C. Engst <ace @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12700>
     訳: 亀岡孝仁 <takkameoka @ kif.biglobe.ne.jp

   私の眼はそれ程ひどいものではない、少なくとも私の極度の近眼を矯正するレン
   ズを身につけている限りは。しかし、その場にある照明の下では良く見えない程
   小さいものを読み取らなければならない場合は沢山ある - 機器の裏側にあるシリ
   アル番号、薄暗いレストランでのメニュー、車のダッシュボード下にある物の詳
   細部分とかである。私は私の作業をしている対象物に明るい光を当てるために使
   う Petzl Tikka 2 ヘッドランプを好むようになってきたが、私の額から LED が
   ギラギラ光ったまま公の場に行くことは出来ないし、たとえそうしたとしても、
   対象物が小さすぎたら良くは見えないことに変わりはない。

<http://www.amazon.com/dp/B0027GTFO2/?tag=tidbitselectro00>

   この様な状況に対する見掛けによらず簡単な解は Mahboud Zabetian の $1.99 の
   iOS アプリ Lumin である。これは二つの基本的な動作をする:拡大と照明である
   が、これらを iPhone 上に統合すると、自分の眼はもう昔の様ではないという人
   達に役立つ一つの機器となる。

<http://itunes.apple.com/us/app/lumin/id480343142?mt=8>

   Lumin はあなたの iOS 機器のカメラを使いあなたが向けた対象物の拡大画像を表
   示する。多くの場合、より高い解像度の背面カメラを使いたいと思うであろうが、
   前面向きのカメラに切り替えることも出来る (歯の間にレタスが挟まっていない
   のを確認するため)。Lumin の倍率は Camera アプリが許す限度を超えていけるが、
   これは多分 Lumin の目的は読めるようにすることであり、写真として良いかどう
   かを強調するのではないからであろう。更にもっと倍率を上げたいという場合は、
   通常の iPhone のピンチしてズームの機能も使える。

<http://tidbits.com/resources/2012-01/Lumin-controls.png>

   もし iPhone 4 か 4S を使っているのであれば、スクリーン上のボタンをタップ
   するとフラッシュが小さな LED 懐中電灯と化し、あなたが見ているものを明るく
   照らしてくれる。これは別に新しいアイディアではないが - Apple は懐中電灯ア
   ップスをもう受け入れていない、というのも App Store にはもう多すぎる程存在
   するからである - 暗い所で小さな字の上に一定の光を当てることが出来るという
   のは、フラッシュを通常の様に使うよりはずっと良い、というのもフラッシュは
   写真が撮られる瞬間しか光らないからである。

<http://tidbits.com/resources/2012-01/Lumin-illuminated-image.jpg>

   多くの場合、Lumin を使うのは生きた拡大鏡として実時間で使うやり方であろう。
   しかしシリアル番号を転写したいとか何かを注意深く見たいという場合は、
   Lumin のロックボタンをタップすることでその画像をフリーズ出来る。もしその
   固定画像の倍率がまだ足りないという場合は、更にズームするためピンチを使う
   ことも出来る。その画像はロックボタンをもう一度タップするまではそのままで
   いるが、共有ボタンを使って Camera Roll に保存したり、メールで共有したり、
   或いは Twitter に投稿したりも出来る。そしてもし Camera Roll に保存する場
   合は、Lumin にはオプションがありその拡大画像か、元々の非拡大の写真か、或
   いは両方を保存するかの選択が出来る。

<http://tidbits.com/resources/2012-01/Lumin-photo-to-share.png>

   Lumin に関して経験した唯一の問題は、カメラの極度に高い倍率のせいで Lumin
   が焦点を合わせられるだけ長く iPhone を安定に持つのは結構難しいことであっ
   た。例えば、これを使って新聞で幾つもの株価を見よう等とは思わない方が良い、
   どうしてもというなら、新聞から正しい距離を保って動かないように固定出来る
   小さなスタンドか何かを作る必要がある。状況によっては、ロックボタンをタッ
   プしなければならないというのが難しい場合もある;Camera アプリが iOS 5 で
   やれる様に、横にあるボリューム上げボタンを押せば画像がフリース出来るとい
   う事を Lumin が出来れば大変ありがたい、

   普通の照明付きの拡大鏡を $5 以下で探すのは並大抵ではないであろう (私が探
   した範囲では $20 かそれ以上が多かった)、まして写真が撮れていつもポケット
   か財布の中に入れておけるものとなったら尚更であろう。ということで、あなた
   が小さいものを見るのが辛くなってきているのであれば、Lumin を試されたい。


     ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12700#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12700>


Snapseed、革新的なタッチ技法を採用
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     文: Michael E. Cohen <mcohen @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12705>
     訳: 亀岡孝仁 <takkameoka @ kif.biglobe.ne.jp

   私は年齢からして、最初の Macintosh キーボードとそしてそこにはカーソルキー
   が無いという今では忘れ去られた多くの人を恐れさせた出来事を憶えている。当
   時、批評家も開発者もこのカーソルキーの欠如は、Mac の奇妙な角ばったマウス
   とビットマップスクリーンと並んで、過去との決別でありそして我々が知ってい
   るプログラミングに対しては障害物であるとみなした。

   時が経つにつれて、最初は Apple が示した幾つかの例に (そしてその後、実際に
   ガイドラインとして出版された)、そしてサードパーティ開発者からの限りのない
   発想力にも助けられて、このポイント&クリックインターフェースは我々の知っ
   ているプログラミングの新しいパラダイムとして受け入れられる様になった。(勿
   論、カーソルキーは間もなく Mac のキーボードにも登場することになるが、それ
   は別の話である。)

