TidBITS#1395 日本語版

TidBITS Japanese hosoka @ ca2.so-net.ne.jp
2017年 11月 24日 (金) 23:15:54 EST


TidBITS#1395/20-Nov-2017
========================
   英語版: <http://tidbits.com/issue/1395>
   日本語版: <http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1395.html>
  
  
  来週号は Thanksgiving (感謝祭) で休刊とするので、今週は特大号をお届け
  する。Apple は iOS 11.1.2 をリリースして iPhone X の寒冷地での問題とビ
  デオが歪む問題に対処し、また Apple は準備が出来ていない Mac ユーザーも 
  macOS 10.13 High Sierra へのアップグレードがあまりにも簡単にできるよう
  にしてしまっている。私たちは、自分自身のアップデートに向けて開発作業の
  真っ最中で、TidBITS の基盤構造を完全に作り直し、より魅力的でモバイル・
  フレンドリーなサイトや、その他多くのことを実現しようとしている。それか
  ら今週号には特集記事が二つある。Glenn Fleishman が QR コードの利用法を
  解説し、Julio Ojeda-Zapata が iOS 11 における iPad の生産性向上につい
  て詳述する。今週注目すべきソフトウェアリリースは Microsoft Office 2016 
  15.40、OmniOutliner Essentials および Pro 5.2、KeyCue 8.6 だ。

記事:
   2017 年 11 月 27 日は TidBITS 休刊
   iOS 11.1.2、iPhone X の寒さと Live Photo 問題を修正
   Apple、High Sierra を無防備な Mac ユーザーにプッシュし始める
   次世代の TidBITS 基盤を鋭意開発中
   QR コードを使う実用的方法
   iPad の生産性、iOS 11 で大いに向上
   TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2017 年 11 月 20 日
   ExtraBITS、2017 年 11 月 20 日


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2017 年 11 月 27 日は TidBITS 休刊
----------------------------------
   文: Josh Centers: <josh @ tidbits.com>, @jcenters
   原文記事: <http://tidbits.com/e/17643>
   訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>
  
  今週の木曜日 (2017 年 11 月 23 日) は米国では Thanksgiving (感謝祭) の
  祝日なので、2017 年 11 月 27 日には TidBITS の電子メール号を休刊にして、
  私たちスタッフや寄稿編集者の面々も家族や友人とともに食卓を囲んで一週間
  を過ごしたいと思う。私たちの多くは今年も、スタッフの一員 Joe Kissell 
  の書いた "Take Control of Thanksgiving Dinner" から印刷した便利なワー
  クシートを参考にしつつ感謝祭のディナーの準備をしていることだろう。何を
  用意すべきかを Joe ほどうまく、分かりやすくレイアウトしてまとめられる
  人は他にいないので、間際の助けが欲しい方はどうぞ彼の本をご一読あれ。
  
<http://www.takecontrolbooks.com/thanksgiving?pt=TIDBITS>
  
  来週の TidBITS 電子メール号は休刊にさせて頂くが、その間も TidBITS ウェ
  ブサイトへの出版はいつも通り続ける。私たちのサイトを時々チェックするか、
  RSS フィードを購読するか (TidBITS 会員になればフルテキストのフィードを
  受けられることをお忘れなく!)、Twitter や Facebook でフォローするかし
  て、私たちの最新の記事を読めるようにして頂ければと思う。次回の電子メー
  ル号は 2016 年 12 月 4 日の発行となる。
  
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  ----
  コメントリンク: <http://tidbits.com/e/17643#comments>
  Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/17643>
  
  
iOS 11.1.2、iPhone X の寒さと Live Photo 問題を修正
---------------------------------------------------
  文: Josh Centers: <josh @ tidbits.com>, @jcenters
  原文記事: <http://tidbits.com/e/17635>
  訳: 亀岡孝仁 <takkameoka @ kif.biglobe.ne.jp>
  
  Apple は iOS 11.1.2 をリリースし、2つの iPhone X に関わる問題に対処し
  た:一つは急激な温度低下に晒されると画面が一時的に反応しなくなるもの、
  そしてもう一つは Live Photo とビデオで歪みの原因となるものである。
  
<http://tidbits.com/resources/2017-11/iOS-11.1.2-border.png>
  
  iOS 11.1.2 アップデートは、iPhone X 上では 51.4 MB で、Settings > 
  General > Software Update で、或いは iTunes 経由で入手出来る。
  
  この2つのバグは iPhone X だけに当てはまるものであるにも拘らず、Apple は 
  iOS 11.1.2 を全ての iOS 機器に対して提供している。従って、iPhone X を
  持っていて、そしてとりわけ寒い気候の所にお住まいならば、数日中にアップ
  デートする価値はあると思われる。
  
  他の iOS 機器の所有者は、これにはセキュリティ修正は全く含まれていない
  ので、次のアップデート迄待っても良いのではなかろうか。
  
<https://support.apple.com/en-us/HT208282>
  (日本語)<https://support.apple.com/ja-jp/HT208282>
  "iOS 11.1.2 のセキュリティコンテンツについて - Apple サポート"
  
  
  ----
  コメントリンク: <http://tidbits.com/e/17635#comments>
  Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/17635>
  
  
Apple、High Sierra を無防備な Mac ユーザーにプッシュし始める
------------------------------------------------------------
  文: Adam C. Engst: <ace @ tidbits.com>, @adamengst
  原文記事: <http://tidbits.com/e/17633>
  訳: 亀岡孝仁 <takkameoka @ kif.biglobe.ne.jp>
  
  もし macOS 10.12 Sierra かそれ以前を走らせていて、今はまだ 10.13 High 
  Sierra にアップグレード _したくない_ と思っているのであれば、注意が必
  要である。何故ならば、Apple はより古い Mac に対して High Sierra をプッ
  シュ配信し始めており、無意識のうちにアップグレードしてしまうのは簡単だ
  からである。結論を先に言うと、High Sierra をインストールするかを尋ねる 
  macOS 通知を受け取ったら、そこにある Details ボタンをクリックして App 
  Store アプリを立ち上げ、それから、それを終了する。
  
<http://tidbits.com/resources/2017-11/High-Sierra-push-notification.png>
  
  事情は次の様なものである。
  
  私がこのことに気づいたのは、Watchman Monitoring をテストしている最中だ
  からである。これは、Apple コンサルタント、管理サービス提供者 (managed 
  service provider - MSP), そして Mac 利用の大きな組織によって使われてい
  るアプリとサービスである。Watchman Monitoring は背景に隠れていて、Mac 
  上の注意が必要な事象を探し、そして、コンサルタント、MSP、或いはその Mac 
  を走らせる続ける責任を負う IT 管理者に通知する。私は Watchman に、我々の 
  Mac 全部、私の両親の Mac、そして私の叔母と叔父の Mac を監視させている - 
  別の言い方をすれば、何か不具合が出た時には私が直さなければならない Mac 
  達である。
  
<https://www.watchmanmonitoring.com/>
  
  きっかけは Watchman Monitoring からのメールで、私の叔母の Mac が High 
  Sierra インストーラーのダウンロードを始めたと言ってきたことである。私
  は驚いた。と言うのも、彼女はかなりの Mac の使い手だが、私に相談なしに
  大きなアップグレードをすることなどしないからである。私はこのメッセージを 
  MacTech Conference に向かう機中で受け取った。そして、Los Angeles に着
  陸した時、私は父と叔父の Mac も High Sierra をダウンロードしたという別
  のメッセージを Watchman から受け取った。これは、Apple からの自動的なプ
  ッシュ配信以外のものにしては、余りに同時発生的な事象であった。
  
<http://conference.mactech.com/>
<http://tidbits.com/resources/2017-11/Watchman-High-Sierra-notification.png>
  
  幸いにして、私は MacTech に向かって飛んでいたので、ホテルについて数分
  の内に  Watchman Monitoring の Allen Hancock に出会うことになった。彼は 
  Apple が High Sierra アップデートをプッシュ配信しているのではないかと
  言う私の疑いを裏付けてくれた。また、機器管理会社 Addigy の CEO である 
  Jason Dettbarn と話していたら、別の話をしてくれた。それは、Addigy のコ
  ンサルタントや、未承認の macOS アップグレードを阻止するために Addigy 
  を使っている MSP 顧客は、彼らのユーザーに何が起きているのか説明するの
  に大わらわだというものである。(少なくとも、彼らは多くのユーザーが不適
  切に High Sierra をインストールしているという事態に対処しようと大わら
  わだった訳ではない!)
  
<https://www.addigy.com/>
  
  起こっていることは、Apple の Software Update が背景で自動的に High 
  Sierra をダウンロードし、ユーザーに対しこの記事の冒頭で述べた通知を提
  示してくるのである。しかも選択肢は2つしか与えられない:Install と 
  Details である。
  
  インストールしたくない場合、キャンセルする唯一の道は Details をクリッ
  クすることしかない。これを選択すると App Store アプリが起動され、そして 
  High Sierra の説明を表示する。そして次に App Store を終了する。これは
  紛らわしい - Apple は、その代わりに Cancel ボタンをを提示すべきである。
  
  その通知が現れても、High Sierra に対するあなたの意見に拘らず Install 
  をクリックしようとはまず思わないであろう。インストールには時間がかかるし 
  - 1時間そこら - 始める前にバックアップがあることも確かめるべきである。
  バックアップについては、"Take Control of Upgrading to High Sierra" の 
  Joe Kissell の助言が参考になる。
  
<https://www.takecontrolbooks.com/high-sierra-upgrading?pt=TIDBITS>
  
  この自動アップグレードの振る舞いは気になるが、これは Sierra の時もそう
  だった可能性は否定出来ない。しかし Apple が Sierra をこの様な形でプッ
  シュしたことを覚えている人は我々が話した中には誰もいなかった。Apple は
  これをサポート書類の中で説明している - それは System Preferences > App 
  Store にある "新しいアップデートをバックグラウンドでダウンロード" チェ
  ックボックスと関連している。このチェックボックスの選択を外しても何ら実
  害はない - 実際にインストールすると決めた時に、アップデートがダウンロ
  ードされるのを待たなければならないだけである。こちらの方だと、予期しない 
  5 GB のダウンロードに大切な帯域を使われてしまうことから逃れられる。
  
<https://support.apple.com/HT201475>
  (日本語)<https://support.apple.com/ja-jp/HT201475>
  "macOS High Sierra をダウンロードする方法 - Apple サポート"
<http://tidbits.com/resources/2017-11/App-Store-prefs.png>
  
  ("システムデータファイルとセキュリティアップデートをインストールする" 
  は絶対に __不能__ にしないこと。何故ならば、このオプションはあなたの Mac 
  をパッチされたセキュリティ脆弱性から守るのに不可欠だからである。("OS X 
  のセキュリティデータを必ず入手しよう" 30 March 2016) 参照。)
  
<http://tidbits.com/article/16377>
  (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1315.html#lnk3>
  "OS X のセキュリティデータを必ず入手しよう"
  
  私は旅行中なので、確認するのが難しいこともある。しかしながら、TidBITS 
  読者の Curtis Wilcox が 5.21 GB に及ぶ Install macOS High Sierra アプ
  リが Applications フォルダにダウンロードされていることを確認してくれた。
  もしディスクスペースを取り戻す必要があるならば、これをそこから消去出来
  るし、或いはまた、後に High Sierra にアップグレードする準備が出来た時
  に、それを手動で起動することも出来る。
  
  High Sierra が世に出てからまだ2ヶ月に満たないが、既に2つのアップデー
  トが出ている。詳細は "macOS High Sierra 10.13 追加アップデートが初期バ
  グを修正" (5 October 2017) そして "macOS 10.13.1 High Sierra、小さな修
  正と追加の絵文字を提供" (1 November 2017) を参照のこと。どちらも、狭い
  狙いに絞られている様に見えるので、次のアップデートでは、更なるバグに対
  応し、そして、多くの IT 管理者やコンサルタントがアップグレードすること
  を勧めるレベルに達するのかもしれない。
  
<http://tidbits.com/article/17541>
  (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1389.html#lnk0>
  "macOS High Sierra 10.13 追加アップデートが初期バグを修正"
<http://tidbits.com/article/17608>
  (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1393.html#lnk1>
  "macOS 10.13.1 High Sierra、小さな修正と追加の絵文字を提供"
  
  Apple は明らかに macOS を iOS の方向へと向かわせようとしている。そこで
  は、アップグレードは避けるのが困難である。しかしながら、macOS は遥かに
  複雑な環境であり、そして通常は人々の生活により重要な役割を果たしている
  ものなので、我々は、アップグレードに慎重に立ち向かううことをお勧めして
  いる。人々にまず最初にバックアップを取る機会を与えず、かつ何時間にも及
  ぶ1クリックインストールを提示すると言うのは、ユーザーにとって最善なこ
  とをすることよりもやり易さを優先させており、そして、それは危険な妥協で
  もある。
  
  
  ----
  コメントリンク: <http://tidbits.com/e/17633#comments>
  Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/17633>
  
  
次世代の TidBITS 基盤を鋭意開発中
---------------------------------
   文: Adam C. Engst: <ace @ tidbits.com>, @adamengst
   原文記事: <http://tidbits.com/e/17644>
   訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>
  
  TidBITS ウェブサイトを最後にデザインし直してから、本当にもう十年も経つ
  のか? (2007 年 9 月 10 日の記事“近代的な TidBITS ウェブサイトをデザ
  イン”参照。) 実際、この十年間も何も変わらなかった訳ではない。私たちは
  サイトを Xserve から Rackspace へ、さらには Linode へと移し、私たちが
  使うツールや出版実践も継続的に改良してきた。けれどもその中核において、
  私たちのサイトは長い期間にわたり本質的には同じものであった。
  
<http://tidbits.com/article/9168>
  (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-895.html#lnk12>
  "近代的な TidBITS ウェブサイトをデザイン"
<http://tidbits.com/article/11541>
  (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1042.html#lnk3>
  "TidBITS の緊急脳移植"
<http://tidbits.com/article/12770>
  (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1112.html#lnk0>
  "TidBITS の仮想サーバが引越し: スパムフィルタの点検をお願いします"
  
  現在、私たちは開発者 Eli Van Zoeren と共に私たちのインターネット存在の
  ほとんどすべてを再構築しようと全力で働いているところだ。2018 年の早い
  うちにスタートさせることを目標にしている。ウェブサイトも毎週の電子メー
  ル号もデザインを新たにし、私たちが記事を書き、コンテンツを管理し、会員
  のことを調整し、記事へのコメントやコミュニティーの議論、アカウントの処
  理、電子メールの発送、その他のことを進めるためのシステムも新しいものに
  するつもりだ。ウェブと電子メールのホストも切り替える。このような移行が
  可能となったのは、TidBITS 会員の皆さんが寄せて下さっている寄金のお陰だ。
  これを機会に特に心からの感謝を捧げたい。
  
<https://elivz.com/>
<http://tidbits.com/members.html>
  
  なぜこのようなことをしているかの理由は、多くの人たちの目に明らかなこと
  だろうとは思うが、私たちの目から見たものほどに痛いほど明白ではないかも
  しれない。現在公開している私たちのウェブサイトのデザインは見栄えも使い
  勝手も十年前のもののようで、皮肉なほどレトロ調の感じはしないにもかかわ
  らず、iPhone の上ではひどく読みにくく、Google の検索ランキングにも載り
  にくいのが現状だ。
  
  では、なぜサイトのデザインだけを変えて済まさないのか? それは、このサ
  イトが私たちの自家製の Perl ベースのコンテンツ管理システムの中に統合さ
  れているからだ。だから、サイトだけをデザインし直すのは、極めて困難だ。
  すべてが絡み合っているからだ。
  
  電子メールの面についてのデザイン作業は比較的容易なものになるだろうが、
  発送可能性の問題と長年苦闘してきた私たちは、電子メールシステムを書き直
  してその部分を SendGrid のような、電子メールの大量発送に特化した会社に
  外部委託するようにしたい。私は人生のあまりにも多くの時間を電子メールを
  相手に闘うことに捧げてきてしまった。これからはその部分の処理を専門家に
  任せたいと思う。
  
<https://sendgrid.com/>
  
  手作りのカスタム Perl コードで書かれているので、私たちのコンテンツ管理
  システムには脆いところがあり、調整したり、改良したり、また他の開発者に
  説明したりすることが難しい。もともとこれを書いた Glenn Fleishman 本人
  でさえ、彼がウェブブログラミングに没頭していた時代からあまりにも長い時
  が過ぎたために、問題点の修正に困難を抱えてきている。そこで今回私たちは 
  WordPress に目を向けることにした。完璧ではないが、堅固であり、しっかり
  維持管理されており、高度に拡張可能だからだ。New York Times を扱うのに
  十分な力を持つ WordPress なら、TidBITS を扱うにも十分に違いない。
  