   我々は今や、初代の iPhone によって引き起こされたタッチインターフェース革
   命に取り込まれて数年経ったという所にいる。ここでも、我々は再びプログラマー
   の中にはこのタッチインターフェースによって提起された限界と機会の両方に適
   応出来なかった人達を見ることとなったが、他方で Apple の概念を潔く取り入れ
   たばかりか、それを面白いそして有用な方法で拡大した人達もいる。

   数日前、私の Twitter ストリームの中でちらっと目に留まったお勧めに従って、
   写真処理の iOS アプリ、Nik Software の Snapseed、を買った時、私はこのこと
   を思い出した。Snapseed は衝動買いであった、というのも私は iPhone や iPad
   上での写真処理はめったにやらないからである;ちょっとした修正のためなら、
   私の Mac 上の iPhoto で十分だし、それにそうではない場合は、私にはもっと強
   力な画像編集アプリケーションがある。それに、私の Mac 上のマウスとキーボー
   ドの方が、私の変更したい画像の部位に行き、そしてアプリケーションの種々の
   画像調整制御をより精密にやらせてくれる。しかし、Snapseed はたったの $4.
   99 だったし、それにこの賞賛のつぶやきは私の信頼を置く人から来たものでもあ
   ったのである、買ってみよう!

<http://itunes.apple.com/us/app/snapseed/id439438619?mt=8>

   多くの他の写真処理 iOS アップスの様に (これには TidBITS スポンサーである
   Global Delight からの素敵な Camera Plus Pro も含まれる)、Snapseed はグルー
   プ別にまとめられた各種の個別処理機能を提供している。例えば、Snapseed の
   Details グループは (エッジの) 鮮明化と (質感の) 構造処理のためのフィルタ
   を提供し、Black & White グループは画像の色彩を取り除くだけでなくコントラ
   スト、明るさ、粒子の粗さ、そしてその他の画像特性を調整する手段を提供して
   いる。Snapseed を他から際立たせているのはその革新的なインターフェース技法
   である。

<http://itunes.apple.com/us/app/camera-plus-pro/id345752934?mt=8>

   ユニバーサル iOS アプリとして、Snapseed は iPhone/iPod touch と iPad に対
   して別個のインターフェースを持っているが、どちらも、ヘルプ、ツールの選択、
   そしてこれらのツールの操作のために似た様な技法を使っている。私がとりわけ
   革新的であると思った Snapseed に使われているインターフェース技法を以下に
   挙げてみる。

   最初に、多くのアップスは一般にオプションやツールを提供するためにポップオー
   バーとして知られているインターフェース要素を使う:アイコンをタップすると
   オプションのリストを表示するパネルが現れる;オプションをタップすると、そ
   のオプションが実行され、そしてそのポップオーバーは消える。このやり方はお
   なじみであり (Mac 上のドロップダウンメニューに似ている) そして使い易い。
   しかしながら、これにはスクリーンスペースが限られている時には一つの大きな
   弱点がある:ポップオーバーにはユーザーがタップするための目に見えるアイコ
   ンが必要である。

   Snapseed は、スワイプするというジェスチャーを通してツール選択を提供すると
   いうやり方でこの必要条件を回避している:スワイプアップ或いはダウンするこ
   とで一時的なオプション選択のウィジェットが現れ、そこにあなたの指を滑らせ
   ることでオプションを選択することが出来る。あなたの指を持ち上げればそのウ
   ィジェットは消え去る。引き金となるアイコンは必要でない;ウィジェットはあ
   なたがそれを求めてジェスチャーをした時にしか現れない。

<http://tidbits.com/resources/2012-01/tool-select.jpg>

   次に、コントラスト、明るさ、或いは色かぶりの様な、強度とか特性を直線的に
   変化させるためのツール用には、単に左或いは右にスワイプするジェスチャーだ
   けが、変更するために必要なこととなる。

   どうやって色々なツールにアクセスしたり操作したりするのか覚えていない場合
   に備えて、Snapseed は、あなたが新しいツールグループを選択すると現れる
   Help オーバーレイをデフォルトで提供している。このオーバーレイはあなたがス
   クリーンに手を触れるや否や消え去るし、そして Snapseed 流のやり方に一旦慣
   れてしまえば、これをオフにも出来る。

<http://tidbits.com/resources/2012-01/help-overlay.jpg>

   最後に、Snapseed が画像の部位を調整するために取り入れた三番目の技法がある
   :移動出来る "制御点" であり、一つの画像内でこれをコピペ出来る。例えば、
   画像の一部を明るくするためには、画像の必要部分に制御点を置き気に入る所ま
   で調整し、それからそれを押さえたままにしてコピーオプションを示すポップオー
   バーが現れるのを待つ。それから、画像のそれ以外の部分をタップしポップオー
   バーから Paste オプションを選択、その場所に前の点のコピーを設定と共に置く。

<http://tidbits.com/resources/2012-01/pasting-points.jpg>

   制御点の効果が及ぶ範囲は、その点をタップして選択しそしてピンチすることで
   範囲を調整する。大抵の場合、制御点はその効果をその点が置かれたエリアに似
   た画像部位だけに限定する賢さを持っている。例えば、一つの制御点で画像の逆
   光になった部分を周りの明るい背景に影響を及ぼすことなく明るくすることが出
   来る:ピンチしていくと、赤いオーバーレイが画像のどの部分は影響を受け、ど
   の部分は影響を受けないかを示す。