<https://wordpress.org/>
  
  WordPress が素晴らしいのは、その拡張性だ。既存のプラグインを使っても、
  カスタムコードを使っても拡張できる。例えば、私たちは TidBITS 会員の管
  理を eSellerate から WordPress の Paid Memberships Pro プラグインへ切
  り替えることを予定している。会費の支払いは Stripe を通じて処理される。
  (実際、私は既に TidBITS Content Network サイトを WordPress と Paid 
  Memberships Pro を使ってセットアップしたので、ある程度の経験がある。) 
  その上、Watchlist と ExtraBITS の記事を電子メール号に組み入れるなど 
  TidBITS 特有の挙動をするためのカスタム・プラグインは Eli が書ける。
  
<https://www.paidmembershipspro.com/>
<https://stripe.com/>
<https://tcn.tidbits.com/apple-pros/>
  
  現時点で未知のままである最大の要素は、記事を作成するプロセスがどのよう
  なものになるかだ。もちろんこれは読者には関係ないことだが、Josh と私は
  最近この問題に多くの時間を費やしている。これまで私たちは、記事の執筆を 
  BBEdit でしてから、新規または更新された記事を Subversion 保存庫に入れ、
  それを私たちのコンテンツ管理システムが読み込むようにしてきた。このやり
  方はさまざまの点で素晴らしいが、セットアップと使用法に気難しい面があっ
  て、筆者たちとの共同作業の滑らかさへの妨げとなることがあった。私たちは
  既に共同執筆のために Google Docs を使っているので、WordPress の Chrome 
  アドオンが Google Docs から投稿をうまく読み込めると分かれば、煩わしい
  コピーとペーストの繰り返し作業から解放されるのではないかと期待している。
  もしもそれがうまく行かなければ Wordable を試してみて、それでも駄目なら
  カスタム解決策を探ってみたいと思う。
  
<https://en.blog.wordpress.com/2017/03/07/wordpress-com-google-docs-collaborative-editing/>
<https://www.wordable.io/>
  
  新しいシステムへの移行のもう一つの利点は、アカウントをクリーンアップす
  る機会が与えられることだ。私たちが Take Control Books を Joe Kissell 
  に売却した時より以前には (2017 年 5 月 1 日の記事“Take Control Books、
  Joe Kissell が買収”参照)、TidBITS と Take Control が同じデータベース
  を共有していた。今はもうそうではないので、これを機会に Take Control の
  みに関係したアカウントを持っている人たちをデータベースから削除するつも
  りだ。また、TidBITS のみのアカウントは本の所有権を追跡しないので、私た
  ちが管理するデータの量も減らせることになる。
  
<http://tidbits.com/article/17200>
  (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1367.html#lnk0>
  "Take Control Books、Joe Kissell が買収"
  
  それから、移行によっていくつかの混乱を解消することもできると期待してい
  る。私たちのコメント付けシステムが TidBITS アカウントと連動しているに
  もかかわらずそれを要件とはしていないことによる混乱や、現在 Mailman が
  ホストしている TidBITS Talk メーリングリストが完全に別個の購読アカウン
  トを使っていることによる混乱もある。将来はすべてのサービスが同じアカウ
  ント情報を使って働くようにしたい。
  
  コメント付けシステムと Mailman の話が出たが、これら両方とも新しいもの
  で置き換えるつもりであることも言っておこう。現行のコメント付けシステム
  はきちんと働いているが、フォーマッティングに関する厄介な制約があるとと
  もに、私たちの手では簡単には修正できないいくつかのバグもある。Mailman 
  の方は維持管理にあまりにも手間がかかり過ぎる。現時点での予定では、記事
  ごとのコメントと一般的な TidBITS Talk の討論には Discourse を使うつも
  りだ。Discourse はウェブに重点を置く (そしてたくさんの興味深い機能も持
  つ) ものだが、電子メールベースの討論もできるようになっているので、どの
  程度うまく使えるか試してみたいと思っている。
  
<https://www.discourse.org/>
  
  WordPress と Discourse の双方を走らせるためにそれぞれ別々のホスティン
  グアカウントが必要となるが、それでもこの組み合わせは私たちが現在使って
  いる CentOS ベースの仮想プライベートサーバに比べれば遥かにシンプルなも
  のになるはずだ。私はたくさんの Unix タスクを何とかいじくることができて
  いるけれども、出版用の Unix サーバを管理することが大きなストレスであり
  多大な時間を必要とするものだと感じている。私たちは現在ステージング版の 
  WordPress を ArcusTech で走らせているが、Discourse は Digital Ocean で
  インストールするつもりだ。これは、Discourse が必要とする Ruby on Rails 
  環境に ArcusTech が対応していないからだ。
  
<https://www.arcustech.com/>
<https://www.digitalocean.com/>
  
  結びに一言。私たちの願いは今よりもっと見栄えが魅力的な、モバイル・フレ
  ンドリーな、現代的なウェブと電子メールの環境を皆さんに提供することだ。
  それに伴ってものごとがよりシンプルになる。もはや意味を成さない、あるい
  はあまりにも多大な労力を要する機能は削除したい。例えば、ハード改行を施
  したテキスト版電子メール号の作成は、執筆の際に多大な手作業コーディング
  が必要で、電子メール管理インターフェイスが複雑化してしまう上に、今日の
  電子メールクライアントの大多数で見栄えがひどく悪い。けれどもそれと同時
  に、新たな機能の追加が私たちにとって今よりも簡単になるはずだ。なぜなら、
  大量のプラグインに対応するとともに、多くの開発者たちが理解するプラット
  フォームを使うようになるからだ。
  
  これらの変更は間違いなく皆さんの目にも留まるだろう。また、皆さんがあら
  ためて TidBITS アカウントにログインし直したり、電子メールフィルターを
  調整し直したり、その他 TidBITS とやり取りする方法にマイナーな変更を施
  す必要が生じることもあるだろう。けれども私たちは最善を尽くして、重要な
  ことについてはあらかじめ皆さんにお知らせし、皆さんにとって移行が可能な
  限り易しいものとなるよう努力するつもりでいる。新しいバックエンドに私た
  ちが期待をかけているのと同じくらいに、新しいフロントエンドにおける変更
  を皆さんが気に入って下さることを心から願っている。
  
  
  ----
  コメントリンク: <http://tidbits.com/e/17644#comments>
  Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/17644>
  
  
QR コードを使う実用的方法
-------------------------
   文: Glenn Fleishman: <glenn @ glennf.com>, @glennf
   原文記事: <http://tidbits.com/e/17575>
   訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>
  
  白状しよう。私はもう長い間、QR Code と呼ばれる 2D の光学コード・フォー
  マットに夢中になっている。かつてしばらくの間、すべての記事ページにこの
  コードを載せるよう TidBITS を説得することに成功したこともあるくらいだ。
  ポスターや、雑誌や、屋外の広告板などに印刷された、あるいは誰か他の人の
  モバイルデバイスの画面上に表示された、その「アナログ」な形の中に隠され
  ている情報にデジタルなデバイスでアクセスするというのは、何かそこに心を
  浮き立たせるものがある。
  
<http://www.qrcode.com/en/>
  (日本語)<http://www.qrcode.com/>
  "QRコードドットコム|株式会社デンソーウェーブ"
  
  QR コードは、エラーの起こりにくい黒と白のブロックの集まりとしてデータ
  をエンコードする。このフォーマットは品質の悪い印刷や、暗い照明、不明瞭
  なスキャンなどでも使えることを念頭にデザインされている。障害回復力があ
  るのだ! 結果として情報密度は比較的低いが、たいていの場合 QR コードは
  単に一個の URL や、カレンダー上の予定一件や、Wi-Fi ネットワークの接続
  情報といったものしか含まないので、大して広いスペースを必要としない。小
  説 "Moby-Dick" のテキストを丸ごとエンコードするために QR コードを使う
  ことはできないが、Project Gutenberg にあるこの小説のダウンロードページ
  を開く URL をエンコードした QR コードを作ることはできる。
  
<http://tidbits.com/resources/2017-10/QR-Code-Moby-Dick-Gutenberg.png>
  
  私は、QR コードを「アナログからデジタルへ結び付けるグルー」と考えたい。
  これは、何らかのデータをモバイルデバイスへ取り込むのが簡単でないような
  状況で便利に使えるからだ。Google はかなり以前から Google Play でこれを
  利用してきた。開発者がダウンロードリンクを QR コードとして生成し、ユー
  ザーが Play アプリでそれをスキャンするようにしていたのだ。(奇妙なこと
  に、Android が QR コード認識を組み込んだのはほんの数年前になってからだ。
  Motorola はもっとずっと以前から自社のスマートフォンのカメラアプリにこ
  れを組み込んでいる。)
  