<http://tidbits.com/resources/2012-01/controlpoint.jpg>

   Snapseed 開発者達が採用したこのインターフェース技法は、iOS ジェスチャーイ
   ンターフェースの賢い変形と拡張である。これによりゴタゴタさせることなしに
   発見可能性が容易に得られ、そしてほんのちょっと使っただけで自然で明白に見
   える程このアプリの各種のツールグループ間での統一性も得られている。

   Mac OS の初期の頃の様に、iOS はサードパーティ開発者達が先導となったインター
   フェースの探求と拡大の創造的期間を迎えている様に見える。勿論、これら実験
   の全てが生き残り他の人達にも採用される様になることは無いであろう。しかし
   Nik Software のインターフェース設計者達は残すに値する様に思えるものを幾つ
   か作り出した。


     ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12705#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12705>


Calepin: シンプルで最小主義のブログ制作に一捻り
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     文: Marshall Clow <marshall @ idio.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12701>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   時々、私は短い文章を書いてそれを他の人たちと共有したくなる。ブログはそ
   れを簡単にできるようにしてくれるけれども、私が書く類いの文章には例えば
   Blogger とか WordPress とかいったフル機能のプラットフォームは大袈裟す
   ぎる。私は決して本格的にウェブに登場したいなどと思っている訳ではなくて、
   ただ自分がごくたまに書く文章を、ソフトウェアを設定したりテーマをいじっ
   たりするといった手間をかけずに公開できればよいと思っているだけだ。

   それに、私はデータを失うのが恐い。わが不滅の散文(のたった一つのコピー)
   を誰か他の人のサーバに保存して、システム管理者がちょっとミスをしただけ
   で消え去ってしまう危険と隣り合わせなんて、私の考え方には合わない。

   そこで登場するのが Calepin.co だ。これは、Markdown と Dropbox という二
   つの既存のテクノロジーを巧みに組み合わせている。Markdown はシンプルな
   フォーマッティング言語であって、読みやすくかつ書きやすいフォーマットを
   使ってマークアップを指定することができ、Markdown 対応の構文解析ツール
   を使えば HTML にも変換可能だ。Dropbox はウェブサービスであって、あなた
   のハードディスク上のフォルダをインターネット経由で他の人たちと共有でき
   るようにする。(2009 年 2 月 3 日の記事“Dropbox:ある共同編集者の夢”
   参照。)これら二つを組み合わせれば、シンプルなブログ作成のレシピとなる。

<http://calepin.co/>
<http://daringfireball.net/projects/markdown/>
<http://www.dropbox.com/>
<http://tidbits.com/article/10048>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-964.html#lnk8>
   "Dropbox:ある共同編集者の夢"

   Calepin の背後にあるアイデアは単純だ。文章を Markdown 言語で、ストレー
   トなテキストファイルとして書いて、あなたの Dropbox フォルダ内部にある
   特別のフォルダの中に保存する。あなたのファイルはすべて、あなたのローカ
   ルなマシンの上に留まる。普通のファイルと全く同様に、Spotlight で索引付
   けもできるし、Time Machine、CrashPlan,その他あなたのお好きなバックアッ
   プ体制の下でバックアップもできる。

   Calepin を使い始めるための最初の手順は、Calepin ウェブサイトでサインアッ
   プすることだ。ここで、あなたは相応しいユーザ名(これがあなたのブログの
   URL の一部となる)を指定し、サイトのタイトルを設定する。ブログへのコメ
   ントを有効にしたい場合はあなたの Disqus サイト名を入力でき、アバターを
   表示したり Follow ボタンを付けたりしたい場合はあなたの Twitter ユーザ
   名を入力できる。Calepin はあなたの Dropbox アカウントに接続する許可を
   求めてくるが、いったんそれが認められれば、Dropbox/Apps/Calepin という
   特別のフォルダが作成され、このフォルダがあなたのブログ投稿のために使わ
   れる。(Calepin がアクセス権を得るのはこのフォルダのみなので、他のフォ
   ルダが人目に晒される心配はない。)

<http://disqus.com/>
<http://tidbits.com/resources/2012-01/Calepin.png>

   いったん Markdown で文章を書き、それをあなたのローカルな Calepin フォ
   ルダに保存すれば、あとは Calepin ウェブサイトを訪れて Publish ボタンを
   クリックするだけでよい。すると Calepin があなたの Calepin フォルダの内
   容を読み込み、そこにあるファイルの中に新しいもの(または変更されたもの)
   があるかどうかを判定し、Markdown フォーマットを HTML フォーマットに変
   換し、個々のファイルごとに一つずつの投稿記事を作成し、あなたの投稿記事
   のトップレベルリストを更新する。

   Markdown ファイルは単なるプレインテキストなので、どんなテキストエディ
   タでも、あなたの好みのものを使って作成できる。私の場合は BBEdit が好み
   だが、それは「うんざりしない」ことと、Markdown ファイルのプレビューが
   できるので投稿記事が最終的にどのように見えるか分かることが理由だ。でも、
   BBEdit を使わなければならない理由は何もないし、一つのツールのみに縛ら
   れる必要もない。まず仕事場で BBEdit を使って記事を書き始めてから、家路
   につき、途中電車の中でも iPhone や iPad 上で、例えば Elements のような
   Markdown と Dropbox に対応したエディタを使って書き進めることもできる。
   あなたの投稿記事は Dropbox の中に保存されているので、Dropbox がインス
   トールされたものならばどこでもファイルがあなたの執筆を待っている。

<http://www.barebones.com/products/bbedit/>
<http://itunes.apple.com/us/app/elements-dropbox-and-markdown/id382752422?mt=8>

   あなたの Calepin 投稿記事に画像やビデオを追加するのも簡単だ。画像への
   参照情報を挿入するだけで、Calepin がその参照のために必要な HTML を生成
   してくれる。Calepin はあなたの画像をホストするのではなくて、ここでもや
   はり Dropbox に依存する。つまり、画像をあなたの Dropbox Public フォル
   ダの中に置いてから、その "public link" (ファイルを Control-クリックし
   て、コンテクストメニューから Copy Public Link を選ぶ) を埋め込む必要が
   ある。幸いにも、Calepin Guide の "Adding a Photo to Posts" セクション
   に、やり方の明快な説明がある。他の種類の公開ファイルと区別するため、
   Dropbox/Public の内部に Images フォルダを作って、画像はすべてその中に
   保存するようにしてもよい。

<http://jokull.calepin.co/calepin-guide.html>

   Calepin がブログ記事をビジュアルに表示するやり方は質実剛健だ。すべての
   記事に、たった一つのスタイルが用いられる。例としてこちらをご覧頂きたい。
   テーマその他を追加する予定はないという。彼らのポリシーはこうだ:「新聞
   に短編小説を投稿するのと同じだと思って欲しい。記事のルック&フィールに
   著者の個性が反映されることはない。著者の個性は、文章そのものを通じて映
   し出される。」

<http://marshall.calepin.co/a-geeky-greeting.html>

   Calepin は無料のホスティングを提供するが、著作権に関する彼らのポリシー
   は愉快なまでに率直なものだ:

     「あなたが Calepin で公開したもののすべてについて、あなたが著作権
     を保持し、将来にわたって保持します。わが社がそれを再利用したり、販
     売したり、あなたから権利を取り上げようと試みたりすることはありませ
     ん。あなたが作ったものをわが社が宣伝資料として使いたい場合、わが社
     はあらかじめあなたに許諾を求めます。」

   確かに、Calepin はすべての人の気に入るようなものではない。WYSIWYG の編
   集を好む人は不満だろうし、意匠を凝らしたブログテーマが欲しい人はがっか
   りするだろうし、また記事がどのように現われるかについて厳密なコントロー
   ルをしたいブロガーならば他のツールを探すべきだろう。Markdown がごくシ
   ンプルな言語に過ぎず、主としてテキストのみの記事に少しだけ構造が入った
   ものを、手軽に作れるようにするためにデザインされているからだ。けれども、
   シンプルなレイアウトで表示されるブログ記事を、テキストベースのツールを
   使って作成したい人たちにとっては、Calepin は無料であり、ブログの世界に
   手を染めてみるための手軽な方法となってくれるだろう。


   ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12701#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12701>


私がなぜあえて iTunes Match を試し、実際気に入ったか
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     文: Matt Neuburg <matt @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12702>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   iTunes Match が初めて一般にお披露目されて以来、(Adam Engst の 2011 年
   11 月 14 日の記事“iTunes 10.5.1 が iTunes Match をお披露目”参照)私
   は自らの六段階にわたる拒絶の感情に直面した。いったいこれは何だろうかと
   いう混乱の気持ち、自分なら絶対そんなものは試してみないだろうという直感、
   といった感情だ。私にとっての一番の障壁は、見たところたくさんのことが自
   動的に起こるように思えて、直観的に恐いと感じてしまったことだった。この
   iTunes Match というものは何だか知らないが、とにかく私の持っている音楽
   に関係している。でも、長年かけて私はたくさんの音楽を収集しタグ付けもし
   ているのだ。そこに何か悪いことが起こったらと想像するだけでも恐ろしい。
   とにかく私は自分自身でこれを掌握していたい。そこで、私は iTunes Match
   を無視することにした。

<http://tidbits.com/article/12632>
   (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1103.html#lnk1>
   "iTunes 10.5.1 が iTunes Match をお披露目"

   その後しばらく経ってから、私はその不安を克服し、宿題に手を付け始めた。
   そのきっかけは、Macworld で本当に素晴らしい記事を読んだからであった。
   当初、私はそこに書いてあることが理解できなかった。それから私はもう一度
   記事を読んだ。それからまたもう一度。時が経つうちに、私はその要点を理解
   し始めた。

<http://www.macworld.com/article/163658/2011/11/itunes_match_what_you_need_to_know.html>

   理解できた一番の要点は次のことだった:iTunes Match の中心的な利点とは、
   まさに Adam が上記の _彼の_ 記事に書いている通り、「自分の音楽ライブラ
   リの内容すべてをクラウドの中に保存して自分の持っているすべてのコンピュー
   タや iOS デバイスで再生できるようになる」ことだ。だから、例えばクラウ
   ドの中に 50 GB 分の音楽を保存しておいて、16 GB の iPhone でその音楽を
   聴くことができる。たとえその iPhone 上にすべてを保存できる容量がなかっ
   たとしても。実際、iPhone 上ではほとんど容量が必要 _ない_。音楽はクラウ
   ド上にあるのだ。その点は私が望んでいたことでもあった。少なくとも、試し
   てみるのも悪くない、と私は思った。

   けれども、試すにしても少しずつにしたかった。いきなり私の音楽ライブラリ
   をすべて iTunes Match に渡して「さあ、iTunes Match よ、こいつをクラウ
   ドに入れてくれ」と言うようなことはしたくなかった。一つには、私の持って
   いる音楽は 200 GB もあって、私のインターネット接続は何とものろのろした
   DSL 接続だった。もう一つ、トラック数に 25,000 までという制限があり、私
   のライブラリはその制限をはるかに超えていた。それからもう一つ、私の持っ
   ている _実際の_ 音楽ファイルを iTunes Match に手渡してしまうのは嫌だっ
   た。思いがけない不都合が起こったりしては困るからだ。