  Apple が iOS 11 で QR コードの自動認識機能を Camera アプリに組み込むと
  発表したのを見て私がどれほどワクワクしたか、もうお分かりだろう。主とし
  てそれは、中国市場での必要からであった。あなたがここ 15 年以内に日本を
  訪れたことがないなら、あるいは 3 年以内に中国を訪れたことがないなら、
  あるいは日本や中国で人々がこのテクノロジーをどのように使っているかの話
  を読んだことがないなら、これらの国で QR コードがどんなに広く受け入れら
  れているかを想像することさえできないだろう。
  
  そして今、同じことが全世界でも起こり得るだろうか? 私はそう願いたい。
  けれどもそれはごく実用的な理由からだ。そのことを説明しよう。
  
  
**現状で最も QR コードが使われているのは** -- もともと QR コードが開発さ
  れ、ハンドセットメーカーや携帯電話キャリア、広告主や出版者たちによって
  広められたのは、日本においてであった。既に 2000 年代の初め頃にはかなり
  多くの採用がみられた。QR Code フォーマットを開発したのは Denso Wave と
  いう会社で、この会社は特許権を行使しないと明言した。
  
<http://www.qrcode.com/en/history/>
  (日本語)<http://www.qrcode.com/history/>
  "道のり|QRコードドットコム|株式会社デンソーウェーブ"
  
  最近になって、中国の商社がタッチレス支払の安価な方式として QR コードを
  使い始めた。高価な NFC (近距離無線通信) ターミナルや、このテクノロジー
  を内蔵したスマートフォンを必要とする代わりに、中国で最も大きなインター
  ネットと e-コマース企業の中の二つ、WeChat と Alibaba が、実店舗におけ
  る支払グルーとして QR コードを追加した。買い物をした顧客は店舗のレジで 
  QR コードをスキャンして支払いをするか、またはスマートフォンの画面上の 
  QR コードを示すことで支払うかする。米国においては Walmart がこの考え方
  を取り入れている。(2016 年 7 月 18 日の記事“Walmart Pay、想像以上に悪
  くない”参照。)
  
<http://money.cnn.com/2017/09/08/technology/china-qr-codes/>
<http://tidbits.com/article/16623>
  (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1329.html#lnk1>
  "Walmart Pay、想像以上に悪くない"
  
  けれども、アメリカやヨーロッパにおいてはほとんどの場合 QR コードの潜在
  能力がフルに生かされることなく、ただ単にアプリが QR コードを表示して搭
  乗券やポイントカードなどの代わりとするだけの使い方だ。Apple が内蔵して
  いる Wallet アプリもまさにこれに当たる。その上、そのためだけに特殊なア
  プリをダウンロードして QR コードをスキャンするという手間をユーザーに強
  制するのは、普及の際の妨げとなる。あまりにも障壁が大き過ぎて、広く採用
  されるには至らない。
  
  でも、自動認識があればその障壁は崩れ落ちる。iOS 11 では、Camera アプリ
  の視野の中に QR コードが見えれば、何がエンコードされているかを説明する
  通知が出る。その通知をタップすれば、必要なアクションを iPhone が実行し
  てくれる。例えばウェブページを開いたり、カレンダーに予定を追加してよい
  かのプロンプトを出したり、といったことだ。プレビューを見たければ、その
  通知の上で下へ引っ張ればよい。(この自動スキャンを無効にしておきたけれ
  ば Settings > Camera で Scan QR Codes をオフにできるが、時折コードのス
  キャンが実行されてもただ無視するだけの方が簡単だろう。)
  
<http://tidbits.com/resources/2017-11/qr-code-Camera-recognition.png>
  
  QR コードで興味深いのは、QR コードがテキストをエンコードするけれども、
  それで何をするかは定義しないという点だ。何をするかは、すべてスキャンを
  するアプリが担当する。長年にわたり人々はますます多くの QR コードの利用
  法を発明してきて、iOS 11 は (また Android やサードパーティの QR コード
  アプリの大多数も) そのほぼすべてに対応している。情報形式の大多数は URI 
  (Universal Resource Identifier) 流の protocol://addressing というフォー
  マットに従った形であり、http:// の後にドメイン名とパスと変数が続く URL 
  もその一例だ。
  
  QR Code フォーマットがエンコードできる主たるデータのタイプは次のような
  ものだ:
  
* __URL:__ 標準的な URL は最も基本的で有用な QR コードの形だ。期待通り
  に、Apple は QR コードの URL を Safari で開く。
  
* __テキスト:__ 何らかのプレインテキスト情報を伝えたい場合、テキストの 
  QR コードが便利かもしれない。何千語もの長い文章をエンコードした特大
  の QR コードを私は見たことがある。Apple はあなたが通知をタップすると
  そのテキストを検索文字列として Safari へ送るやり方を選んだが、通知を
  タップする代わりに下へ引っ張るとテキストが表示されてコピーもできるこ
  とを読者の Alex R. が教えてくれた。
  
<http://tidbits.com/resources/2017-11/QR-text.png>
  
* __電子メールアドレス:__ エンコードした電子メールアドレスには、例えば 
  Subject 行など追加要素を含めることもできる。電子メールアドレスの QR 
  コードをスキャンすれば、Mail の中で新規メッセージが作成されエンコー
  ドされた情報が記入される。
  
* __電話番号:__ 電話番号をダイヤルするのは別に難しくないが、QR コード
  をスキャンする方が即座に Phone アプリが開くのでもっと楽だ。
  
* __連絡先情報:__ QR コードは vCard 標準フォーマットと NTT DoCoMo 推奨
  のコンパクトな MECARD の双方に対応している。
  
* __SMS:__ SMS テキストメッセージをエンコードした QR コードは、送信先
  の電話番号とメッセージ内容の両方を含むことができる。これは下書きとし
  て Messages アプリの中で開く。送信は手動でしなければならない。
  
* __カレンダーのイベント:__ カレンダーイベントの QR コードでは、カレン
  ダー項目の通常の要素をすべて組み込むことができる。例えば、開始時刻と
  終了時刻、または終日イベント、場所、タイムゾーン、説明の文章などだ。
  スキャンすると、デフォルトでは Calendar アプリで開く。(これらは vCal 
  フォーマットに依存する。vCal は iCal の前代のアプリで Apple が組み込
  んでいた。)
  
* __位置情報:__ 位置情報の QR コードは単に一連の座標数値をエンコードし
  ただけのもので、Maps アプリがこれを表示できる。
  
* __Wi-Fi:__ Google が Android で広めたこのタイプの QR コードは手軽に 
  Wi-Fi ネットワークに参加できるようにするためのもので、必要なパスワー
  ドも含んでいる。
  
<http://tidbits.com/resources/2017-11/Wi-Fi-QR-code.png>
  
  これらの QR コードはどのタイプのものも、いろいろなウェブサイトで無料で
  生成できる。例えば QR Code Generator もそのようなサイトの一つだ。例え
  ば QRCode Monkey など、QR コード認識に悪影響を与えることなくデザインを
  カスタマイズできるサイトもある。QR コードには非常に多くのエラー訂正機
  能が組み込まれているので、領域の大きな部分をグラフィックスで置き換える
  ことも可能だからだ。これらのサイトで QR コードを生成させたら、PNG やそ
  の他の画像フォーマットでダウンロードできる。ほとんどのサイトはベクター
  フォーマット (EPS, SVG, PDF など) にも対応していて、プリプレスに使った
  り、あるいはブラウザで、またはウェブページ上の JavaScript 拡張可能な要
  素として使ったりすることもできる。
  
<http://goqr.me/>
<https://www.qrcode-monkey.com/>
<http://tidbits.com/resources/2017-11/QR-Code-side-by-side-simple-fancy.png>
  
  プライベートな情報、例えばネットワークパスワードを含んだ Wi-Fi 接続コー
  ドなどをエンコードする際には、サーバを通してやり取りする必要のあるウェ
  ブサイトではなく、JavaScript ベースの生成ツールを使うことをお勧めする。
  私は Wi-Fi コードの生成には Pure JS WiFi QR Code Generator を使ってい
  る。これはその名前の通りの働きをするので、情報があなたのブラウザの外へ
  出ることはない。
  
<https://qifi.org/>
  
  また、iOS アプリを使うこともできる。私は単純な用途には Benjamin Mayo 
  の Visual Codes を気に入って使っている。これは無料でスクリーン上にコー
  ドを生成でき、一回限りの $1.99 のアプリ内購入でそれを共有し印刷できる。
  秘密の情報を含んだ QR コードを作成するためにも、このアプリを使う方法が
  適している。
  
<https://itunes.apple.com/us/app/visual-codes/id1262882475?mt=8>
  
  さて、実際問題としてこれらの QR コードをどのように使うのだろうか?
  