   そこで、私は手始めにシンプルな目標を設定しておこうと思った。一つの実験
   として、モーツァルトの作品だけを全部集めて、それをできるだけ安全に、ク
   ラウドに入れてみることにした。以下に、私が辿った手順を順々に説明しよう。


**音楽をコピーする** -- すべては私のコンピュータ上、iTunes で始まる。こ
   こで重要なのは音楽 _ファイル_ だ。私の通常の音楽ファイルを iTunes Match
   に引き渡したくはなかったので、_コピー_ を作ってそれを渡すことにした。

   そこで、Finder の中で、デスクトップに、Mozart という名前のフォルダを作
   成した。iTunes で、私の持っているモーツァルトをすべて含んだプレイリス
   トを開き、モーツァルトのトラックをすべて選択して、それらを iTunes から
   デスクトップ上の Mozart フォルダの中へドラッグした。その結果、私のすべ
   てのモーツァルトのトラックが Mozart フォルダの中へコピーされた。こうし
   て作ったコピーを iTunes Match へ渡すのだ。


**別途にライブラリを作成する** -- あまり知られていないけれども極めて重要
   な事実がある。iTunes ライブラリを複数持つことは可能なのだ。同時に複数
   のライブラリをアクティブにしさえしなければ何の問題もない。Option キー
   を押さえながら iTunes を起動すると、iTunes ライブラリを含むフォルダは
   どこかと尋ねてくるとともに、完全に新たな iTunes ライブラリのフォルダを
   作成することもできる。そこで私は新規にこれを作った。私は iTunes に命じ
   て、私の Music フォルダの中、iTunes という名前の通常の iTunes ライブラ
   リのフォルダの隣に、iTunes Match という名前の新しいフォルダを作らせた。

   この時点で、私の目の前には iTunes が走っていたが、音楽は何も見えなかっ
   た。なぜなら、この iTunes Match ライブラリは全く新しかったからだ。この
   新しいライブラリフォルダには完全な iTunes ライブラリを構成すべきさまざ
   まのファイルやフォルダが含まれており、独自の環境設定ファイルもそこにあ
   る。そこで、Advanced (詳細) 環境設定で、「ライブラリへの追加時にファイ
   ルを "iTunes Media" フォルダにコピーする」というオプションをオフにした。
   私の目標は iTunes にいくつかの音楽ファイルを見せて、その分だけをクラウ
   ドに置かせることであって、それ以上ではなかったからだ。私の音楽で必要以
   上にコピーを作りたくはなかった。


**一時的な音楽ストレージを作る** -- Finder の中で、私の Music フォルダの
   内部に Music Temporary という名前の新規フォルダを作成した。この Music
   Temporary フォルダの中に、さきほどデスクトップ上に作成した Mozart フォ
   ルダをドラッグして入れた。それから、その Mozart フォルダを iTunes のサ
   イドバーの上へドラッグした。

   その結果、新しい iTunes ライブラリである iTunes Match が、私のモーツァ
   ルトのトラックを、かつそれのみを、認識するようになった。その上、認識さ
   れているのは元のファイルのコピーであって、そのコピー専用の場所(つまり
   Music Temporary フォルダ内部の Mozart フォルダ)に置かれているものだ。
   この点が、あとになって重要な意味を持つようになる。


**iTunes Match をオンにする** -- 引き続き iTunes Match ライブラリで作業
   を続けるが、このライブラリを iTunes Match にサインアップした。その手順
   は簡単だ。サイドバーの Store 部分の下にある iTunes Match リスト項目を
   クリックして、Apple ID とパスワードを入力すればよい。その瞬間、あなた
   の iTunes アカウントから料金 ($25) が徴収され、たちまち iTunes Match
   が走り出す。

   (その後気付いたことだが、私はアカウントから料金が引き落とされたことを
   知らせる丁寧な電子メールも受け取っていた。)


**ベッドに入る、それも二度** -- 次の手順の具体的な詳細は人それぞれだが、
   ここは相当に時間のかかる作業となる。なぜなら、iTunes があなたの音楽ファ
   イルをすべて分析して、クラウドへのアップロードを開始するからだ。私のモー
   ツァルトのコレクションが大きいことと、アップロードのためのバンド幅が細
   いことから、私は十分に覚悟していた。丸々一晩以上かかるかもしれない、と。
   そこで私はベッドに入った。朝起きてみると、予想が正しかったことが分かっ
   た。実際、iTunes は私のモーツァルトをまだ半分もアップロードし終えてい
   なかった。

   昼間のうちはインターネット接続が滞るようでは困るので、日中に音楽ファイ
   ルのアップロードをさせないよう、私は iTunes を終了させた。そして、また
   夜になって、ベッドに入る前、もう一度 iTunes を起動して Store > Update
   iTunes Match を選んだ。すると iTunes は中断していた続きから作業を再開
   し、二晩目も私のモーツァルトのアップロードを続けた。


**iOS デバイスでびっくり仰天する** -- 次の朝、まるでクリスマスの朝のよう
   な気持ちで私は目覚めた。いや、確かにその日は本当にクリスマスだったのだ
   けれど。でも、それとともに iTunes は私のモーツァルトのアップロード作業
   を終えていた。はてさて、いかなるものを iTunes Match は汝にもたらしたる
   か、これで分かるというものだ。

   震える指先で、私は iPhone を取り上げ、Settings アプリを起動した。Music
   のところには二つスイッチがある。iTunes Match と Show All Music だ。私
   はその二つとも ON にした。iTunes は即座に、デバイス上の既存の音楽はす
   べて消去されると警告してきたが、私はただ悪魔のごとく笑っただけだった。
   その点こそが、私の狡猾なるプランの要点であったからだ。このデバイスは既
   に iCloud にサインアップ済みで、私の Mac で iTunes Match にサインアッ
   プしたものと同じ Apple ID で登録されていた。だから、これで私の iPhone
   は魔法のようにあのモーツァルトをすべて見ることができるはずだ。はてさて、
   首尾はどうかな?

   (私の記憶では、この時点の前後あたりで一度 iPhone が私の Apple ID に伴
   うパスワードを求めてきたと思う。残念ながら、それが正確にどの時点だった
   か思い出せない。いずれにしても、要求に応じて私はパスワードを入力した。)

   私は Settings をアプリを終了して、Music アプリを起動し、Albums に切り
   替えた。ステータスバー上のアクティビティ表示を見て、この Music アプリ
   がインターネットを通じて通信しているのが分かった。私は待った。そして、
   しばらくすると... _おお、出てきた_! 私のモーツァルトのトラックが、注
   意深くタグ付けされて、アルバム単位で整理されていた。そう、あるべきアル
   バムが全部そこにあり、どうやらちゃんと私の Music アプリの中に揃ったよ
   うだった。ただ、リストの中の個々のアルバム項目に、それぞれ小さなクラウ
   ドアイコンが付いていた。アルバムを一つタップすると、そのアルバムの中の
   トラックがリストされ、個々のトラックごとにやはり小さなクラウドアイコン
   が付いていた。それから私が楽曲を一つタップすると、心臓が止まるかと思う
   ような小休止の後、再生が始まった。

<http://tidbits.com/resources/2012-01/imatch1.png>
<http://tidbits.com/resources/2012-01/imatch2.png>

   さらに良いことに、再生はその後も続いた。私はアルバムの中で再生を始めた
   ので、Music アプリは普段アルバムの中で楽曲を再生する際と同じ挙動をした。
   つまり、そのアルバムの中の次のトラックをシームレスに続けて再生した。

   私が心底びっくりしたのは、同じことが iTunes Match の登場より以前に書か
   れたアプリ、つまり iTunes Match の存在について何も知らないアプリでさえ、
   うまく働いたことだ。例えば、私自身が書いた Albumen アプリもそうだ。こ
   のアプリの目的は、Apple の Music アプリのインターフェイスに見られる、
   長い名前が途中で切られてしまうという欠点を克服することだ。このアプリに
   は私のすべてのアルバム名がフルに表示され、それぞれの内容のトラックもす
   べてフルタイトル、フルのアーティスト名が表示される。もちろんトラックを
   再生したり再生を一時停止したりもできる。信じられないようなことだが、私
   が Music アプリを一度走らせてこのデバイスのライブラリをアップデートし
   た後は、Albumen アプリも私のモーツァルトのすべてのアルバムとすべてのト
   ラックを表示した。どのアルバムもどのトラックも、このデバイス上には一つ
   も存在していないというのに。そして、トラック項目をタップすると、きちん
   と再生が始まった。

<http://itunes.apple.com/us/app/albumen/id355128672>
<http://tidbits.com/resources/2012-01/imatch3.png>
<http://tidbits.com/resources/2012-01/imatch4.png>

   ただ一つ、Albumen アプリが正しく動作しなかったことがある。舞台裏で、こ
   うしたクラウドベースの再生を iOS デバイス上で実行する方式は、アルバム
   からトラックを一つ選んで再生を始めさせると、iTunes がまずそのトラック
   のダウンロードを開始して(それを再生できるようにし)それから次のトラッ
   クも(現在のトラックの再生が終わり次第、シームレスに次の再生を続けられ
   るように)ダウンロードする。これら二つのトラック、つまり現在のトラック
   とその次のトラックとが、Albumen アプリではいつも表示から抜け落ちてしま
   うのだ。おそらく、いずれ Apple がアプリ開発者たちに新たな手段を提供し
   て、それぞれのアプリが Music ライブラリをチェックする際この新しいクラ
   ウドベースの挙動を考慮に入れることができるようにしてくれるのだろうとは
   思うが。


**音楽ファイルを投げ捨てる** -- さて、今や私のモーツァルトはクラウドにあ
   る。そこが、置きたかった場所だ。だから、ただ iTunes Match に渡すためだ
   けの目的で作った私のモーツァルトの楽曲のコピーはすべて、もう要らない。

   そこで、私はここで非常に大胆なことをした。コンピュータ上の iTunes に戻
   り、それが私のモーツァルトすべてを含んだ特別の iTunes Match ライブラリ
   を表示したままになっているのを確認してから、そのモーツァルトすべてを選
   択し、Option-Delete を押してそれらの楽曲をすべて私の iTunes Match ライ
   ブラリから削除したのだ! iTunes は確認のダイアログを表示したが、そのダ
   イアログにはクラウド上にあるそれらのトラックも _同時に_ 削除したいかど
   うかを選べるチェックボックスもあった。でも、もちろん私はそんなことはし
   たく _なかった_ ので、そのチェックボックスをチェックしなかった。

   さて、iTunes の中で私の iTunes Match ライブラリは再び空になった。でも、
   あのモーツァルトのファイルのコピーはすべてまだ Music Temporary フォル
   ダ内部の Mozart フォルダの中に依然として残っていて、たくさんのディスク
   容量を占領していた。そこで、私は慎重さを振り捨てて、その Mozart フォル
   ダをずばりとゴミ箱に放り込み、すぐにゴミ箱を空にした。(確かにこれらは
   私の実際の音楽ファイルのコピーに過ぎないけれど、私の音楽ファイルはあち
   こちに散らばっているものすべて毎週火曜日にバックアップされるのだ。)