  
**箱の中のビジュアルなショートカット** -- 誰かが何かをタイプすると分かっ
  ているような状況ならどこでも、そのタイプする面倒を避けるために QR コー
  ドを採用することが可能だ。それと合わせて、何かのタスクを完了させたり、
  あるいは何か追加の情報を取り込んだりすることもできる。具体的な使用法を
  いくつか挙げよう:
  
* __名刺:__ 名刺の裏面に、連絡先情報を QR コードで入れることができる。
  あるいは、vCard にリンクする URL をエンコードして、誰かがそれをダウ
  ンロードできるようにしてもよいだろう。このやり方の利点は、あとで情報
  が変わっても名刺そのものを作り替える必要がないことだ。トレードショウ
  やその他のイベントの会場でならば、その同じコードを掲示しておけばいち
  いち名刺を手渡さずとも人々にあなたの詳細情報を渡すことができる。
  
* __ポスター:__ イベントのポスターを見ればその写真を撮ってあとで詳しい
  ことが分かるようにしておく人たちは多い。ならば、これも QR コード利用
  の機会であることは明白だろう。URL を入れた QR コードを一つだけポスター
  に印刷してもよいが、複数個の QR コードを考えてもよい。一つにはウェブ
  サイトの URL を入れて詳しい情報が分かるようにし、もう一つにはカレン
  ダーイベントを入れ、三つ目には位置情報を入れるといった具合だ。あるい
  は、マラソン大会のポスターに QR コードを印刷して、人々がそこからリン
  クしたページを開けばライブの結果が分かるというのはどうだろうか。
  
<http://tidbits.com/resources/2017-11/qr-code-megaturkey-poster-border.png>
  
* __自宅で:__ 将来、誰かが私の自宅を訪問すれば、彼らは QR コードに迎え
  られる! 現在既にわが家のキッチンには小さな貼り紙に Wi-Fi ネットワー
  クのパスワードが書いてある。これを QR コードで置き換えてもよい。カフェ
  やその他の場所でパスワード保護の付いた Wi-Fi のあるところでも、きっ
  と同じことができるだろう。でも、玄関のドアマットに QR コードを入れて
  はいけない。その QR コードの写真を撮ることのできる人なら誰でもあなた
  のネットワークへのアクセスに必要な情報をすべて得てしまうのだから。
  
* __T-シャツ:__ 自分の服装に QR コードを入れて、通りすがりの人の側で多
  少の行動を起こしてもらいさえすればそれとなく情報を共有できるようにし
  たいと考える人が登場するのも、容易に想像できる。そのような QR コード
  は、例えばソーシャルメディアの詳細情報のような自分中心の内容かもしれ
  ないが、バンドやレストランの宣伝をするものかもしれない。あるいは単に
  冗談のウェブページを開くものかもしれない。
  
<https://www.customink.com/t-shirts/qr-codes>
<http://tidbits.com/resources/2017-11/QR-code-guy.jpg>
  
* __ウェブサイト:__ ウェブサイト上にウェブサイトの QR コードを置くこと
  を推奨するなんてどうかしていると言われる前に、説明させて頂きたい。誰
  かがあなたのウェブサイトを見られるなら、その人は既に必要な情報をすべ
  て得ているか、あるいはリンクをクリックするだけで情報が得られるのに、
  と思われるかもしれない。でも、それは一つのデバイスだけに限っての話だ。
  複数のデバイス間でデータをやり取りするのは、Apple のエコシステムの中
  であってさえ、厄介なことがある。Handoff は必ずしもいつも働くとは限ら
  ない。もうずっと以前から、私はデスクトップの Mac 上で現在開いている
  ページから QR コードを生成する JavaScript ブックマークレットを使って
  きたし、iPhone で QR コードアプリを使ってそれをスキャンし開いている。
  何人かの訪問客があって彼らがさまざまの種類の機器を使っている場合には、
  一つの QR コードだけでデバイス間のギャップを橋渡しできる。
  
  QR コードを撮影する際にはスマートフォンからの距離に注意したい。その距
  離と、コード内の情報密度との相対比率が重要だ。多くの情報がエンコードし
  てあれば、その分カメラは細かな部分を識別しなければならない。本や、名刺
  や、チラシなどでは簡単に近接撮影ができる。けれども遠く離れたところから 
  QR コードを撮影しようとする場合には、例えば屋外の広告板や店の看板など
  では、URL 短縮ツールを使うことでできる限り大きな塊から成る低密度の QR 
  コードを作るようにする方が賢明だ。
  
<http://tidbits.com/resources/2017-11/QR-Code-side-by-side-short-long.png>
  
  
**広く対応されれば新たな使い道が生まれるだろう** -- QR コードの利用方法
  をいくつか挙げてきたが、きっと他にもいろいろな QR コードの使い方を人々
  が思い付くに違いないと私は思っている。iOS 11 が登場して、突然何億人も
  の人たちが QR コードのスキャンを使えるようになった。また、これは私たち 
  Apple ユーザーに限った話でもない。2015 年 10 月リリースの Android 6.0 
  から、ネイティブな QR コードスキャンが追加されている。
  
  最近数年以内に製造されたスマートフォンを持つほとんどの人たちが特別なア
  プリを必要とせず QR コードをスキャンできるようになった今、現実世界から
  デジタルデバイスへと情報を渡す際の摩擦を減らすために必要とされるところ
  ならばどこにでも QR コードを使うようにすべき時期が来ているのではないか。
  
  
  ----
  コメントリンク: <http://tidbits.com/e/17575#comments>
  Twitter リンク: <http://tidbits.com/t/17575>
  
  
iPad の生産性、iOS 11 で大いに向上
----------------------------------
  文: Julio Ojeda-Zapata: <julio @ ojezap.com>
  原文記事: <http://tidbits.com/e/17639>
  訳: 清水 史彦 <qff01604 @ nifty.com>
  
  私は、iPad を生産性向上のためのデバイスとして、長いこと使ってきた。
  つまり、単に電子ブックを読んだり、Netflix を見たりするためだけでは
  なく、仕事を片づけるために使ってきたということだ。
  
  だが、柔軟性や多用性という点において、iPad と iOS の組み合わせは、
  Mac と macOS の組み合わせに、これまで決して敵うことがなかった。
  私は、iPad の優れた可搬性や、タッチスクリーンのようなユニークな機能を
  享受するために、このタブレットの持つ限界と折り合いを付けなければ
  ならなかった。
  
  だが、iOS 11 のリリースで、物事をやり遂げるマシンとして、iPad が
  どんな風にやって行けるのか、今や見直す時だ。iOS 11 の機能の多くは、
  iPad 固有のものであり、できるだけ生産的でありたいという志向を持つ
  人たちのために、iPad が、もっと Mac のように感じられるようにしようと
  意図されている。
  
  iOS 11 に対する Mac スタイルの強化、その多くは iPad 固有のものである
  が、これには、より柔軟な Dock、ファイルを見つけるもっと良いやり方、
  より強力なドラッグ & ドロップ機能、改良されたマルチタスク、および、
  マルチタッチ機能、性能が向上した画面分割機能、Apple Pencil の新しい
  使い方、その他、が含まれる。
  
  要するに、iOS 11 で、iPad は全く新しいマシンのように感じられるように
  なったのだ。私は、このソフトウェアの新機能をフルに活用しながら、
  iPad Pro で、この話を執筆することに満喫している。この体験は、まだ
  Mac と肩を並べるほどではないが、以前よりもずっと近付いている。
  
  以下、iOS 11 の機能を要約するが、私はこれを 10.5 インチの iPad Pro
  でテストしており、その機能によって、Apple タブレット上での私の仕事の
  やり方が、いかに改善されたかを示す。
  
  
**新しい Dock** -- iOS 11 において、もっとも目立っていて、かつ、
  重要な iPad の変更点は、改良された Dock だ。これは、以前よりも、
  はるかに融通が利く。
  
  まず第一に、新しい Dock は、もっと多くのアプリのアイコンを収納する
  ことができる。元々は、iPad は、iPhone (iPhone は、新しい Dock を
  持っていない) を真似て、たった 4 つのアイコンしか収納しなかった。
  後に、この数は 6 つにまで増えた。今では、iOS 11 で大幅に増えて、
  iPad は 13 個のアイコンを収納できるようになり、ドックの一番右側には、
  最近使ったアプリや Continuity の表示のために、3 つのオプション用
  スロットがある。この新しい Dock によって、効率が大いに上がった。
  なぜなら、もっともよく使うアプリが一ヶ所にまとまり、ちょうど Mac の
  ように、常に起動を待つ状態にあるからだ。
  