   一方、私の特別の iTunes Match ライブラリに戻ってみると、もう一つ驚いた
   ことがあった。それも、非常に嬉しい驚きであった。私がたった今削除したば
   かりのモーツァルトのトラックがすべて、依然として Music 部分の下にリス
   トされていたのだ。iPhone 上でトラックが表示されていたのと同じように、
   クラウドアイコンを付けて。それらはもはや(iTunes ライブラリが認知する
   範囲では)コンピュータ上に存在していないにもかかわらず、それらのトラッ
   クがクラウド上にあることを示しつつ、ちゃんとそこに残っていた! 実際、
   もしも私が望めば、クラウドからそれらを再生することもできたし、さらには
   クラウドアイコンをクリックしてコンピュータ上にダウンロードし直すことさ
   えできた。

   最後に,私は iTunes を終了し、それから Option キーを押しながら起動し直
   して、再び私のいつもの iTunes ライブラリを開くように指定した。

   これですべてやり遂げた! 私のコンピュータ上のすべてが以前と同じに戻っ
   た。iTunes は、以前と全く同じに見えた。念のために言うが、_この_ iTunes
   ライブラリは iTunes Match のことを一切知らない。私のハードディスクの容
   量は、以前と比べて減っていない。私はモーツァルトすべてのコピーを作った
   けれど、それらのコピーはすべて削除済みだ。でも、私のモーツァルトは今や
   クラウド上にあって、好きな iOS デバイスからも、あるいは他の Mac からも、
   いつでも再生することができる。


**洗って、すすいで、繰り返す** -- その後数日間かけて、私は同じ手順をまた
   繰り返した。ただし、今回は新たな iTunes Match 対応のライブラリを作成す
   る必要は(既に作成済みなので)なく、また iTunes Match にあらためてサイ
   ンアップする必要も(既に一年間有効なので)なかった。iTunes を終了して
   Option キーを押しながら起動し直し、特別の iTunes Match ライブラリを開
   く。そこに、誰か他の作曲家の音楽のコピーを作って入れる。Store > Update
   iTunes Match を選んで、ベッドに入る、という具合だ。

   その結果、私の持っているベートーヴェン、モーツァルト、ブラームス、ドヴォ
   ルザークの楽曲が、今やすべてクラウドに入った。今後も、私の好きな作曲家
   の作品を、夜ごとにアップロードしてみたいと思う。


**デバイス上で音楽を管理する** -- さて、ここで問題がある。iOS デバイス上
   で音楽を管理するための Apple のインターフェイスは、その音楽がクラウド
   ベースの音楽である場合、あまり良いものではない。トラックを一つ再生する
   度に、それはただ単にストリーミングされるだけでなく、ダウンロードされて
   そのデバイス上に保存される。(これは Mac 上で起こることとは違っている。
   Mac 上では、クラウドからストリーミングして聴くだけだ。)これこそ、まさ
   に私たちが _避けよう_ としていることに他ならない。なぜなら、クラウドか
   らの音楽を聴くうちに、次第にその iPhone には実際のトラックのファイルが
   溜まり続けて、十分な容量がなくなってくるからだ。

   そこで、時々は iPhone に実際に存在しているトラックを見つけて削除してや
   らなければならない。それが,簡単なことではないのだ。なぜなら、Apple は
   それらを見つけるための良い方法を提供してくれていないからだ。ちょっと面
   倒なのは認めるが、私が採用している解決法は次のようなものだ: Settings
   アプリに戻り、Music の下で、iTunes Match をオフにする。次に、もう一度
   Music アプリを開くと、Songs の下にはこのデバイス上に物理的に存在してい
   るトラックのみが表示される。スワイプして、それらを一つ一つ削除する。ト
   ラックの項目はすべて残るが、それらにクラウドアイコンが付いて、このデバ
   イス上に実際に存在している訳ではないことを示すようになる。そして最後に、
   Settings アプリで、再び iTunes Match をオンに戻す。


**おいおい、「マッチ」はどうなった?** -- これまで、iTunes Match におけ
   る "match" 機能について私が何も触れなかったことにお気付きかもしれない。
   このマッチ(照合)機能とは、あなたの音楽を _すべて_ クラウドへアップロー
   ドする代わりに、あなたのトラックのうち少なくとも一部は Apple が保有し
   ている膨大な音楽の中に全く同じトラックがあるだろうし、そういうトラック
   は Apple がそれを供給できるだろうという考えに基づいている。そうすれば
   時間もバンド幅も節約できるからだ。

   けれども、iTunes Match の持つこの側面に、私はあまり興味をそそられない。
   人によっては、マッチしたコピーが 256 Kbps AAC であって自分のコンピュー
   タにあるものより音質が良いかもしれないことを嬉しいと思うかもしれない。
   でも、私の音楽は既にそのビットレートでリッピングされている。(圧縮率を
   高めた場合、私はその違いを聴き分けることができる。)

   また、私の音楽は一般的に言って Apple が持っているものとは種類が違う。
   これまで私が iTunes Match に手渡した 5500 トラックほどのうちで、自動的
   にマッチされたのはたった 3500 ほどに過ぎず、残りの 2000 は幾夜もかけて
   アップロードしなければならなかった。大した違いではないと言っている訳で
   はない。結局のところ、半分以上のものがマッチされたので、六夜かかったも
   のが三夜で済んだという程度の違いはあったろう。けれども一般的に言って、
   私は手順進行の中でここの部分にはそれほど強い印象を受けないだろうという
   気が初めからしていた。そして予想通りに、今も大して感銘を受けていない。
   もちろん、古くから言われている通り、考え方は人それぞれだろう。

   私が感銘を受けたのは、さきほども述べた通り、実際には容量が小さ過ぎてそ
   れを保管し切れない iOS デバイスにも、すべての音楽を仮想的に存在させて
   おくことができる点だ。クラウドベースの素材をあたかもそのデバイス上にま
   さしく存在しているかのようにしてシームレスに表示できるというのは、極め
   て良く出来たイリュージョンだ。何かの音楽のフレーズについて議論している
   最中に、やおら iPhone を取り出して「今言っているのはこの曲だよ。ほら、
   _ここ_ のところを聴いてごらん! え? 何だって? 君は、ベートーヴェンと
   ブラームスとモーツァルトくらい、常に全作品を持ち歩いていないのかい?」
   と言える日が待ち遠しい。ちょいと軽蔑の交じった哀れみの眼差しを投げ掛け
   る練習を、密かに繰り返しているくらいだ。もちろん、もしも私の対談相手が
   Spotify Premium[訳者注: オンライン音楽配信サービス]の購読者だったり、
   あるいはその人も iTunes Match を使っていたりした場合は、せっかく練習し
   たその眼差しも使わずに終わるかもしれないが。


   ----
   コメントリンク: <http://tidbits.com/e/12702#comments>
   Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/12702>


ExtraBITS、2012 年 1 月 9 日
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     文: TidBITS Staff <editors @ tidbits.com>
     原文記事: <http://tidbits.com/e/12707>
     訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>

   今週は追加の読み物がたくさんある。James Fallows の分析記事は彼の妻の
   Gmail アカウントがハイジャックされた際の様子を詳しく語り、Amazon から
   は "Best of 2011" リストが発表され、昔のコンピュータの起動進行の様子を
   再現したウェブサイトが登場し、EFF が米国国境通過の際にあなたのプライバ
   シーを守るための手引書を出した。また、Tech Night Owl Live のポッドキャ
   ストに Adam が出演している。


**電子メールアカウントがハイジャックされるとどうなるか** -- The Atlantic
   の 11 月号に載ったこの記事で、James Fallows は妻の Gmail アカウントが
   どのようにハイジャックされたか、保存してあった何年分ものメッセージを復
   元するためにどのようなことをしなければならなかったかを語る。これは心揺
   さぶる物語であると同時に、パスワードをセキュアなものとし、クラウドベー
   スのデータにはオフラインのバックアップを取っておく、そうした予防措置の
   必要性を訴えるものにもなっているはずだ。

<http://www.theatlantic.com/magazine/archive/2011/11/hacked/8673/>

   コメントリンク: <http://tidbits.com/article/12710#comments>


**Amazon の Best of 2011 リスト** -- 他の人たちの挙動の統計を参考に自ら
   の世界に対する見方を再調整するのはやはり興味深い。Amazon が最近出した
   "Best of 2011" リストは、まさにその種の洞察を与えてくれる。ここには、
   Amazon において 2011 年に最も売れた製品、最も望まれた製品、最も多く贈
   られた製品、レビューで最もプラスの評価を受けた製品が紹介され、どの製品
   が複数回リストに登場したかを見るのも楽しい。Apple 製品でここに登場した
   ものはないが、Walter Isaacson による伝記 "Steve Jobs" は登場している。

<http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=97664&p=irol-newsArticle&ID=1643062>

   コメントリンク: <http://tidbits.com/article/12709#comments>


**The Restart Page でその昔の起動進行を再現** -- Mac の起動時にニコニコ
   顔の Mac ロゴが出てからスクリーンの下の縁に沿って INIT が列をなして並
   んだ、そんな昔を懐かしく思いませんか? あるいは、NeXT マシンの起動の際
   に初期メモりスキャンが走るのを眺めたことを思い出しませんか? もう過去
   を空しく思い焦がれる必要はない。The Restart Page が、あなたをそこへ連
   れて行ってくれるからだ。ビンテージ版 Mac OS、Windows、NeXT の OPENSTEP、
   (Apple IIgs 上の) ProDOS、開発者用ビルドの Rhapsody など、全部で 17 種
   類の「再起動」ダイアログから好きなものを選べる。起動シーケンスの中には、
   その昔の起動チャイム音を出してくれるものさえある。

<http://www.therestartpage.com/>

   コメントリンク: <http://tidbits.com/article/12706#comments>


**Adam が Tech Night Owl で SOPA やサンタを議論** -- Tech Night Owl への
   最近の出演で、Adam はホストの Gene Steinberg とさまざまの話題を語り合っ
   た。Freecycle Santa になる方法、Stop Online Piracy Act を巡る問題点、
   継続する Quicken の話題、それから TidBITS の 2011 年トップ 10 に登場し
   たいくつかの記事について、といったことだ。

<http://www.technightowl.com/radio/podcast/now-playing-january-7-2012-adam-engst-sean-brown-and-dan-moren/>

   コメントリンク: <http://tidbits.com/article/12708#comments>


**EFF のガイドで米国国境通過の際にプライバシーを守ろう** -- 米国の国境を
   通過する際、政府職員があなたの電子機器を差し押さえて、その内容を検査し、
   たとえ犯罪に関与した疑いが何もなくとも、さらなる調査のためにその機器を
   しばらくの間保管し続けることがあり得る。あなたが旅行の際に米国を出入国
   するなら、ぜひともこの EFF の包括的な手引書を読んで、何が起こり得るか、
   それに対処するためにあなたに何ができるかを知っておこう。

<https://www.eff.org/wp/defending-privacy-us-border-guide-travelers-carrying-digital-devices>

   コメントリンク: <http://tidbits.com/article/12704#comments>


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