  Dock は、iOS アプリのフォルダを収納することさえできる。ただし、ドック
  に収納されたフォルダは、ラベルや他に識別するものも無いので、
  認識し難くなる可能性がある。
  
  ある種のアプリは、ある種のフォルダとしても機能する。例えば、Dock で、
  新しい Files アプリを押すと、最近使用した文書と共にポップオーバーが
  現れ、それをタップして開くことができる。どのアプリがこの機能をサポート
  しているか知るためには、実験しなければならないだろう。少なくとも
  いくつかのアプリでは、この機能は、アイコンが Home 画面にある場合でも
  動作する。
  
<http://tidbits.com/resources/2017-11/Dock-popover.png>
  
  なんと言っても、Dock はいつでも容易にアクセス可能だ。アプリの中にいる
  時ですらそうだ。デフォルトでは、Dock は隠れているが、画面の一番下から
  上にスワイプすれば現れる。そして、Dock は、Dock で何かするまで、
  あるいは、下にスワイプして消すまで、とどまって見えている。
  
  これは大きな変革だ。iOS の以前のバージョンの全てについて、私の大きな
  不満の一つは、別のアプリのアイコンがタップ可能となるよう、Dock が
  (Home 画面と共に) 見えるようにするのに、Home ボタンを押す必要があった
  ことだ。これは難しくはないが、そうするのは、精神的に文脈を大きく
  切り替えることであり、長年にわたってこれを何千回も行うことで、私は
  ずっとイライラしていた。
  
  もちろん、今でも、そうしたスワイプ操作をしなければならないし、それは、
  macOS の Dock を隠すオプションに似ていて、私は、これを鬱陶しいと
  思っている。私は、自分のMac のDock は、常に見えるようにしているのだ。
  iPad のずっと小さな画面上でいつも見えている Dock というのは、ほとんど
  意味がないが、私がもっともよく使うアプリを容易にアクセス可能にして
  おくことは、些細な不便さを補って余りある。
  
  
**改善されたマルチタスキング** -- Mac における筋金入りの生産性は、
  同時に複数のウィンドウが見られるということに依っている。なので、
  例えば、一つのウィンドウで執筆し、一方、別のウィンドウで参考文献を
  調べるといったことができる。画面上に複数のウィンドウを開いて配置する
  ことは、随分前から可能になっていて、数年前、Apple は、この機能を
  正式なものとするために、Split View を追加した。だが、これが
  どのくらいよく使われているか、私は知らない。(あるウィンドウで、緑色
  のズームボタンをクリックしてホールドすると、Split View が起動する。
  それから、Mission Control で別のウィンドウを選ぶと、画面の別の側が、
  選んだウィンドウで占められる。)
  
  しばらくの間、iPad は同様の Split View 機能を持っていたが、それには
  制限があった。iOS 11 はこれを劇的に改善し、さらなる柔軟性を提供して
  いる。
  
  Apple は、まず初めに、Split View の配置をどのように作り出すかに
  ついて、根本的な変革を加えた。厄介な縦型のアプリ・ピッカーは姿を消し、
  今では、Dock からドラッグするのだ。まず、二つのアプリのうち、最初の
  一つを開く。そして、画面にそのアプリがある状態で、別のアプリの
  アイコンを Dock から上にドラッグし、画面の右端か左端に向かって
  ドラッグする。画面の端に着く前に、ドラッグしたアプリをドロップすれば、
  Split View の代わりに、Slide Over のペインが出てくる。
  
  今では、横向きにしていれば、横に並んだアプリの大きさを変えるのに、
  もっと多くのオプションがある。分割線をドラッグして、25/75、75/25、
  または、50/50 の比率にすることができる。(縦向きでは、最初の二つだけ
  が機能する。)
  
  加えて、別のアプリをちょっと見るだけでよい場合は、そのアプリを
  Slide Over ペインに置くことができ、するとそのアプリは、今作業して
  いるアプリの上に、浮かぶことになる。片側もしくは別の側がよく見えなく
  なるのを避けるため、今では、Slide Over ペインを、ペインの内側の端を
  指でスワイプすることによって画面の左右どちらかに位置を変えることが
  できる。また、Slide Over ペインは、ペインの左端から右にスワイプして
  画面から消すことができ、画面の右端から内側にスワイプすることによって、
  呼び戻すこともできる。
  
  iPad Pro では、一度に 4 つまでのアプリを画面上で開くことが可能だ。
  これは少々手が込んでいるが、Slide Over ペインを開いてそれを隠して
  おけば、それから別のアプリを Split View で開いて、Slide Over ペイン
  を呼び戻して、3 つのウィンドウが開く。もし、そうしたアプリの一つが
  ビデオ再生であれば、それをピクチャー・イン・ピクチャーの
  ビデオ・ペインに切り替えることができる。こうして、全部で 4 つの
  アプリが、画面上に同時に開くことになる。他の iPad では、アプリを
  一度にいくつ表示できるかについてもっと制限があり、これはモデルに
  よっても異なる。
  
  Split View のペインは、左右の位置を入れ替えることさえ可能だ。一つの
  Split View のペインの一番上にあるハンドル上で下にドラッグして、
  このペインを Slide Over ペインに変え、ペインの端をドラッグして、
  これを別の側に置き、そして、一番上のハンドルを再度下にドラッグして、
  ペインを Split View ペインに戻すことによって、これが可能となる。
  この技は、正しい指の動きができるようになるのに少々練習が必要だ。
  これが実際に動作するのを見るために、下記のビデオを見ていただきたい。
  
<http://www.youtube.com/watch?v=AEei3mqgPu0>
  
  あなたは、ある特定の Split View のアプリのペアを再三再四使いますか?
  今では、それを存続させることができる。Dock が見えている状態で、上に
  スワイプする。(あるいは、見えていない時は、とても長く上にスワイプ
  する。) すると、iOS 11 で再設計されたアプリ・スイッチャーが姿を現す。
  アプリ・スイッチャーでは、以前に使用したアプリと、最近使った
  Split View の組み合わせの両者が、きれいに配置されたサムネイルとして
  表示される。とても便利だが、これには制限がある。どんなアプリでも、
  一度に表示可能なペアは一つだけだ。(アプリ・スイッチャーの画面には、
  右側に Control Center も表示される。)
  
<http://tidbits.com/resources/2017-11/iPad-App-Switcher.png>
  
  こうした機能のどれも、それ自身では、大きな変革ではない。そして、
  自分の指に必要なスワイプを教え込むのにある程度時間がかかるかも
  しれない。だが、総合して、これらの機能のおかげで、私が仕事を片づける
  必要がある時に、私は、以前よりももっと自分の iPad に手を伸ばす可能性が
  高くなった。
  
  
**ドラッグ & ドロップ** -- Mac では、例えば、いくつかのファイルを
  ある場所から別の場所にいっせいに移動させるなど、ドラッグ & ドロップ
  操作が使えるのは当たり前のことだ。
  
  この点については、iPad には、もっとずっと制限があった。だが、iOS 11
  によって、このギャップは劇的に縮まっている。ただし、指を画面に置く
  新しい操作は、最初は、とっつきにくいと思われるかもしれない。
  
  以下、ドラッグ & ドロップが使える状況について、いくつか例を示す。
  
* Safari と Mail の二つのアプリが Split View で互いにならんでいる時
  に、Safari のアドレス・バーから、Web の URL を、Mail のメッセージの
  テキスト・フィールドにドラッグする。同様に、Photos アプリから、
  写真をメールのメッセージにドラッグする、あるいは、メモとワープロ・
  アプリとの間で、テキストの断片を移動させる。
  
* 複数のアイテム (Home 画面上で小刻みに動いているアプリのアイコン、
  Files アプリ内での複数のファイルなど) を同時に移動させる。これを
  行うためには、一つのアイテムのドラッグを開始する。それから、近くの
  アイテムを _タップする_ 。タップされたアイテムは、最初のアイテムと
  いっしょに、ドラッグを続ける間、一群となる。これは、複数のファイルを
  あるフォルダから別のフォルダに移したり、Home 画面のアプリをすばやく
  整理したり、等を行うためのとても良い方法だ。
  
* もし、二つのアプリを Split View に入れたいが、どちらも Dock にない
  場合は、以下のようにすること。指を使ってタップしてホールドし、アプリ
  の一つをドラッグし始める。別の指でもう一つのアプリをタップして開く。
  これをしながら、最初のアイコンを、Split View (または、Slide Over) の
  ペイン用の場所までドラッグする。今回もまた、これは少々手が込んでいる。
  これを理解するには、以下のビデオを見ていただきたい。
  
<http://www.youtube.com/watch?v=8IEEBHMjmFw>
  
  ドラッグ & ドロップには、作業時間を短縮し、もどかしさを減らす可能性が
  ある。例えば、私は、複数のファイルをメールのメッセージにドロップしたい
  ことがよくある。だが、私は、ドラッグ & ドロップが正しく機能しないと
  思われる状況を見出している。例えば、私はWordPress で作成したブログの
  投稿に、複数の写真をドロップできるのではとワクワクしたが、まったくの
  ところ、これが動作するようにはできていない。
  
  
**新しい Files アプリ** -- iPad に対するもう一つの長年の非難は、iPad
  に Mac スタイルの Finder がないということであった。つまり、見慣れた、
  フォルダの中にフォルダが配置されているというスタイルで、ファイルに
  たどり着くことができるというやり方だ。
  
  最初の不完全な試みである iCloud Drive は、iOS 8 の一部としてリリース
  され、iCloud Drive 対応のアプリに関連したファイルを収納するフォルダ
  が含まれていた。後に、Apple はこれを拡張し、例えば、Mac の Documents
  フォルダや Desktop フォルダのように、Apple のエコシステムの特定の場所
  にあるファイルが表示されるようにした。個々のファイルも iCloud Drive
  内で、フォルダには入らずに、束ねられていない状態で収納できるように
  なった。iCloud Drive のコンテンツは、ユーザーのすべての iOS および
  macOS デバイス間で同期した。
  
  iCloud Drive は、今では、Files と呼ばれる新しいアプリに吸収された。
  これは、iPad と iPhoneの両者で利用可能である。Files は、Dropbox、
  Google Drive、そして、Microsoft の OneDrive のような、インストール
  された任意のサードパーティーのクラウド・ストレージ・サービスへの
  アクセスも提供する。これらのサードパーティーのクラウド・ストレージ・
  サービスは、サイドバーの一番上で、Locations のところに表示される。
  
<http://tidbits.com/resources/2017-11/Files-iPad.png>
  
  なんらかのアイコンをタップすると、そのアカウントに容易にアクセス
  できる。ちょうど、あたかもそのサービスのアプリでアクセスしたかの
  ようだが、すべてが一つの場所にあるのだ。
  
  おおむね任意のサービスから、お気に入りとして、フォルダを指定すること
  もできる。だが、個別のファイルは指定できない。フォルダをお気に入りと
  して指定するためには、フォルダをサイドバーの Favorites エリア
  (Locations の下にある) にドラッグする。私が理解してない理由のため、
  これは、OneDrive に関してはうまくいかないようだ。
  
  Files には、タグ付けシステムがあり、これはかなりしっかりしているが、
  時々、わかりにくいことがある。iCloud から同期された現行のタグは、
  サイドバーの Tags セクション (Favorites の下にある) で、色つきの
  ドットとして示される。
  
  ファイルもフォルダのどちらも、いろいろなやり方でタグ付けが可能だ。
  オプションとして、ファイルやフォルダをタグの上にドラッグすること、
  アイテムのアイコンを長押しし、コンテクストメニュー内で Tags を
  タップすること、そして、タグをタップして開いて、関連する全ての
  ファイルやフォルダを表示し、それから、フォルダ風のタグ・ビュー内に
  さらにファイルをドラッグすることが含まれる。
  
  新しいタグの作成は直感的ではなく、私は、理解するのに少々時間が
  かかった。ファイルやフォルダをタップ & ホールドし、コンテクスト
  メニューを呼び出す。それから、Tags をタップし、次いで、Add New Tag
  をタップする。新しいタグに、名前と色を与える。
  
  改良された Dock とは異なり、Files は、私にとっては、大幅な様変わり
  とは言えない。と言うのは、私は、Mac では、ファイルをお気に入りに
  登録したり、タグ付けしたりすることは決してないからだ。そして、
  インターネット上の私の全ての「クラウド・ドライブ」のコンテンツが、
  全て一ヶ所で見られるのは素晴らしいことだが、個別のアプリを使うこと
  は、これまで決して厄介なものではなかった。
  
  とは言え、今では、私は、Files アプリだけを Dock に入れていて、
  Dropbox と Google Drive のアプリは、フォルダにしまい込んで見えなく
  なっている。
  
  
**Notes と Apple Pencil** -- iPad Pro 専用の Apple Pencil は、
  いくつかの生産性向上の技があるため、役に立つ可能性がある。だが、
  Josh Centers が述べているように、そうした機能を利用するのに、
  Apple Pencil は必要ない。("iOS 11 について知っているべき 11 のこと"
  2017 年 9 月 20 日参照)
  
<http://tidbits.com/article/17478>
  (日本語)<http://jp.tidbits.com/TidBITS-jp-1387.html#lnk1>
  "iOS 11 について知っているべき 11 のこと"
  
* __インスタントメモ:__ iOS 11 を走らせている iPad Pro をお持ちなら、
  Lock 画面を Apple Pencil でタップして、Notes アプリで新しいメモを
  作成することができる。だが、iPad Pro も Apple Pencil のどちらも
  必要ない。Control Center に、Notes ボタンを加えるだけで、ボタンを
  タップすれば、新しいメモを作成することができる。(新しいメモを作成
  する代わりに、最後に作ったメモを編集する方が好きなのであれば、
  Settings > Notes > Access Notes from Lock Screen で、オプションを
  探して見てほしい。)
  
* __インスタントマークアップ:__ 同様に、iOS 11 の新しい
  Instant Markup機能は、Apple Pencil を使えばうまく機能するが、
  Apple Pencil は必要ではない。Markup 機能は iOS 11 全体にわたって
  ちりばめられている。例えば、撮ったばかりのスクリーンショットに
  いたずら書きをしたり、Apple の Photos で、編集ツールを使って写真に
  書込みを入れたり、Safari で、右上に現れるマークアップ・ボタンに
  よって、作成したばかりの PDF に走り書きをしたり、そして、iBooks で、
  マーカー・アイコンをタップすることによって、PDF の一部をハイライト
  したりすることができる。
  
<http://tidbits.com/resources/2017-11/Instant-Markup.png>
  
  
**実績を評価する** -- これまでかなりの期間、iPad は、私の生産性向上の
  ための頼りになるモバイル・デバイスであった。そして、iPad Pro が、
  最近、その役割をしっかり果たしてくれている。私が仕事に出かけようと
  する時、iPad は、私が反射的に手を伸ばすデバイスだ。なぜだろう?
  
  iPad は薄くて軽く、そして、(キーボード・カバーと背面カバーで両側を
  覆っているので) 自転車のパニアバッグに、戸惑うことなく放り込む程度
  には頑丈だ。他に引きつけられる点として、内蔵カメラが挙げられる。
  これは、私のジャーナリストとしての一連の仕事で役に立つ。そして、
  ラップトップのような配置のためのキーボード・カバーや、オプションと
  して、セルラーでのインターネット・アクセスが挙げられる。最後に、
  タッチスクリーンで直接操作するという魅力を忘れてはいけない。多くの
  iPad ユーザーが、自分の MacBook の画面をタップしようとしていることに
  気づいてきたのだ。
  
  iPad を仕事のデバイスとして使うことには、今もなお不都合な点がある。
  どんな iPad を持っていようと、画面の広さは、27 インチの iMac に
  比べれば限られている。そして、もう一つ別の画面を接続することは不可能
  だ。たとえ、iOS 11 の改良があったとしても、Slide Over、Split View、
  そして、ドラッグ & ドロップを使うための必要なスワイプには、まさに
  現実の学習曲線が、いまだに存在する。
  
  さらに悪いことに、iPad のアプリの多くは、それに相当する Mac のアプリ
  に対して、機能性や洗練性の点で遅れを取っている。例えば、iPad が
  最先端のビデオ編集デバイスだと主張する人は、ほとんどいないであろう。
  そして、App Store の何百万ものアプリにもかかわらず、いまだに
  ギャップがある。TidBITS は、現在のところ、コンテンツ管理システム用
  に、バージョン管理システムである Subversion に頼っている。だが、iOS
  向けには、実用的な Subversion のクライアントは一つもないのだ。アプリ
  のエコシステムのこうした欠点のために、多くの人にとって、iPad は
  役立たずとなっている。
  
  こうした制限にもかかわらず、iPad 上の iOS 11 は、以前のバージョンの
  iOS において、生産性向上を妨げていた摩擦の多くを取り除いた。ほとんど
  テキストと写真で仕事をするジャーナリストとして、iOS 11 と iPad Pro
  の組み合わせは素晴らしい。
  
  
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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2017 年 11 月 20 日
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   文: TidBITS Staff: <editors @ tidbits.com>
   原文記事: <http://tidbits.com/e/17646>
   訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>
  
**Microsoft Office 2016 15.40** -- Microsoft が Office 2016 アプリケーショ
  ンスイートのバージョン 15.40 をリリースした。今回はセキュリティに特化
  したメンテナンス・リリースだ。このリリースでは、Word で多層防御の手段
  としてのセキュリティ拡張を施し、Excel で攻撃者が Excel ワークシートの
  中に悪意あるコントロールを埋め込むことを可能にしていたセキュリティ機能
  バイパスの脆弱性をパッチしている。(一回限りの購入ならば $149.99、
  Microsoft AutoUpdate 経由で無料アップデート、リリースノート、10.10+)
  
<https://products.office.com/en-us/mac/microsoft-office-for-mac>
  (日本語)<https://products.office.com/ja-jp/mac/microsoft-office-for-mac>
  "Office 365 ユーザー待望の Office 2016 for Mac をご紹介"
<https://en.wikipedia.org/wiki/Defense_in_depth_(computing)>
  (日本語)<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E5%B1%A4%E9%98%B2%E5%BE%A1_(%E3%82%BB%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3)>
  "多層防御 (セキュリティ) - Wikipedia"
<https://support.office.com/en-us/article/Release-notes-for-Office-2016-for-Mac-ed2da564-6d53-4542-9954-7e3209681a41>
  (日本語)<https://support.office.com/ja-jp/article/Office-2016-for-Mac-%e3%81%ae%e3%83%aa%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b9-%e3%83%8e%e3%83%bc%e3%83%88-ed2da564-6d53-4542-9954-7e3209681a41?ui=ja-JP&rs=ja-JP&ad=JP>
  "Office 2016 for Mac のリリース ノート - Office サポート"
  
  Microsoft Office 2016 15.40 へのコメントリンク: 
<http://tidbits.com/article/17640#comments>
  
  
**OmniOutliner Essentials および Pro 5.2** -- The Omni Group が 
  OmniOutliner Essentials と OmniOutliner Pro のバージョン 5.2 をリリー
  スして、(AppleScript に加えて) JavaScript を通じた自動化を追加できる機
  能を盛り込むとともに、サイズの大きなファイルを開いたり使ったりする際の
  全体的なパフォーマンスを改善した。このアウトライン作成および情報整理ア
  プリの双方の版とも、HTML と HTML (Dynamic) の書き出しで展開された PDF 
  添付ファイルがブラウザ対応があればインラインでレンダリングされるように
  し、.docx, .xlsx, .pptx の書き出し変換の効率を上げ、Chrome や Firefox 
  で表示する際の HTML と HTML (Dynamic) エクスポータのレイアウト問題を修
  正し、Touch Bar 搭載の MacBook Pro モデルで macOS 10.13 High Sierra が
  走っている場合にいくつかの国際入力メソッドで頻繁に起こったクラッシュを
  解消している。OmniOutliner 5 は Mac App Store から無料でダウンロードで
  き (2 週間は無料で試用可能) Essentials と Pro の機能のロックをそれぞれ 
  $9.99 と $59.99 で外すオプションがある。(Essentials の新規購入 $9.99、
  Pro の新規購入 $59.99、アップグレード $4.99/$29.99、38.7 MB、リリース
  ノート、10.11+)
  
<https://www.omnigroup.com/omnioutliner/>
<https://www.omnigroup.com/omnioutliner/pro/>
<https://itunes.apple.com/us/app/omnioutliner-5/id1142578772?mt=12>
  (日本語)<https://itunes.apple.com/jp/app/omnioutliner-5/id1142578772?mt=12>
  "OmniOutliner 5 を Mac App Store で"
<https://www.omnigroup.com/releasenotes/omnioutliner-mac>
  
  OmniOutliner Essentials および Pro 5.2 へのコメントリンク: 
<http://tidbits.com/article/17636#comments>
  
  
**KeyCue 8.6** -- Ergonis がキーボード参照シートのユーティリティ KeyCue 
  のバージョン 8.6 をリリースして、新しい Tioga テーマ (暗色の背景の上に
  明色のテキスト) を追加し、Tenaya テーマを (OS X 10.10 Yosemite かそれ
  以降では Apple の UI フォントを使うように) 更新した。今回のアップデー
  トではまた、テーマ定義のデフォルトエディタを TextWrangler から BBEdit 
  に切り替え、グラディエントのあるテーマの描画を高速化し、フランス語とド
  イツ語の過去のローカライズ版から残っていた遺物を除去し、メモリリークの
  可能性を修正している。(新規購入 19.99 ユーロ、TidBITS 会員には 25 パー
  セント割引、無料アップデート、3.8 MB、リリースノート、10.6+)
  
<http://www.ergonis.com/products/keycue/>
<http://tidbits.com/member_benefits.html>
<http://www.ergonis.com/products/keycue/history.html>
  
  KeyCue 8.6 へのコメントリンク: 
<http://tidbits.com/article/17637#comments>
  
  
ExtraBITS、2017 年 11 月 20 日
------------------------------
   文: TidBITS Staff: <editors @ tidbits.com>
   原文記事: <http://tidbits.com/e/17645>
   訳: Mark Nagata <nagata @ kurims.kyoto-u.ac.jp>
  
  今週の ExtraBITS では、Apple が HomePod を来年に延期すると発表し、
  Gizmodo が Facebook の薄気味悪さの秘密を暴露し、ウェブの創案者がウェブ
  の未来への懸念を表明する。
  
  
**Apple、HomePod を 2018 年に延期** -- Apple は当初、HomePod スマートス
  ピーカーを 2017 年 12 月に出荷すると約束していたが、今回 Apple はそれ
  を 2017 年初頭まで延期して「完成までにもう少し時間が必要」と説明した。
  ホリデーのショッピングシーズンに間に合わないことで Amazon や Google の
  競合製品に優位を与えることになるかもしれないが、Apple にとっては不完全
  な製品を出荷するより出荷を延期する方が良い選択だ。
  
<https://techcrunch.com/2017/11/17/apple-pushes-homepod-release-to-early-2018/>
  
  コメントリンク: <http://tidbits.com/article/17642#comments>
  
  
**Facebook はなぜあなたの個人ネットワークをあなたよりよく知っているか** 
  -- Facebook はいろいろと薄気味悪いことをする。例えば誰かにその人の父親
  の愛人を友だちにするよう勧めたり、夫婦に何年も前の匿名の精子提供者を繋
  げたり、といったことだ。けれども、いったいどうやって Facebook はそのよ
  うな怪しげな関係を見つけ出しているのだろうか。Gizmodo がこの問題を調査
  し、Facebook の挙動を遡ることで「裏連絡情報」と呼ばれるものに辿り着い
  た。これは、あなたが知っている可能性のあるすべての人物を追跡するために 
  Facebook が使っている、秘密のデータベースだ。情報の多くはアドレスブッ
  クを Facebook と共有している他のユーザーたちから収集しているので、例え
  ば互いに関係のない二人の人が二人ともあなたの電話番号をアドレスブックに
  保存していれば、Facebook はその二人を結び付ける。残念ながら、このこと
  についてあなたにできることは何もない。
  
<https://gizmodo.com/how-facebook-figures-out-everyone-youve-ever-met-1819822691>
  
  コメントリンク: <http://tidbits.com/article/17641#comments>
  
  
**ウェブの創案者、ウェブの未来への懸念** -- Sir Tim Berners-Lee は World 
  Wide Web を「誰もが情報を共有し、機会にアクセスでき、地理的境界を越え
  て共同作業できるためのオープンなプラットフォーム」として創案した。けれ
  ども今の彼は当時ほどその未来に楽観的でいられないでいる。「私たちは歯を
  食いしばって柵にしがみつき、ウェブが私たちを素晴らしいところに連れて行っ
  てくれるのが当然だと思わないようにしなければなりません」と彼は言う。と
  りわけ Berners-Lee が批判するのは、クリックベイトを作りプロパガンダを
  広めるウェブ広告だ。「このシステムは破綻しかけています。クリックベイト
  で広告収益が上がるというやり方は、人類が真理と民主主義を促進させる力に
  なるという目標を叶えることになりません。」
  
<https://www.theguardian.com/technology/2017/nov/15/tim-berners-lee-world-wide-web-net-neutrality>
  
  コメントリンク: <http://tidbits.com/article/17638#comments>
  
  
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